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遺言の後に生前贈与した場合
先日、母が亡くなり(父も以前に他界)長男に「すべてを譲る」との遺言状があることがわかりました。でも、その遺言状を書いたずいぶん後に長男の妻を養女として、かなりの金額を生前贈与しています。これは、特別受益であり返り戻しをして(1)遺留分として長男に1/2の権利、他の兄弟が残りに対して減殺請求権があるものなのか(2)生前贈与分は民法1023条-2によりこの部分は遺言とは関係ないものとして長男も含め均等に相続権があるものか?ご存知、あるいは詳しい方のお知恵を是非拝借したいとぞんじます。よろしくお願い致します。
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- un_chan
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>遺言による遺産分に対しては1/2の遺留分しかないのはわかりますが、遺言以外(遺言を撤回された分)の部分も1/2しか遺留分がないのは納得できませんが・・・・・ 遺留分減殺請求権の意味を勘違いされているように思います。 遺留分減殺請求権は,特定の人に対する贈与を取り消すための制度ではなく,自己の遺留分を侵害された人が,その侵害された限度において,既に行われた贈与を取り消して,財産的な満足を得る制度です。 そして,減殺請求により取り戻すことができる順序も決まっていますから(民法),それぞれの遺産の1/2について取り戻すことができるわけではありません。 例えば, 被相続人A,相続人が,いずれもAの嫡出子X,Y,Z,相続人死亡時の財産が1500万円,相続債務はなく,特別受益としてZに対する生前贈与4500万円があるときに,Aが遺言で全財産をYに譲る旨を記していたとします。 遺言に従えば,1500万円をYが相続することになります。 遺言がなければ,法定相続分は各2000万円((3500万円+2500万円)×1/3)なので,これを超えた生前贈与を受けているZは相続分がなく,XとYが各々750万円相続することになります。 この場合,各人の遺留分額は,6000万円×1/2×1/3=1000万円になります。 Xが減殺請求を行使することを考えると,遺言がない場合には,Xは,1000万円-750万円=250万円を,Zに対する贈与から減殺することになります。 一方,遺言がある場合には,まずYに対して,Yの遺留分1000万円を超える500万円を減殺し,それだけだとまだ足りないので,残りの500万円をZに対する贈与から減殺することになります。
- un_chan
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遺言が有効,相続人は嫡出子のみ,その長男の嫁以外に生前贈与を受けた者がいないということを前提とすれば, 1 原則は,遺言に従って,長男が包括的に相続する。 2 それに対して,他の相続人(兄弟姉妹)が遺留分を主張する場合には,遺留分減殺請求をする。 それぞれの相続人が減殺請求できる金額は,相続時の財産に,特別受益分(相続人に対する贈与は,特段の事情がない限り,相続の1年以上前(1030条参照)であっても減殺の対象になる)を加えた金額の1/2を遺留分として(1029条),その遺留分を,子どもの数で割った金額になる。 減殺請求は,まず長男の法定相続分を超える遺贈分に対して行い,不足する場合は,生前贈与分に対して行う。 ということになります。 特別受益の計算をすることは,計算上の数字に参入するだけで,財産を戻す効果はありません。財産の移転が起こるのは,減殺請求の効果なので,ご質問の(1)も(2)も違っているということになります。
- pixis
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順序考えればすぐにわかります。 2が正解です。 遺書は自分が死んだあとの事です。 死ぬ前に所有者がどこにどう使おうがまったく自由です。生前贈与であっても贈与であって存命中の人が行う行為です。 存命中に行った行為ですから遺産が減ろうが増えようが遺書とは全く関係ありません。 遺産はなくなったあとに残ったものだけです。 だから遺産というんです。 残った財産について遺言状が反映されます。 遺言状通りに長男に全部譲るもよし、 人の財産アテにする卑しい兄弟達が遺留分を請求して相続権でもらえるはずの1/2をもらうもよし。 長男含めて3人いれば本来1/3づつもらえるはずですが 「遺言で全てを長兄に」ですから 2人の弟は均等分割(1/3)の1/2つまり総遺産の 1/6をもらえます。 長兄は4/6=2/3を相続できる事になります。 弟たちが遺留分を請求しても長兄は1/2ではありません。 兄弟2人の場合は 兄が3/4で弟は1/4です。
お礼
早速の回答有難うございます。 遺言状の部分は法定分の1/2の遺留分というのはわかりますが、遺書に抵触した特別受益分も返し戻して法定分の1/2しかないものでしょうか?
補足
遺言による遺産分に対しては1/2の遺留分しかないのはわかりますが、遺言以外(遺言を撤回された分)の部分も1/2しか遺留分がないのは納得できませんが・・・・・