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日本銀行の役割
高校の政経の参考書に、日本銀行の役割で「政府への貸し出し」というのがありました。しかし一方で「国債を直接引き受けない(市中消化の原則)」というものもあり、この関係がよくわかりません。 「国債」は「政府の借金」だと思うのですが、日銀が政府に貸し出したら、政府は日銀に借金をしていることになると思うのですが・・。参考書を読んでも「すっきり感」がありません。どうぞよろしくお願いします。
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日本銀行の役割 ○・・・政府の銀行(国庫) ×・・・政府への貸し出し 教科書に政府への貸し出しと書いてあるとすれば、それは誤りです。 日本銀行は、政府のお金の出し入れの代行(財政資金の納付と払い出し)をする仕事をしていますので、政府のお金自体は取り扱っています。たとえば、みんなが納める税金は最終的に日本銀行を通じて政府の預金に集約されます。また政府の補助金や支出も日本銀行から民間銀行を通じて払い出しされます。国債の発行事務の代理もします。 しかしこれは政府にお金を貸すということを意味しません。あくまで「代理」です。 一方、日本銀行は独自の目的として金融政策というものを行っています。この一環で政府が民間向けに発行した国債を流通段階で売ったり買ったりすることはあります。ただし新規に発行された国債をそのまま全額引き受けて保有することはありません。
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- bigorange9
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高校模試の短答の世界ならば、お示しのような解答でも誤りとまでは言い切れないと思います。基礎知識としては「まあ正解」といってよい範囲ですね。入試で木を見て森を見ず、になっても仕方ないですし。。 大学経済学部や経済紙の記述であれば解釈の余地はあるでしょうが。
補足
ありがとうございました。疑問持つことが「的外れ」ではなかった信じ、模試を実施した某社に聞いてみようと思います。
- bigorange9
- ベストアンサー率75% (171/227)
回答を補足します。 参考のURLも読んでいただければと思いますが、日本銀行の役割に政府への貸し出しというものはありません。「国庫・国債事務の代理」と「政府資金繰りの管理」というものはあるのですが、貸し出しという定義はないのです。 日本銀行自身が発行している「新しい日本銀行」(有斐閣)という本も読んでみるとよいかと思います。 なお、かつて1990年代の後半に日本銀行法が改正される前までは高校教科書などで日本銀行について 1.発券銀行 2.銀行の銀行 3.政府の銀行 という3分類がなされていたことがありましたが、今は上記のような単純な説明は誤解を招くのであまりされません。ただし、流通市場で国債を買い入れる金融政策の手段として「国債オペレーション」というものが存在し、結果として政府に貸付をしているのではないか?という疑問はあろうかと思います。この点は金融政策の仕組みと効果などについてのかなり高度な前提や議論の理解を踏まえる必要があります。ただし政経の教科書がそこまでの配慮をしているとは私には思えませんが(失礼で恐縮です)。
補足
丁寧な回答ありがとうございます。 さて、その問題ですが今年の7月の某社の「政治経済」の記述模試です。 「下線部b(日本銀行)に関する説明として最も適当なものを、次のア~エのうちからいつ選び記号で答えよ。」 で、(ウ)金融政策のほか、国庫金の管理を行い、保管、出納、政府への貸し付けなどの事務を行っている。 という説明文が正解になっていました。 どうなんでしょう?
補足
『政治経済の点数が面白いほどとれる本』(石井克児著 中経出版)のp.191に「日本銀行の役割」が3つほどあげられ、「(2)国庫金の出納、国債発行事務の代行、政府への貸し出しなどを行う政府の銀行でもある。」とあります。 模擬試験の問題を解いていて、疑問が出てきたのですが、今手元にその問題がないので。後日きちんと載せたいと思います。