鳩山町新沼窯での武蔵国分寺瓦生産について
南比企窯跡群の鳩山町新沼窯で武蔵国分寺瓦生産が行われたそうです。
http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000001203140001
これまで発見された中では、最大規模とのことです。
これまで、稲城市大丸の瓦谷戸窯が武蔵国分寺瓦生産の生産場所と思っていました。
http://www.city.inagi.tokyo.jp/shoukai/rekishi/bunkazai/05_to_01.htm
瓦谷戸窯は多摩川を横断するものの直線距離は4km程度だから、当時の多摩川の流路が異なり川幅も広かったとしても、それなりに納得できたのです。
しかし、新沼窯は直線距離で32kmくらいはあるし、何本も川を渡らなくては瓦を運べません。
粘土はどこにでもあるし、薪や炭を作るための森林も国分寺や府中付近でも結構あったろうと思います。 鳩山の地域に工人がいて瓦陶兼業で商業生産していたとしても、国分寺造営は一大国家事業だったので移住させた方が良いと思えるのです。
石器や杯や皿、鉢、壺などならば、運搬する量は多くはないから、50km、100kmと離れていても重要な問題にはならないと思うのですが、瓦は量も重さも半端じゃないと思います。
鳩山でなぜという理由までわかっているのかどうか知りませんが、もし学術的な推定がまだついていないとしても、おそらくという憶測でもいいのですが、武蔵国分寺から遠い鳩山で瓦を生産させて運んだ理由はなんなのでしょうか。
