採用が控えられるのは、景気の底ですよね。つまり就職氷河期は
景気循環サイクルのなかで必然的に発生します。そういう意味では
誰も悪くないし、誰もが悪いとも言えます。
ただ直近の就職氷河期に関して言えば、バブル崩壊が直接的な
原因ですから、バブルに乗っかった人たちが生み出したという
見方はできるでしょう。
そのなかには、裏付けなくジャブジャブお金を貸した銀行や
ノンバンクなどの金融機関、土地を買いまくった不動産業者、
適切な土地取引政策を打ち出さなかった政府それぞれに責任が
あります。さらに言えば、本業をおろそかにして株や土地取引
に走った会社経営者たちも片棒を担いでいます。
なお、就職氷河期のなかでなんとか就職できた人は、競争相
手が少ないとか、早くから仕事を任されていたので出世しやすい
といったメリットも享受している点にも着目してください。
バブル期の就職戦線は超売り手市場でしたが、その人たちが
現在、窓際族や出向、リストラで苦しんでいるのはご存知です
よね。就職天国期だったからといって、いま幸せに暮らしている
とは限らないのです。