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日系多国籍企業のリスクマネジメントについて

 私は大学4年生です。経営学部に所属していて今卒業論文について悩んでいます。以下の質問に関する回答、もしくはご意見などをいただきたいです。  日系多国籍企業が経営を行う上で、日本(本国親会社)以外の土地で最も危険と見なされる経営的リスクは何ですか?政治的リスクの観点で教えていただければなおさらありがたいです。かつ発展途上国と先進国の両者から見てください。

質問者が選んだベストアンサー

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  • kawakawa
  • ベストアンサー率41% (1452/3497)
回答No.3

中国などの社会主義国の場合ですが、法律がある日突然変わってしまうことが多々あります。 また、賄賂が当然となっており、私の知っている某医薬品メーカーの現地法人は、税関長に渡す賄賂が少なすぎたことが原因で、輸出停止措置をとられてしまいました。 商法などの未整備によるリスクも大きく、乗っ取りが横行しています。 また、撤退を表明すると、非常識なペナルティを課せられることも珍しくありません。 チョット業績(生産量)が上がると地方政府から優良企業と指定されます。そうすると、毎年業績をあげつづけなければならないという義務が生じ、実行できないとペナルティを課せられます。そのため、売れるか否かは関係なく、増産し続けることになります。 人的要件についても、リスクが多いといえます。 希望する人材を自由に採用することはできず、また、解雇することもできません。 さらに、優秀な人材は裏で多額の金銭を払って引き止めないと、すぐに転職・退職されてしまいます。 労働力が安いことが魅力となっていますが、個々の人の給与は安くても、日本の数倍以上の人間を雇わざるをえなくなることから、最終的に同等かそれ以上になってしまいます。 できた製品のみならず、資材などの横流しも当たり前のこととなっており、現地工場長などの管理職から末端の作業員までがそれぞれ行います。 企業秘密の観念はまったくありませんので、特殊なノウハウや特殊な遺伝子系統を持つ作物などをもっていってしまうと、無償でその国に寄贈したような結果となります。 原料コストについても、日本に輸入する原料の方が安いことも多いという現象もよく起こります。 これらのことが当たり前であるという前提で、コスト計算をし、しっかりした契約を交わし・・・それから実行すべきでしょう。 悲観的な内容ばかり書いてしまいましたが、現実です。

yori
質問者

お礼

kawakawaさん、御礼を以前したのですが、出来ていませんでした。返事が遅くなったこと大変申し訳ございません。  いやー、現実的なお話が聞けたことは本当に光栄です。今年の夏に中国の広州の方に、日系多国籍企業を訪問する機会があったのでそのときに働いている人の話を聞いたのですが、人的リスクは本当に大きいようですね。  けれども、ここまで生々しい意見を聞けたのは本当にありがたいです。

その他の回答 (2)

noname#56
noname#56
回答No.2

 どのような業務を海外現地法人に任せるかによると思いますが、金利リスク、為替リスクのヘッジは欠かせないでしょう。  また、ブラジル、メキシコ、チリ、ペルー、アルゼンチンなどの発展途上国と先進国の間に位置する中進国では、社会の平等度が低く、階層によって食べるものも、しゃべる言葉も、まるで違い、経営を行う上で意思疎通がとりにくいということもあります。  いろんなリスクがあると思いますけど、リスク管理が経営全般にいきわたるように「内部検査・監視体制」の整備が最も重要だと思います。  それと同時に、万一リスクが発生したとしても、それに耐えられるように自己資本を高めておくことも重要だと思います。  えっ、答えになってないって?だって難しいんだもん。。

参考URL:
想像
yori
質問者

お礼

 前にきちんと御礼をしたと思っていたのですが・・・。送信できていなかったみたいで御礼が遅くなり大変申し訳ありません。  ブラジルやメキシコなどの発展途上国には、やはりテロとかの危険もあるんでしょうね。

  • Yagaki
  • ベストアンサー率0% (0/1)
回答No.1

 経営的リスクというと、いわゆるカントリーリスクのことをイメージされているのでしょうか? 直接の回答になっているかどうかはわかりませんが、ちょうどアジア通貨危機の際にマレーシアの日系メーカーの工場で働いていたのでその時の経験を述べることにします。  まず一点は、為替に関するリスクです。当時の東南アジアの多くの企業では、投資を行う際に金利が相対的に安い、USDで、為替予約なしで借り入れを行っていました。今にしてみると冗談のような話ですが、その時はそれが常識でした。それが現地通貨の急落により、多額の負債となったわけです。ですから、進出先の通貨の状況に基づいたリスク管理は絶対必要です。  もうひとつ私が感じたのは、目論見どおりの経営ができるか?というリスクです。海外に進出する際には事前に日本で目論見を作るわけですが、日本とは国情も労働者も違います。そのような中、生産性などを予想しなければなりません。で、結局行って見ないとわからない、ということになりがちです。日系企業の場合、欧米系企業に比べて業務の標準化、マニュアル化が進んでおらず、人に頼った経営になりがちなので、このようなリスクは高いと言えると思います。

参考URL:
Japan Mail Media Vol.3 通貨を語る NHK出版
yori
質問者

補足

お忙しいところ回答のほうしていただいて本当にありがとうございます。働いておられる方の声を聞かせていただいたことありがたく感じています。昨年の夏、ゼミでタイと台湾で日系企業の研修旅行の方をさせていただいたのですが、やはり為替に関するリスクは大きなモノだったといっておられました。回答ありがとうございました。

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