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自動車博物館を開きたい
好きな車に囲まれて働きたいです。フェラーリとか スーパーカーではなく稀少車とかごく普通の大衆車 を中心に集めてみたいです。今の仕事も楽しいし 家族もいますので無理だとは思いますけど。 どれくらいお金がかかって、採算ラインに 乗せるのはどのくらいの収入が必要なんでしょう。 初めにコレクションの収集費と建物代がかかり ますけど、あとは光熱費と必要最低限のバイトの 人件費さえ賄えればいいかなとは思うんですけど。
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クルマの設計屋で、過去に仕事の一環として自動車技術史を研究していた者です。 >どれくらいお金がかかって、採算ラインに >乗せるのはどのくらいの収入が必要なんでしょう。 費用は、建物や土地など不動産費用とその建物の光熱費、展示品を収集する費用、そしてそれらを維持する費用(普通展示品は動かさないので、主に毎日の掃除費用などでしょう)、それに博物館を維持する人件費(切符モギ、みたいなヒト)だけですので、どの様な規模にするかが決まれば、概算は比較的容易でしょう(『博物館だから』と特別にかかる話はありません。クルマはカンタンに持ち出せる様なモノではありませんし、また、古い絵画の様に環境により見る見る劣化するほど脆弱なモノでもありません。とりあえずは巨大なガレージを作り、そこにクルマを並べておく、程度でも十分です)。 ただ、博物館としての収入(主に見学者の入場料や、各種グッズの販売収入です)だけでは、まずやっていけません。(クルマに限らず、およそ日本の博物館で、入場料だけで大儲けしているところは無いでしょう。) 博物館だけで儲ける為には、『研究プロジェクト』なる事業を開始しなければなりません。(世間でよくある、美術品の修復を請け負ったり、歴史の研究本を出版したり、データバンクを作って有料で情報提供をするヤツです。) クルマの分野ですと、特定車型やその設計者の調査本を出版したり、部品を忠実にコピーする事業もあるでしょう、更に規模が大きくなれば希少車を修復・再生する事業(=レストア)、なども考えられます。 勿論、博物館としてのバックデータ増強の為、或いは権威付けや広報活動の一環として、産業史・文化史分野での論文発表も忘れてはいけません。(これらアカデミックな活動の為に、博物館には『学芸員』とゆぅポジションがあるワケです。) とゆぅワケで、博物館で収入を得る為には、かなり専門的な知識が必要になります。勿論自動車雑誌から仕入れるレベルでは全く追い付きませんし、自動車会社でクルマを設計している、とゆぅレベルでも簡単には務まらないほどのモノです。 尚、展示車両に関しまして。 実は、ごく普通の大衆車史の研究、特に日本の大衆車の研究は、世界的に見ますと大きく遅れています(日本以外の先進国では、産業史は重要な学問の一分野になっています)。 今日では、日本の自動車産業が大きく伸びた高度成長期に活躍されたエンジニアの方々の大多数が引退されており、また、亡くなられた方も決して少なくはなく、調査が益々難しくなっています。 この事実に今さらながら気付いたのか、JSAE(自動車技術会=自動車工学の学会)では、近年やっと自動車史の編纂に乗り出しましたが、産業史の専門家では無く自分の現役当時しか知らない年寄り連中があたっている為、歴史研究としましては今一歩の感が否めません。 普通の大衆車を扱う博物館は、世界的に見て大変貴重な存在であり(日本車の歴史を調べたいのは日本人ばかりではありません)、また、貴重な論文が発表出来るのではないかと思います。 エンジニアとして、また、自動車史研究の経験者として、斯様な博物館の設立は大変興味深く、学術的にも大いに意義があると考えます。 もし実現された暁には、是非研究分野で協力させて頂きたいものです。
クルマの設計屋で、過去に仕事の一環として自動車技術史を研究していた者です。 >どれくらいお金がかかって、採算ラインに >乗せるのはどのくらいの収入が必要なんでしょう。 費用は、建物や土地など不動産費用とその建物の光熱費、展示品を収集する費用、そしてそれらを維持する費用(普通展示品は動かさないので、主に毎日の掃除費用などでしょう)、それに博物館を維持する人件費(切符モギ、みたいなヒト)だけですので、どの様な規模にするかが決まれば、概算は比較的容易でしょう(『博物館だから』と特別にかかる話はありません。クルマはカンタンに持ち出せる様なモノではありませんし、また、古い絵画の様に環境により見る見る劣化するほど脆弱なモノでもありません。とりあえずは巨大なガレージを作り、そこにクルマを並べておく、程度でも十分です)。 ただ、博物館としての収入(主に見学者の入場料や、各種グッズの販売収入です)だけでは、まずやっていけません。(クルマに限らず、およそ日本の博物館で、入場料だけで大儲けしているところは無いでしょう。) 博物館だけで儲ける為には、『研究プロジェクト』なる事業を開始しなければなりません。(世間でよくある、美術品の修復を請け負ったり、歴史の研究本を出版したり、データバンクを作って有料で情報提供をするヤツです。) クルマの分野ですと、特定車型やその設計者の調査本を出版したり、部品を忠実にコピーする事業もあるでしょう、更に規模が大きくなれば希少車を修復・再生する事業(=レストア)、なども考えられます。 勿論、博物館としてのバックデータ増強の為、或いは権威付けや広報活動の一環として、産業史・文化史分野での論文発表も忘れてはいけません。(これらアカデミックな活動の為に、博物館には『学芸員』とゆぅポジションがあるワケです。) とゆぅワケで、博物館で収入を得る為には、かなり専門的な知識が必要になります。勿論自動車雑誌から仕入れるレベルでは全く追い付きませんし、自動車会社でクルマを設計している、とゆぅレベルでも簡単には務まらないほどのモノです。 尚、展示車両に関しまして。 実は、ごく普通の大衆車史の研究、特に日本の大衆車の研究は、世界的に見ますと大きく遅れています(日本以外の先進国では、産業史は重要な学問の一分野になっています)。 今日では、日本の自動車産業が大きく伸びた高度成長期に活躍されたエンジニアの方々の大多数が引退されており、また、亡くなられた方も決して少なくはなく、調査が益々難しくなっています。 この事実に今さらながら気付いたのか、JSAE(自動車技術会=自動車工学の学会)では、近年やっと自動車史の編纂に乗り出しましたが、産業史の専門家では無く自分の現役当時しか知らない年寄り連中があたっている為、歴史研究としましては今一歩の感が否めません。 普通の大衆車を扱う博物館は、世界的に見て大変貴重な存在であり(日本車の歴史を調べたいのは日本人ばかりではありません)、また、貴重な論文が発表出来るのではないかと思います。 エンジニアとして、また、自動車史研究の経験者として、斯様な博物館の設立は大変興味深く、学術的にも大いに意義があると考えます。 もし実現された暁には、是非研究分野で協力させて頂きたいものです。
- K-1
- ベストアンサー率21% (832/3844)
うーん、「そこらへんを走っている(いた)クルマ」を集めても誰が見に来るのでしょうか? 博物館は希少品を集めたからこそ博物館なのではないでしょうか。 それと費用も建物の維持費、固定資産税もかかります。 さらに最初に集めたクルマだけで、ずっといくのでしょうか。 博物館、美術館はコレクションを収集して増やしていかねばなりません。 となるとコレクション購入費も常に発生します。 クルマですと場所を取りますから、ひとつ増やしたらひとつ処分しなければならないかも。 もし動体保存となると、メンテナンスもしょっちゅうやる必要が有りますし、 古い車体ですと部品の入手にも問題が有ります。 機械は定期的に動かさないと、あっというまに劣化していきます。 やはりサビが大敵ですから、365日24時間空調を万全にしておく必要も有りますから、 「光熱費」なんていう程度じゃすまないでしょう。 客を呼びたければ、イベントを開いたり宣伝を行ったり、 クルマの博物館ならレースのスポンサーをしたりと知名度も上げないと。 収入は入場料などではとても賄えません。 メーカーなどのスポンサーを見つけ、そちらから寄付を得たりしなければとてもとても。
- nobunojo
- ベストアンサー率29% (122/407)
光熱費と一口に言いますけど、 展示品をきちんと見せるだけの照明はかなりの明るさが要りますし、 屋内なら夏場の空調もしっかりしておかないと、 観覧客がゆっくり見ることもできません。 それに屋内だと、防火設備の整備と点検費用だって馬鹿になりませんよ。 かといって、屋外展示になどすれば車が痛む一方ですし、 盗難の危険性もあります。盗難の危険性なら屋内も一緒で、 それなりの防犯設備(自動警備とかも)が必要になりますね。 コレクションの収集だって、ただ中古車を買ってくればいいってモンじゃ ありませんよね。原型に復元して、足りないパーツも補充して、 普段は静態展示でも、いざとなれば動かせるぐらいの整備をしておかないと、 鑑賞には堪え得ないんじゃないかと思いますね。 さらに、普段の掃除とか磨き出しなんかも状態維持には欠かせません。 下手なバイトにさせたら、ぶっ壊されかねない気もしますが…。 それはそうと、大衆車って、かえって集めて維持するの 大変そうな気がしますけどね。その程度の車だと、 もともとそんなに大事に乗られているわけでも無いでしょうし。 しかも、そういった車だと、相当いろんなタイプを 年代別にそろえておかないと、みんなが見に行くような展示には なかなかならないような…。 鉄道なんかだと、よく車両の保存てのをやってますが、 屋内保存でも手入れが悪いと見る見るうちに見栄えが落ちていきます。 ただおいとけばいい、ってな発想では、車がかわいそうですね。 是非、見ごたえのある博物館を作っていただきたいものです。