>倒炎式の、0.25立米の左右両サイド計2本バーナーの灯油窯です。
より、マルニかシンポの小型窯と見当つけて
この手の窯は「ぬけ」が良いのです。酸素供給が過剰で比較的強い酸化炎がえられます。そのため、酸化とお呼びになっている状態では、酸化炎の部分が狭く、燃焼に使われない空気がたくさん入ってきている状態です。
この状態を「火が伸びません。」とおっしゃっているのでしょう。
0.25窯はやったことがないので加減が見当つかないのですが、
出口側バンパーをちょっと閉めて、雰囲気が酸化を保つような条件でどの程度まで閉められるか(あるいは、還元で酸化色が出るような閉め方)を調べてください。入り口側バンパーを閉めると炎が逆流してバーナーを傷める時があるのですが、過剰な空気を制限する意味でやってみても良いかもしれません。
>その中段にぜーゲルコーンを置いています
より、窯の中の温度分布を計っていない様です。目的の温度(SK8として)の前後1の範囲のコーン(SK7-SK9)を購入して、上下左右に置いて焼いてみてください。色目穴から見えなくても窯出しのときには見られますから、そのときに、炎の状態が見当つくでしょう。
>化の時の熱だけによる焼成と違った反応が起きるのかな
SK0?aのようにaのついているゼーゲルコーンと同じ番号のaのついていないゼーゲルコーンでは酸化雰囲気と還元雰囲気で反応が異なります。反応が変わって温度が測定できないので、改良されa付のゼゲルコーンが発売されました。
ところが、aのついていないゼーゲルコーン、SK8等ですが、これは酸化雰囲気でも還元雰囲気でも反応は変わりがありません。同じ温度で溶倒します。
ゼーゲルコーンは、加熱によって起こる化学反応量を測定しているのであり、その場の温度を測定しているのではないことを忘れないでください。
つまり、輻射温度計で同じ1250度であっても、1250度を1分でやめた場合と1250度を3日かん続けた場合では、ゼールコーンの温度は変化します。
>酸化のほうが良く溶けている気
これは、終了温度付近での保持時間の違いです。ゼーゲルコーン付近の温度は同じSK8でしょう。しかし、周りの温度(SK?)は異なっているはずです。
窯の詰め方に注意してください。とうえん式なので極端な違いは出ないと思いますが、棚板からすこし飛び出すようにして炎が乱れるようにすると温度が均一になりやすい時があります。
銅赤系釉薬を使うときには、水に気をつけてください。水がないときれいに発色しません。ところが、カルシウム系釉薬(透明・マット等)では水があるとうまく焼けません。
抜けが良すぎて、過剰な空気が入っているため、SK8ようとうまで時間がかかっているのであろう、と見当はつくのですが、ろないの温度分布がわかりません。これは調べてください。
補足
大変陶芸に精通されているようで勉強になります。仰せの通り、確かに空気が必要以上に入りすぎている,抜けてしまう、と思われます。温暖化が問題になっている昨今、より熱効率の高い焼成を目指しています。ダンパーを調節したり、酸化ぎりぎりで風防を閉めたり、窯に空気が無駄に入リ過ぎないようさらに神経を使って調節してみます。他にぜーゲルコーンのaの話など勉強になりました。もう一つ質問ですが、>水がないときれいに発色しません。とは、どういうことでしょうか。水をどのように使うのか、差し支えなければお返事いただけますか。ありがとうございます。