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銀行の借金はもう片付いたと言い張る父。
父親が「今の日本の不景気はデフレによるもの。もう日本の銀行の借金は片付いてる!」と言ったので、「まだ片付いてないよ」と言うと、真っ赤な顔をして怒りました(笑)。 証券会社を通じて、株の売買をやってる人なので、経済状況に詳しい人かと思ったら、スットコドッコイな意見。 どうしてこんなアホなことを考えるんでしょうか?
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すみません、こちらの方を読んで下さい^^; お父さんのおっしゃってることは本当ですよ。そうですね、私の文で書くのも説得力に欠けるでしょうから、私がとても信頼している良書から抜粋します。 「不良債権の処理は会計上の慣行であって、実際の経済活動には別に影響しない。たとえば、銀行が新たに五百億ドルの純貸出(貸出マイナス返済)をおこなったとする。ところが、同時に古い不良債権を六百億ドル償却すれば、貸出帳簿上の数字は小さくなり、ひとは信用収縮が起こっていると考えている。だが、実際には信用想像量は増加している。公表されて投資家の目に映るのは不良債権を処理した後の数字である。銀行の貸出帳簿から不良債権が消えたために(これは、本来よいことだ)、貸出帳簿の数字は前年同期よりも少なくなる。ところが、現実には新たな貸出は増加し、貸出伸び率も信用創造もプラスになっている。したがって、破綻した銀行システムの救済が行われている時には、貸出伸び率のデータはよほど疑ってかかる必要がある。これは、信用による好景気のあと、信用破綻が起こった国ならどこでも同じだ。たとえば、スカンジナビア諸国もそうだった。銀行システムが破綻し、大規模な信用収縮が起こっていると大半の人々が匙(さじ)を投げたころ、スウェーデンは最悪の事態を抜け出し、94年には4%の成長を記録した。同じく、ほとんどのエコノミストが経済成長の鈍化を予想しているとき、アメリカ経済は高度成長を持続して人々を驚かせたのである。」 「では、この三十三兆円で不良債権問題は解決したのだろうか?そもそも、不良債権問題というのはどれくらいの規模だったのか?不良債権の規模を推計するに当って厄介なのは、その規模が景気循環の局面で変化することだ。それに、銀行の状況にもよる。つまり、景気がよければ銀行のバランスシートは極めて良好でさらに改善するように見えるが、不景気になれば劣悪で、改善は見こめないように思われる。したがって、景気循環が引き起こす不良債権(景気が悪ければ返済不能になるが、大部分は景気がよくなれば回収可能になる)と、基本的な不良債権を区別する必要がある。後者が投機や非生産的な投資に使われた信用創造だ。基本的な不良債権は八五年末から九三年末まで銀行が不動産、建設業、ノンバンクに貸し込んだ結果、生じた。この三つの「バブル業種」への融資を総計すると、総額は八六年で五十八兆四千億円になる。九三年には、百三十一兆九千億円に跳ね上がっていた。八五年の貸出帳簿にあるバブル業種への貸出額を九三年の数字から差し引くと、非生産的な信用創造の推計額が約八十五兆円と出る。もちろん、その他の業種への貸出の一部も投機的目的に使われただろう。だが、三つのバブル業種への貸出が100%、非生産的だったわけでもない。なかには実質的なプロジェクトに使われた部分もある。そこで、両者がほぼ相殺されるとしよう。もちろん、投機に手を出さなかった多数の製造業企業やサービス部門のきぎょうでも、長期不況に苦しんだために融資が不良債権化したものもある。しかし、こうした融資のかなりの部分は、景気が回復すれば回収できるだろう。不良債権と言っても、こちらは銀行が通常、勘定に入れておくべき不良債権にすぎない。銀行融資の一部はつねに不良債権であって、それ自体は貸出活動に影響しないことを忘れてはならない。」 「銀行はデリバティブ取引その他で少なくとも三十三兆円稼いでバランスシートに計上しており、ほかに九九年二月に公的資金や第三者の金を十兆円受け入れているから、すでに不良債権の半ば以上は解決している。そのほかには九三年から九六年九月までに総額二十二兆円を公式に損金処理したと発表した。これで八十五兆円の不良債権のうち六十五兆円は、一九九九年半ばまでに処理されたことになる。 とはいえ、多くの銀行がまだ問題にぶつかることは言うまでもない。金融庁、金融再生委員会、日銀は、銀行部門の統合をめざすと述べている。しかし経済と証券市場に関する限り、日本の不況の核心にあった銀行危機は一九九九年半ばに終わったことを意味している。」 私達は日本の経済の状況を知ろうとする時、色々な新聞や本、雑誌、専門誌をもって判断するべきです。メディアの情報は純粋な情報だけを見て(それすら疑わしいのですが)、コメンテイターのコメントは聞く必要はないと思います。間違ったコメントをする識者が余りにも多すぎます。それに惑わされないことです。 上にあげた例の本が正しいとは言えないかもしれません。しかし、私は他の本よりも正しいことを書いてあると判断したから一文を紹介しました。しかし、それもいろんな本を読んで比較しないことには分からない事です。それほど日本経済は勉強しないと分かりにくいものだということです。 そのうえでお父さんと話し合われたら、もっともっと会話が楽しくなると思います
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お父さんのおっしゃってることは本当ですよ。そうですね、私の文で書くのも説得力に欠けるでしょうから、私がとても信頼している良書から抜粋します。 「不良債権の処理は会計上の慣行であって、実際の経済活動には別に影響しない。たとえば、銀行が新たに五百億ドルの純貸出帳簿上の数字は小さくなり、ひとは信用収縮が起こっていると考えている。だが、実際には信用想像量は増加している。公表されて投資家の目に映るのは不良債権を処理した後の数字である。銀行の貸出帳簿から不良債権が消えたために(これは、本来よいことだ)、貸出帳簿の数字は前年同期よりも少なくなる。ところが、現実には新たな貸出は増加し、貸出伸び率も信用創造もプラスになっている。したがって、破綻した銀行システムの救済が行われている時には、貸出伸び率のデータはよほど疑ってかかる必要がある。これは、信用による好景気のあと、信用破綻が起こった国ならどこでも同じだ。たとえば、スカンジナビア諸国もそうだった。銀行システムが破綻し、大規模な信用収縮が起こっていると大半の人々が匙(さじ)を投げたころ、スウェーデンは最悪の事態を抜け出し、94年には4%の成長を記録した。同じく、ほとんどのエコノミストが経済成長の鈍化を予想しているとき、アメリカ経済は高度成長を持続して人々を驚かせたのである。」 「銀行はデリバティブ取引その他で少なくとも三十三兆円稼いでバランスシートに計上しており、ほかに九九年二月に公的資金や第三者の金を十兆円受け入れているから、すでに不良債権の半ば以上は解決している。そのほかには九三年から九六年九月までに総額二十二兆円を公式に損金処理したと発表した。これで八十五兆円の不良債権のうち六十五兆円は、一九九九年半ばまでに処理されたことになる。 とはいえ、多くの銀行がまだ問題にぶつかることは言うまでもない。金融庁、金融再生委員会、日銀は、銀行部門の統合をめざすと述べている。しかし経済と証券市場に関する限り、日本の不況の核心にあった銀行危機は一九九九年半ばに終わったことを意味している。」 私達は日本の経済の状況を知ろうとする時、色々な新聞や本、雑誌、専門誌をもって判断するべきです。メディアの情報は純粋な情報だけを見て(それすら疑わしいのですが)、コメンテイターのコメントは聞く必要はないと思います。間違ったコメントをする識者が余りにも多すぎます。それに惑わされないことです。 上にあげた例の本が正しいとは言えないかもしれません。しかし、私は他の本よりも正しいことを書いてあると判断したから一文を紹介しました。しかし、それもいろんな本を読んで比較しないことには分からない事です。それほど日本経済は勉強しないと分かりにくいものだということです。 そのうえでお父さんと話し合われたら、もっともっと会話が楽しくなると思います。
通常借金は一定額ですが、不良債権はデフレで増えていきます。 デフレじゃなければ、すでに片付いているという事でしょうか。 デフレをとめるには不良債権処理が必要。 不良債権処理にはデフレをとめる事が必要。 株の売買という事は公的資金の事もあります。 銀行は公的資金(借金)を返済しましたが、新たに投入されます。 不良債権処理の直接処理は企業を倒産させることですから、 その企業の株券が紙くずとなります。 銀行株も配当が減るか無くなるか、優先株が通常株となれば、下がるでしょうね。
お礼
さっそくの情報、ありがとうございます! kana-coさんみたいに順序立てて説明してもらえばなるほどと耳を傾けますが、 もうデフレ!デフレ!デフレが根源!しか言わないので、困りました。
こんにちは。 どういう意味合いで仰ったのかわかりませんが、 1.公的資金をあれだけ注入しているにも関わらす、相変わらず高給をとっている 2.低金利で預金者に対して優遇していない 3.貸し渋り 等々と、銀行に対しての怒りがそのような発言につながってしまったのではないでしょうか? 気持はわかりますけどねぇ^^;
お礼
さっそくの情報、ありがとうございます! いきなり父がけんか腰で言ってきたので、 え?何で?!とビックリしましたが、おっしゃる通りだと思います・・・。
お礼
さっそくの情報、ありがとうございます! 「メディアのコメントに惑わされない」、いい言葉を教えてもらいました。 父は新聞や専門誌などをこつこつ読んで、情報を積み重ねていく人。 私はメディアのコメントしか経済に関する情報を、そんなもんかなと聞く人。 今回は、自分の不勉強にもかかわらず、TVではああ言ってたと、いっちょまえに経済を勉強したみたいな気になってました(^^;。