まず商品保証引当金の基本的な考えですが、
たとえば前期に商品100個売れて、今期の現時点で1個しか売れていないとします。その上、前期売上げた100個に不備があり、新品と無償交換しなくてはいけなくなった。(極端な話ですが)
今期はまだ1個分の利益しかないのに、前期売上分に新品を無償交換したら利益がなくなるどころか、損失になります。
そこで登場、商品保証引当金!
このような、前期に売上げた商品について、当期以降に無償で保証した場合に備えて、売上げた期にある程度費用負担させておきましょうというものです。
たとえばの話で仕訳をしてみると・・・
●引当金を計上していない場合
<前期> 現金 1,000 / 売上 1,000(@10として)
前期利益500
<当期> 現金 10 / 売上 10
ここまでの利益5
保証費300(@3として) / 仕入 300
(費用)
利益5-300=-250 ←損した・・・(; ;)
●引当金を計上している場合
<前期> 現金 1,000 / 売上 1,000(@10として)
商品保証引当金繰入 300 / 商品保証引当金 300
(費用) (負債)
前期利益200
<当期> 現金 10 / 売上 10
商品保証引当金 300 / 仕入 300
(負債)
ここまでの利益5が保たれた (^ ^)V
同じ事実なのに、費用が計上される年が異なってきますね。
※仕入という科目を用いる理由はNo.1さんと同じです。
つまり、引当金とは将来の費用に対する備えあれば・・・というものですよね。
shinnnosukeさんの問題では、前年以前の売上に対する備えが270,000あります。前年以前に係る保障をしたら、270,000までなら当期の費用にならずにすみますよ、という金額です。
今回は250,000の無償交換という費用がかかったけれど、備えがあるからそれを使おうということで、
商品保証引当金 250,000 / 仕入 250,000
になり、当期の利益が減らずに済んでよかったな~となります。