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どの作者の「水滸伝」がおススメですか?
どの作者の「水滸伝」がオススメですか? 吉川英治さんの水滸伝を読んだのですが、作者が執筆途中で なくなってしまい、前半の108星が集合したところで終わって しまいました。 改めて、最初から最後まで読んでみたいと思っています。 (最後までの大体のあらすじは知っているのですが…) 他の作家さんが最後まで「水滸伝」を書いていると 思いますが、どの方がオススメでしょうか?
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『水滸伝』には大きく分けると70回本、100回本、120回本の3種類があり(細かく分けるともっとあります)、70回本は梁山泊に108人の豪傑が揃って、討伐に来た宋軍を打ち破るところまで、100回本はその後、宋に帰順した梁山泊軍が遼国と方臘の討伐に向かい、次々と倒れていくまで、そして120回本は遼国・方臘討伐前に田虎と王慶の討伐に向かうというエピソードを付け足したものです。吉川英治版は70回本+αくらいなので、その先を読みたい場合は100回本か120回本ということになります。 吉川英治の『新・水滸伝』は原点を翻訳した物ではなく、原典を元に吉川英治が小説として書き直した物で、日本人向けに色々改編した部分も多く、それだけに読みやすくなっています。他にも何人か水滸伝の小説化を試みた人がいますが、実は70回を超える部分を小説化した人は一人もいません。柴田錬三郎の『我ら梁山泊の好漢』、津本陽の『新水滸伝』などがあり、いずれも大変に面白い作品ですが70回にすら達していません。ですから、100回本以上を読むならば原点からの翻訳を読むしかありません。 100回本の翻訳としては岩波文庫の『完訳 水滸伝』全10巻、120回本はちくま文庫の『水滸伝』全8巻が入手しやすいでしょう。ただし、吉川版と比べるとかなり読みにくいので覚悟してください (^^;)。 もう一人、北方謙三が水滸伝を小説化しており、現在まで最も面白い水滸伝になっています。ただし、この作品は厳密には水滸伝ではありません。水滸伝の登場人物を使って書き上げた全く別の物語と考えた方がいいです。なにせ豪傑が108人揃いません (^^;)。全員が登場することには既に何人かが死んでいますので。ですから、原典を一度読んでから手を付けた方がいいと思います。
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- KoHal
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水滸伝は中国の古典的名作な訳ですが、吉川英治氏を初めとする日本人小説家の「水滸伝」はこの中国古典の水滸伝を元に創作された小説です。 オリジナルである中国古典の水滸伝と、これら日本人小説家の創作である「水滸伝もの小説」をいっしょにしてはいけません。 で、オリジナルの水滸伝を読みたかったら、まず岩波文庫のものを読んでください。 百回本による翻訳です。 平凡社の駒田信二訳は百二十回本の翻訳。 百回本が水滸伝という小説が完成した最初の形で、百二十回本はそれを後世の人たちが改作したものですが、この段階で既に大傑作である水滸伝がずたずたに破壊されています。 そのあとの七十回本にいったっては何をかいわんや。 水滸伝を読むなら百回本。 以前別の回答でこの点に簡単に触れたことがありますので、参考URLに載せときます。
お礼
お礼が遅くなりました。申し訳ありません。 三国志が大筋では歴史に沿っていても、いろんな作家さんが いろんな解釈で小説にしているのと同じことなのですね。 小説では70回より長いものはないそうなので、そうなると やはり岩波文庫の水滸伝が一番良さそうです。 気軽に読めるという点では、小説物の水滸伝も好きなのですが、 最後までキッチリ読んでみたいと思いますので、岩波文庫の 水滸伝を手にしてみたいと思います。 リンク先も参考にさせていただきました。 細かい返答ありがとうございました!
私は水滸伝・西遊記・金瓶梅・紅楼夢はすべて岩波文庫で読みました。読み易いか…どうかはともかく、原文が講談口調なのは判ります。 吉川英治で水滸伝・三国志…読みましたが、岩波の後だったのでちょっと違和感がありました。
お礼
岩波文庫の水滸伝は、かなり原文に忠実なのですね。 それと比べると、吉川英治さんの水滸伝は現代文寄りに なるのでしょうね。 吉川さんの後だとちょっとハードルが高そうですが、 いずれ岩波文庫の水滸伝にも挑戦してみたいと思います。 それと、岩波文庫には金瓶梅や紅楼夢もあるんですね。 そちらも読んでみたいと思っていたので、とても参考になりました。 回答ありがとうございました!
- johnnyblues
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水滸伝でしたら、まあ、ご存知とは思いますけど元の本を最初に読まれたら良いのではと思います。 平凡社版は手に入りがたいようですが、ちくま文庫で手に入るようです。駒田信二さんの訳は大変良いとおもいます。
お礼
「元の本」というのは、「完訳版」ということで合っているでしょうか? アマゾンで「水滸伝」で検索をかけると多くの本がヒットするのですが、 完訳版とアレンジが加えられている物があるのですね。 文庫ですと価格的にも買いやすいですし、本屋さんで探してみます。 回答ありがとうございました!
お礼
お礼が遅くなりました。申し訳ありません。 日本人が小説化した水滸伝は長くて70回までなのですね。 意外でしたが、108人集まるまでが一番の盛り上がりといえば そうだと思うので、なかなか最後までは筆が進まないのかも。 やはり岩波文庫の水滸伝が一番原作に近いものなんですね。 小説とは違うと気持ちを転換させて、岩波文庫やちくま文庫の 水滸伝に当たってみます。 それと、アマゾンで見て人気があるので、 興味があった北方謙三の水滸伝は、2次創作みたいなものなんですね…。 多少の日本向けのアレンジならいいんですけど、あまりに 変わってしまうと読みたい水滸伝とは違う気がします。 細かい回答ありがとうございました!