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神経細胞の再生

視神経細胞が犯され放置すれば失明する可能性の高い緑内障ですが、視神経細胞を移植するなど重度の緑内障を根治するという手段はいつごろ実用化されるのでしょうか?

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  • inoge
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回答No.1

狭い意味での網膜の再生医療(regeneration)は実用化の見込みは立ってません 理論的に不可能と考えられていた時期から 理論的可能性が有るとわかってきた段階です。 理論的可能性と実用段階の間には幾多の技術的問題が残ったままです どういう細胞をどういう培地で培養するかといった問題もあるし 細胞が再生したところで機能しないと意味が無いのが 神経再生が 他の組織の再生と違うところです。結合組織や骨など支持組織なら 支えるだけの強さを持った組織が何でもいいから有ればよい、組織が生えてしまえば勝ち、という面もあるのですが、神経組織は細胞が定着するだけでなく、繊維の配線が正しいところに行って、なおかつ正しく機能しなければならない。何かとたいへんです。 上記は狭い意味での神経再生(neuroregeneration)の話ですが、神経変性疾患や脳梗塞など神経細胞がダメージを受けることが予想される状況において、再生としてはおそらく役に立たない程の数的にわずかな量の細胞移植で、広範な機能改善が有ったという例も見られます。これは、再生すなわち一から細胞を作り直したのではなく、移植細胞に何らかの神経細胞保護効果があるのではないかと思われる現象であります。これを神経保護(neuroprotection)と言います。狭い定義では神経再生に含めませんが、広い定義では神経再生に含めます。 神経保護は実用化へのハードルが少なく、技術的に良く分かっていないところを残したままでも実用可能という意味で早期実現可能性な戦略であると思っています。

ushole2000
質問者

お礼

すばらしい。専門にやられている方でしょうか。 分かりやすく知的なご回答ありがとうございました。