急速に状況が悪化してきたのは去年からです。
2006年3月、西部出身者の兵士達が、昇級や給料について東部出身者より冷遇されていると抗議の声をあげストを行います。
政府はこの兵士達を除隊処分にし解雇しました。
除隊させられた兵士達は怒り武装蜂起し反乱を起こします。政府は鎮圧軍を差し向けますが、この鎮圧軍の中から反乱軍に合流する者(西部出身者)が多数出ました。
また、首都では、西部出身者が東部出身者の家に投石や放火を行ったり、若者達が反政府暴動を起こします。
もはや事態が手に負えないと判断した政府は、周辺諸国に治安維持の為の軍の派遣を要請しました。
それまで政権与党である「フレティリン(東ティモール独立革命戦線)」は東部出身者を優遇していました。フレティリンが独立を求めて戦っていた時代、東部は最もフレティリンを支持し支え、独立闘争を支えた地域であり、フレティリンの幹部にも多数の東部出身者がいたのです。
独立後は、政党となったフレティリンの重要な支持基盤でした。その為、フレティリンは東部を優遇していました。
その政策に対する西部の不満が噴出したのです。また、独立を達成しても一向によくならない経済や、高い失業率への不満が若者達の暴動になってあらわれました。
オーストラリア軍等が治安維持の為に東ティモールに派遣された為に、暴動等は一応の収まりを見せます。
しかし、今年6月に選挙が行われ、これまで政権与党であったフレティリンが敗北して政権の座を失い、反フレティリン連立政権が樹立されると、熱烈なフレティリン支持者が、これを不服とし暴動を起こしました。
それが現在の状況です。
つまるところ内政の失敗と、民主主義の不成熟により暴動が起き、情勢が悪化していると言えます。
お礼
回答ありがとうございます なんで揉めてるのかよくわかりました。今後も見通しは暗そうですね。