歯科医師です。
約4,500万円で開業したら、仲間の歯科医師から「よくそんなに安くできたね」と感心されましたよ。
300万で有限会社を創って衣料品のネット販売をしている友人もいます。
IT関連で、30万で開業した友人もいます。
この3つの数値の平均に、何か意味があると思いますか?
平均とはそもそも何ですか?
平均というのは、そのグループを代表する数値のことですよね。
そして、グループを代表する数値には、平均のほかに中央値や最頻値があるわけですよね。
そしてどの数値がそのグループを最もよくあらわしているのか、を考えた上で使い分けなければいけません。
ああもちろん、「それが一つのグループだ」ということが前提ですよ。
(4500万+300万+30万)÷3=1610万円
というのは、
「初期投資をほとんど必要としない業種と、商品の仕入れに初期投資を必要とする業種と、多額の固定設備投資を初期投資として必要とする業種が、初期投資額は同程度の額である」
ということを前提として計算した数値です。
平均値とはそういう意味の数値です
前提が間違っていますから、数値も間違った数値です。
算数としては正しいですよ。でも社会学あるいは経済学としてはまったく間違った数値です。なぜなら、開業時の初期投資金額の特徴を表していないからです。
「平均1610万だったら、2000万円あるから、歯科医院が開けるぞ」
とか
「500万円しかないから、衣料品のネット販売は始められないなぁ」
という判断をしたら間違いですよね。
こういう間違いを犯すことを
「統計にだまされる」
と言うのです。
統計にだまされないように注意をするなら、中小企業白書になにかデータがあるかもしれません。
中小企業白書は、中小企業庁のサイトからダウンロードできます。
お礼
sionn123さま とてもわかりやすく、 ご丁寧なご回答、本当にありがとうございます! 自分の不勉強さを反省です。。 やはり業種ごとのものなのですね。 取り寄せてみようと思います! 本当にありがとうございます。