相談者の方は,随分苦しんでおられるようですね。
また,正義感の強い方のようです。とても素晴らしいことだと思います。
さて,謝りに行った方がよいかどうか,悩んでおられるようですが,
ではなぜ,謝りに行かないのでしょうか・・・。
それはつまり,謝りに行きたい気持ちがあるのに,「謝りに行きたくない」別の気持ちをお持ち,ということではないでしょうか。(それが過去の質問で書かれていた「正直な気持ち盗んだことがばれて罪に問われるのが怖いです・・・・。」かもしれません。新たな問題が生じるのが怖いからかもしれません。要するに「安全でいたい」ということでしょう。)
さて,この2つを同時に満たすことは絶対にできません。今のまま安全でいるか,勇気をもって謝りに行くかどちらか1つです。(言い方を変えれば,「謝りたい欲」「安全欲」どちらかを捨てる,ということです。)
相談者のお話を伺っていると,どうも「謝りに行く」の気持ちが強いように感じます。(そこで「過去の罪を償って楽になりたい」や「これ以上隠して生きるのも辛(い)」という表現になるのでしょう。)
でもなんとか「安全」を保とうとして・・・(そこで「どう謝罪すればいいか」「お金を渡すのはどうか」と良い方法を探してみたり,「謝りに行ったほうがいいですよね?」と誰かの同意が欲しくなったりするのかもしれません。)
私のオススメは,「自分の気持ちに従ってどちらか1つ選べ」ということです。(おそらくあなたの中で既に結論は出ているはずです。他人が決めることではありません。)
「謝りに行かない」理由は,既にいろいろな方がおっしゃっている通りだとおもいます。14歳未満の行為なので刑事責任は及びません。子供の頃の過ちだから気にするなという意見もあります。蒸し返す必要はない,というのもありそうです。
「謝りに行く」理由は,何でしょうか。そもそも悪いことをしたのだから謝るべき,というのもあります。刑事罰に問われないから告白しても大丈夫,というのもあります。自分の正義感を達成させる,でもいいと思います。法律的な理由をお探しでしたら,不法行為(民709条)に基づく損害賠償はいかがでしょうか。刑事責任は免れましたが,民事責任はしっかり残っています。小学6年生(12歳前後)の時の話ですので,ちょうど責任能力が問題になる年代ですが,いずれにしてもあなたかご両親に賠償責任は今も存在しています。
あなたが盗んだカード…相手はちっとも気にしていないかもしれません。ひょっとしたら大事な人からもらったとても大切な宝物で,今でも探し続けているかもしれません。
確かなことは,このまま悩んでいても解決はありません。でも「謝りに行く」「行かない」どちらかを“自分が”しっかり選んで実行すれば,確実に解決します。そして「謝りに行く」ことは,犯罪ではありません。
どちらを選んでもかまいませんが,相手が亡くなる前に決めてくださいね。
補足
過去にトラウマがあったんです。 実は他にも当時知り合いの家からお金を盗んだことがばれて学校に連絡されてから親と一緒にお金を返しにいったんですが、中学生の時にそのことを女子に影で3年間言われ続けトラウマになったことがありました。 そのことから高校は女子が少ないところの工業系を選びました。 今でも女性とうまく話せないときがあります。 大学生になった今、急にもうひとつの盗みを思い出し、また盗んだことを言われ続けられるのかと心がおかしくなりそうですが、 謝りに行こうと思います。