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食品加工・製造・殺菌などについて学ぶには?
皆さん、こんにちは? 商品開発の仕事をする上で食品加工・製造・殺菌などについての知識が必要なのですが、何学の参考書を買ってよいものか分かりません。 専門の大学を出たわけではなかったのですが、『料理が好きでやる気があれば問題なし』『入社後会社で指導』というお話だったので挑戦する事にしたのですが、私に指導して下さるという方から「あなたに教える気はない」といわれ困ってしまいました。 (↑その人は定年間近なのですが、指導せず私がわからないでいる事で定年後も会社に居続る事ができると考えているようなのです) 私も務めたからにはやり遂げたいので、自分なりに調べたり、セミナーに参加しているのですが、理解しづらい事も多く、たまに参加する会議などで社長ほか沢山の人の前でその人に突っ込まれ、馬鹿にされます。 ちょっと、愚痴っぽくなってしまいました…すみません。 食品衛生学・栄養学・調理学といったジャンルなのでは?と考えているのですが、そのような専門書ってあまり見かけません。 どなたか、ご存知の方がいらっしゃいましたら教えていただけないでしょうか? どうぞ、宜しくお願い致します。
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>食品保存学…?になるのでしょう 食品保蔵学
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- usokoku
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>総括伝熱係数というものが解 十分な分量のある水の中に容器を入れて容器を加熱するとき、 容器表面積をS、容器内部の温度をT1、容器外部の温度をT0とします。 伝熱の式は (単位時間あたりの容器内部に流入するエネルギー) = (総括伝熱係数) * (容器表面積) * (T0-T1) となります。 食品の加熱ですから、最高加熱温度、最高温度差(容器内外の温度差が激しいと容器が破損する)、最低の容器内温度(もっとも温度が上がりずらい場所の温度をある一定以上にあげないと殺菌されない)が決まっています。 容器の容積と比熱という条件を加えることで、容器内部に流入するエネルギーの総量が決定できます。 食品内部温度が変化しますので、T1は時間の関数ですから、両辺を時間で積分し、時間=(なんたらかーたら)の式に書きなおせれば、総括伝熱係数に対して唯一の値として「時間」が求められます。 総括伝熱係数という数値がわかれば、(加熱時間)が見当つきます。 総括伝熱係数の説明は、 「伝熱係数」の説明からしなければなりません。記憶で書いているので物事の名称については間違っている場合があります。 ひとつは、「純然たる伝熱の係数」。 これは、ガラス容器内を通りぬける熱の係数です。ただし、蓋の材質がガラスでないでしょうから、蓋の部分とその他の部分では異なります。 このような場合には、それぞれを個別に計算して最後に合算することになるでしょう。 なお、「ジャムの容器内での移動が一切起こらない」と考えると、容器表面から最も遠い場所まで、「純然たる伝熱」が怒っていると考えられます。 2つめか、「界面伝熱係数」です。これは、固体の表面と接触する流体(気体又は液体)との間の熱の流れです。 流体の移動速度、層流か乱流か、表面の汚れ(シールが張ってあると加熱されにくい)、流れの乱れ(品物の影になって温度が上がりずらい)等の影響を全部ひっくるめて、「界面」の伝熱係数として取り扱います。 3つめが、対流の影響。 簡単な例ですと、水の入ったコップに大き目の氷を入れて、解ける速度を眺めてください。氷表面の水はそのまま落下して下にたまります。上部の温度はほとんど同じです。 冷えたジャムの場合には、粘性が高いので対流が怒りにくいです。 その他に、完全押し出し流れ(人10人を並べて順番に移動していくように、流体が移動して行く)か、完全攪拌流れ(容器内の水が全体が常に一定の温度になるようにレイノルズ数30000くらいにかき混ぜる等)か、で変わります。 下から上への完全押し出し流れですと、殺菌タンク内で下の方の温度が上がるけれども、上の温度は最後まで上がらないという現象が見られます。 最後に熱損失。長さ100mの鉄の棒の端を加熱したときに反対側の先端まで熱が伝わるわけではありません。途中で逃げてしまいます。見かけ上、負の伝熱があるとして計算すると計算が単純になって楽です。 以上の伝熱係数を全部ひっくるめてひとつの値として取り扱おう(少し値がおかしくても誤差として処理する。数学やさんに怒られますが)というのが、「総括伝熱係数」です。 実験的に求めるのであれば、 中心部の最も温度が低いと思われる場所に熱伝対をつけて(容器の10個ぐらい、蓋にフランジを溶接・穴をあけて中身が少し漏れ出るようにして壊しても怒られないでしょう)をいれて、温度の変化の片対数グラフを求めて、 中身の入った容器全体の比熱を求めて エイ、と適当に相関線を引いて傾きから伝熱係数を求めることになるでしょう。
お礼
usokokuさん、お早うございます。お礼が遅くなってしまい申し訳ありません。物凄く丁寧な解説をして下さって有難うございます。 この分野は学生時代も苦手でしたが、大人になった今でも固まってしまいます… (↑だから余計に理解するまでに時間がかかるのでしょうね) 自身苦手分野なのだし、会社側も覚えさせる必要がないというのならば、本や製造仕様書に書いてある事を、そのまま素直にやっていれば良い事なのでしょうが、どんな根拠でこの設定なのだろう?という疑問が残って、今回相談しました。 usokokuさんはじめこのサイトでこんなにアドバイスをいただけて、自分だけでは探し出せなかった情報も得れて、本当に感謝しています。 usokokuさん、例を交えた丁寧な解説、本当に有難うございました。
- usokoku
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>瓶詰めのジャムで、 ガラス容器入り缶詰でしたか。私にとっては缶詰です。 >熱湯殺菌を 低温殺菌でしたか。 熱湯ですと凝縮がないので方程式が簡単です。E=(総括伝熱係数)*温度差、温度差時間で積分してください。 >製品の殺菌温度や時間を参考 伝熱関数かな。 化学工学、機械工学・配管工学の一分野です。各ハンドブックのどこかに書いてありますから、図書館で見てください。 もっとも「ジャム」ですと粘性がやたら高い固形物を含む液体なので、熱伝対を入れて実測しかないとおもいます。 空調の「空気調和」の分野でも同じような式をつかいます。「伝熱」という項目がありますのでそのあたりを見てください。 壁から熱が伝わる速度と温度変化です。 >『食品加工学』の本も紹 農学部ですと、「農産加工」の分野です。合わせて探してください。
お礼
usokokuさん、お早うございます。アドバイスを有難うございました。 「製品の殺菌温度や時間を参考…」についてですが、 私の場合、本や今現在製造している商品に施している殺菌方法を参考にpH・糖度をみておおよその時間や温度を決めています。 本来はusokokuさんが教えてくださった方程式から求めるものなのですね。 >E=(総括伝熱係数)*温度差 至極シンプルな方程式なのですが…総括伝熱係数というものが解らないので調べます。 Eというのは殺菌時間になるのでしょうか? 温度差というのは殺菌前後の製品温度差でよいですか? 折角のアドバイスの内容さえ聞き慣れない用語が多いので、無駄にしないように頑張って調べてみます! 毎回毎回、質問で返してしまって申し訳ありません。 印象としては『食品加工学』『食品保蔵学』『農産加工学』が私でも理解しやすそうです。
- usokoku
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私が以前使った教科書が缶詰協会のパンフレットなので缶詰協会 http://www.jca-can.or.jp/main.htm を探すと高圧殺菌に関する情報があるでしょう。 「容器詰食品の加熱殺菌(理論および応用)改訂版」 説明文を読むとこれくさいのですが、現物を読んでいないです。 しょくひんほぞうがくで検索したのですが http://www.books.or.jp/ 私の読んでいた本は絶版のようです。 >地方の特産果実加工場での開発 だから、レトルトパウチ(プラスチック容器入り缶詰)と解釈したから、極端な間違いはないと思います。 あと、ご近所に「農学部」か「教育学部家政科」のある大学がありませんか。 大学生活協同組合は、組合費さえ払えば誰でも取引可能なはずです。 地方大学図書館の多くは、産学協同の関係で公開しているはず。 利用可能かどうか、ネットでしらべて、適当に通ってみてください。
お礼
usokokuさん、お早うございます。新しい情報を有難うございます! 『食品保蔵学』で検索したところ、アマゾンオンラインショップで何点か販売してありました。 幸運にも同じページに『食品加工学』の本も紹介されており嬉しさ倍増です。 私の会社の主力商品は瓶詰めのジャムで、熱湯殺菌を施しています。 新商品を試作する際、ジャムの場合は現在製造している製品の殺菌温度や時間を参考にしていますが、 これからジャム以外にも、もっと商品のバリエーションを増やしていきたいので、食品の殺菌条件の設定についてはしっかり学びたいです。 >地方大学図書館の多くは、産学協同の関係で公開しているはず そのような制度もあるのですね! 専門書は結構な値段ですので、沢山揃えるとなると正直厳しいものがありますが、大学の図書館を利用できるのであれば助かりますね。 私の住む町の近辺に確か農学部のある大学があったように記憶しています。早速調べてみます! 『食品保蔵学』、とても参考になりそうです。教えていただけて本当に助かりました!有難うございました。m(vv)m
- sayayuki
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なるほど…babyblue5さんほど高レベルではありませんが 私も似たような仕事をしています。 どうやらレトルト殺菌もからんでいるようですね。 まず、飽和蒸気圧は下記を参考にしてみてください。 http://www2.yamamura.ac.jp/chemistry/chapter2/lecture1/lect2012.html そして微生物の殺菌をする場合、乾熱殺菌と湿熱殺菌では後者の方が効果が高いです。なぜならば、水蒸気は空気よりも熱を良く伝えるからです。 (120℃のオーブンに手を入れるの(乾熱)と120℃の蒸し器に手を入れる(湿熱)のとでは火傷の程度が違いますよね?) また、圧力を上げると殺菌時間の短縮ができます。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%96 オートクレーブ http://www.drugsinfo.jp/contents/data/ha/dathi1.html 微生物殺滅法 さらに常圧のまま水蒸気の温度を上げた過熱水蒸気というのもあるようです。(ヘルシオみたいなものでしょうかね?) http://www.fukushima-iri.go.jp/library/abstract/16/page/26.html 常圧過熱水蒸気を利用した食品の微生物制御及び加工技術の開発 機械については http://www.fooma.or.jp/ 日本食品機械工業会 に問い合わせてみると良いでしょう。 殺菌する物にもよりますが、小ロットの場合はhttp://www.aichi-nissen.co.jp/html/pdf/STERI-ACE.pdf このような物もあります。 作業方法によって連続式がいいとかあるので悩ましいですね。 私も一緒に勉強したいです。
お礼
sayayukiさん、お早うございます。またもお返事を有難うございます。 今回も沢山のサイトを教えていただいて本当に助かります。 特に飽和蒸気圧についての参考HPは『楽しい高校化学』というだけあって図入りで、とても解りやすそうでした。 機械についても、このようなサイトがあるのですね! 何が解らないのかが解らない状態で調べていたのでは、どんなに検索しても見つからないはずですよね… >なるほど…babyblue5さんほど高レベルではありませんが私も似たような仕事をしています。 sayayukiさんはきっと誤解されています!sayayukiさんのお仕事と私とでは雲泥の違いです。←勿論私が泥の方ですよ! 私は決して高レベルな事をしているわけではないと思うのですが、これまで主に調理師として厨房に立っており、今回のような仕事に対する専門知識(殺菌とか製造工程とか)がないので難航しているのです。 正直、化学などは苦手分野でしたし… 本当に、料理が好きでそこそこ食材に関する知識があるという理由から起用されたのですから。 仕事も地方の特産果実加工場での開発で、規模も大きくはありません…開発も私しかいません。 (↑ちなみに私に指導して下さる予定だった方は品質保証の専門家で開発の経験もある、まさにベテランの方なのですが) >私も一緒に勉強したいです。 こんなにも沢山の参考サイトを教えて下さるsayayukiさんでも、そのように考えられるのですね… ならば、私はその何十倍も勉強しなければ!!
- sayayuki
- ベストアンサー率42% (6/14)
参考までに・・・ http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/koujyou1.htm 食品工場長の仕事とは http://shokuei.open365.jp/ 日本食品衛生協会 書籍 http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31010858 食品開発の進め方 http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/kaidai/ryuutuuriyou/14_m.html 農資源システム 第1章 農水産物の品質評価技術 http://www.nagano-it.go.jp/pdf/No.243(Shokuhin).pdf 容器包装詰食品の加熱殺菌について http://ktakao.hp.infoseek.co.jp/pack.htm 放送食品基礎講座 ネットでも解説されている方がいるので検索してみるといいですよ。 ちなみに、どの様な事が理解しづらいのですか?
お礼
sayayukiさん、沢山の情報を有難うございました。 自分でもかなり検索したのですが、発見できなかったサイトばかりです! >ちなみに、どの様な事が理解しづらいのですか? そうですね…今は殺菌についてでしょうか。条件の設定方法や根拠について公的機関に尋ねたり、概存の製品を参考にして設定しているのですが、『XXを見て設定しました』『○○のほうで大丈夫だといってました』は通用しないので自分でもきちんと理解したいのです。 今手元にある参考文献は私に指導してして下さる予定だった方が大学生時代使用していた参考書?を一部コピーしてくれたものなのですが、聞いたこともないような言葉の連続です。 (↑食品の飽和蒸気圧の純水の飽和蒸気圧の比とか微生物の死滅の様相が単分子反応的とか…飽和蒸気圧?単分子反応?と辞書片手に読んでますが) あと、新商品を実際に工場で製造するとなった場合、どのような設備が必要になるのかも考えなければならないのですが、業務用機器についての知識は全くないので困っています。 (↑レシピを考えるだけでよいという話だったのですが、最近どんな機械を使うのか考えるのも開発の仕事だと言われたので) 他社見学できたらよいのですが、簡単にはいかないようです。
- usokoku
- ベストアンサー率29% (744/2559)
ようけんどうの 食品化学 食品ほぞう学
お礼
usokokuさん、情報を有難うございました。 食品ほぞう学というのは、食品保存学…?になるのでしょうか?
お礼
usokokuさん、お早うございます。お返事を有難うございました。 『食品保蔵学』というものもあるのですね!初めて知りました。 早速、チェックしてみます。