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有事の際の自警団は国際法、国内法に合法?
仮に他国が日本に侵略してきた場合、民間人が自警団を組織し、猟銃や竹槍や包丁や弓矢で応戦する(無謀ですが)のは国際法的、戦争法的にみてokなのでしょうか。また、この自警団が敵軍の無防備な野戦病院を襲撃したり、捕虜を私刑で殺害したりする、というのはokなのでしょうか? また、これらの行動は国内法的、憲法的にみてどうなのでしょうか?
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国際法的には群民兵という扱いになります。群民兵とは敵との交戦地域において、民兵の様に組織化されておらないものを言います。武器は公然と持つことが要求されますので猟銃や竹槍は問題がないと思いますが、例えば果物ナイフを隠し持って敵に接近して刺殺するのは含まれません。当然、陸戦法規などに抵触する行為は違法となります。したがって降伏した敵、敵側の文民、傷病者、難船者を攻撃することは許されません。また奇計は許されますが、背信行為は許されません。つまり奇襲攻撃などは許されますが、赤十字の旗をもって攻撃するようなことは許されないわけです。 群民兵が認められるのは交戦地域において臨時的に認められるものですので、それ以外においては指揮官がいて、外部から交戦員であることが認知でき、国際法をまもる能力があり、武器を公然を持つ条件を満たして初めて民兵という扱いとなり交戦に参加できることになります。したがって群民兵という存在は敵と接して戦っている状況でなければ存在できません。 国内法的には民間人が敵を攻撃することができる場合は、原則としてありません。ただし刑法36条及び刑法37条に該当するような場合には違法とはされますが、違法性が阻却されます。つまり罪に問われないことになります。これらは積極的に敵と戦うことはできないので、現行法制下では違法ということになります。 このような理由から、有事法制においては1949年ジュネーブ第3条約における交戦適格者として国際法的に国が認めるとともに、刑法35条の正当行為と認められるような法整備が必要です。銃刀剣取り締まり法や爆発物取締法、火炎瓶等取締法、武器等製造法の改正が必要でしょう。 因みに必ずしも無謀とは言い切れません。それを教えているのが毛沢東の持久戦論です。正規軍の攻撃が整うまで時間を稼ぐという効果は十分に期待できますし、敵を疲弊させる効果はあります。
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- lvmhyamzn
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他国が日本に侵略してきた場合、民間人がわざわざ自警団を組織して 戦闘すると思いますか?(実際の戦闘行為として)戦いたい人は自衛隊に志願して自衛隊員として戦うと思いますが、そう考える方が普通じゃないですか? すでに占領されてしまった地域に住んでる人が戦うということですか?
- K-1
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簡単にいえば、この自警団は「ゲリラ」扱いとなり、各種国際法などの保護の対象外となります。 よって、自警団の人間が敵軍に捕まっても、ハーグ条約等の保護は受けられず、 どういう目にあっても文句は言えません。
お礼
大変参考になりました ありがとうございます
故郷が侵略された時、軍属でなくてもやむにやまれぬ心情から抵抗することがあり、国際条約でもこれに不当な犯罪扱いをしないよう定められています。 民兵の扱いについてはハーグ陸戦条約で定められています。 1.指揮系統(責任者)がある事 2.遠方より認識可能な標識をもつ事。 (軍服でなくても専用の腕章等でもOKです) 3.公然兵器を携帯する事 (ライフルなどはっきりわかるもの。隠し武器は×) 4.国際法の遵守 を条件にパルチザンなども正規の軍隊同様に扱われます。 条件が厳しいですが、ある程度の「線引き」をしないと「パルチザン狩り」を名目に無差別な民間人への殺傷が行われかねませんので。 まあ、条約を守っても「攻撃すれば撃たれる」事に変わりありませんが。 この条約の第23条でも武装していない兵の殺傷は禁じられています。 違反すれば戦争犯罪になります。 条約については下記URLにわかりやすくまとめられています。 http://www5.tok2.com/home/JOHNVOID/low1.html
お礼
ハーグ陸戦条約の話と参考URLは、大変参考になりました。 ありがとうございました
- YUZURU
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国際法的には、正規の軍隊以外の私兵や正規の軍隊が軍服を着用せずに戦闘に参加した場合、スパイ行為として捕まった場合、即処刑してOKだったと記憶しております。後半の質問の襲撃や捕虜の処刑は、戦闘行為ではなく単なる殺人行為です。ただし、過去の世界大戦時には、各国で国際法への批准や調印の段階が異なっていた為、一概に違法行為だったとは言えない側面もあります。今は確認してませんが、少なくとも先進国ではスパイ行為でしょう。予断ですが、映画”鷲は舞い降りた!”でイギリスに降下したドイツ特殊部隊が連合国軍の制服の下にドイツ軍の制服を着ていましたがこれは(すれすれ)OKです。逆にパルチザンなどゲリラ活動していた人たちは、捕まれば確実にスパイ行為で銃殺です。日中戦争時の中国共産党軍は、制服が行き渡っていなかったそうなので、判断が難しいですが、国際法的にはアウトでしょう、ただ中国共産党が条約に批准していたかは不明です。
お礼
大変参考になりました 鷲は舞い降りたの話は興味深かったです ありがとうございます
お礼
群民兵という言葉は始めて聞きました。勉強になりました。 国内法規的な解説も非常に参考になりました ありがとうございます