88NSRと聞いて、懐かしさのあまり回答してみます。
私は 88/89/90NSRに乗っていました。
単刀直入にお答えしますと、ホイールサイズが合っていればラジアルタイヤを履かせることは可能ですし、今売られているタイヤサイズでも実際、可能です。
しかし、ここからが問題。87~88年はちょうどバイクのタイヤがバイアスからラジアルへの移行時期だったんです。
各タイヤメーカーからのリリースの遅れからホンダ車ではNSRとRC30(VFR750R)はフロントがバイアス、リアがラジアルになりました。CBRは発売時期の違いから前後ともラジアルですが。
バイアスとラジアルの大きな違いは、タイヤ剛性の違いです。
簡単に説明しますと、バイアスタイヤは柔らかく、また、ラジアルは硬いのです。
この違いから車両ではどのようなセッティングの違いをするかと言うと、Fサスの硬さを変えるのです。
すなわち、バイアスがOEMタイヤとして付けられている88NSRは、タイヤ剛性が低いのでそれを補うようにFサスを硬めにセッティングしてあります。
Fサスが硬いところに剛性の高いラジアルを装着すると…だいたい予想はつきますよね。多少のギャップで強烈な突き上げを食らいます。
この突き上げをコーナーリング途中で食らうと…
その当時、フロントのラジアルタイヤが一斉発売になったとき、88NSRに乗る「峠の走り屋」さんたち(私も含む)は、こぞってこれを購入・装着いたしました。
その結果、峠では88NSRの「フロントごけ」が増加しました。
したがいまして89NSRのホイールに変更することよりも、やるべきことはFサスの硬さを変更することです。
88NSRと89NSRでは、Fサスはキャスター角度が違う程度です。
89NSRの使用オイル番号(←オイルの硬さを表す)と、油面数値を参考にセッティングを変更してください。
そうすれば全く問題はありません。
自分で出来ない場合、近くに「レーシングショップ」があれば、そこでやってもらうのがいいでしょう。なぜならその昔、レースカテゴリーにSPというのがあって、ショップは88NSRにラジアルを履かせて出場していた実績があるからです。
最後に…その当時は今のように情報が氾濫している時代ではなかったため、峠の走り屋さんたちにはFサスのセッティングを変更することよりも、ステアリングダンパーを装着することが解決方法といわれていました。しかし、これは間違いです。
Fサスのセッティングがきちんと変更されている上でやるならまだしも、こんなことはお金を無駄に使うだけですから、ご注意ください。
お礼
とてもわかりやすいご回答、有難うございます。 実は私は30歳です、結婚もしています。その昔(高校生時代)に 88を所有していました。恥かしながら走り屋気取りでした。 事故で廃車になり、それ以来バイクから遠ざかっていたのですが どうしてももう一度88に乗りたい!と購入した訳です。 話がそれましたが、他の掲示板で同様の質問をしてみた所 ほぼkikumaro様と同じような回答を頂きました(kikumaro様ほど詳細ではありませんが) 丁度、フォークのO/Hにも挑戦しようと思っておりますので セッティング→ラジアル化に挑戦しようと思います。 本当に有難う御座いました。