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SLでわからないところがあります。(『父ちゃんのポーが聞える』)
『父ちゃんのポーが聞える』という古い映画をみました。 冒頭、運転手がSLに乗るときに、直径30センチほどの円状のものを渡されていました。 「ひょうちょう」とか呼ばれていたようですが、これは何でしょうか? 駅を通過するときにその円状のものを動きながら駅にある棒に掛けていました。 危ないとおもったのですが、何の説明もありませんでした。 最後の場面で、運転手が釜たきの人に「もうすぐ坂がある。水をたっぷり準備しとけ」といっていました。 これはどういう意味でしょうか? よろしくお願いします。
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◆「ひょうちょう」とか呼ばれていたようですが、これは何でしょうか? 通票(つうひょう)のことです。タブレットとも言います。 単線の場合、線路が1組しかありませんので上り下りで向かい合う列車が同時に走ると正面衝突してしまいます。これを避けるため、設定された区間に対して通行を許可する証明を手にした列車だけが、その区間を走るようにしています。基本的には、この証明は1つの区間内に1つしか出さないすることで、列車が衝突しないようにしています。 この通行許可の証明となるのが通票です。通票自体は手のひら程度のサイズで厚さ数センチの金属です。直径30センチほどの円上の物は、この通票の受け渡しに使うホルダーで、円の一部に通票を入れる袋が付いています。 このホルダは、急行列車など設定区間の境となる駅を通過したい列車が、その駅で走行しながら通票の受け渡しをできるようになっています。ちなみに、その駅までの通票は駅に投下して、その先の通票を別に受け取ります。 映画でご覧になった方法など、停車せずに通票の受け渡しする方法は幾通りかありますが、ご指摘の通り危険の伴う作業でした。この時、通票を取り損なうと、一旦停車して受け取らなくてはならないなど、ダイヤにも影響を与えますので、危険と緊張の伴う作業だったようです。 ◆「もうすぐ坂がある。水をたっぷり準備しとけ」 SLの水は、SL備え付けの水タンクにありますから、走行中に外からタンクに水を補給するわけではありません。 登坂にはパワーが必要です。従って、パワーの源として十分な量の高圧蒸気が必要になります。この蒸気は水から作られる水蒸気ですから、水がたくさん必要になるわけです。 SLの水蒸気は作ってためておけませんから、必要な時に必要な量の水蒸気が必要となります。ただし、水はすぐに沸騰しませんので、作る蒸気より使う蒸気の方が多ければ、蒸気圧が低下してしまいます。蒸気圧はピストンを動かすパワーの源ですから、これが低下すると力不足になってしまいます。 このため、ボイラに送り込む水量など、「これからの坂に備えて水に関する準備を万端整えておいてくれ」といった意味でしょう。 機関士に言われた機関助士は、するべきことがわかっていますから問題ありませんが、このような言葉の使い方には地域差などがありますので、正確にはわかりません。少なくとも、登坂のために蒸気をたくさん使うので、水もタップリ必要なことは間違えないのですが、そのためにSLの外から水を補給するには設備のある場所で止まらないと出来ませんから、いろいろな弁を操作するなどの行為によって、問題なく多量の水蒸気を作れるようにする必要があることは確かです。
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- saka105
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「もうすぐ坂がある。水をたっぷり準備しとけ」について SLは火室の周りをボイラ水が覆っています。 下り坂になるとボイラが前に傾くためこの水が前に移動し、 このときボイラ水が少ないと火室上部に水が行き渡らなく なり空焚き状態となります。 こうなるとへそと呼ばれる溶け栓が溶け走行不能になります。 水位に注意し、へそを溶かすなということです。
- yoroshuuoagari
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なつかしい映画ですね。 http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD19580/index.html http://movie.goo.ne.jp/index.html 通票閉塞については、次のサイトがわかりやすいと思います。 http://yonkaku.pro.tok2.com/index.html タブレットを交換する駅では、後から到着した列車が先に発車し、先に到着した列車が後から発車します。
- ちあき(@Chiaki-F)
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ホームに入ってすぐのところで今までのタブレットを掛けて、ホームの終わりのところで次の区間のタブレットを受け取ります。 タブレットの下に付いてるポケットには丸とか三角とか四角の穴が空いてる金属が入っていて、運転室の中にはどこの区間はどの形と書かれたのがあって確認してた記憶があります。
- tomoko_fujita
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>直径30センチほどの円状のもの 通票ですね。通票の使用方法については参考URLを読んで下さい。 >「もうすぐ坂がある。水をたっぷり準備しとけ」 平坦地と同じ出力で坂を登ろうとすると速度が落ちます。速度を落とさずに坂を登るには出力を上げる必要があります。蒸気機関車が出力を上げるために必要なもの..石炭と水です。 石炭を燃やしその熱で水を蒸発させ蒸気とし、その蒸気の圧力を駆動力にするのです。 だから、「出力を上げるために水(と石炭)が要るぞ」と注意を促した、という事です。
- kensaku
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一般に東京近辺の鉄道は複線といって、上り下りが別々の線路を走ります。 これに対し、設備工事の負担を減らすため、上下線を一つの線路を使って走る方式が「単線」です。SLが走っているということは電化されていないわけで、信号もないようなところがありました。 そのころは、その区間に他の列車が走れないように、「タブレット」というものを持った列車だけが走れる、というルールになっていました。 ご質問のものは、この「タブレット」です。 駅ごとにタブレットを交換することで、他の列車と衝突せずに走ることができたのです。