皆さんの回答どおり、傷の方向に関係があります。
CDのデータは円周の方向に沿って記録されております。よって、円周方向に傷が付くと連続して読み取れない箇所が発生します。傷が半径に付いた場合はデータが飛び飛びで読めなくなります。傷の大きさが同じ場合、傷がどちらの方向についても読めなくなるデータは同じ量です。
CDに記録されているデータは少しずつずらしてバラバラに記録されています(インターリーブと言います。)。しかも、元々のデータに補正用データを付加してあります(エラーコレクションデータ)。これらの操作により、多少のデータ抜けに関しては元のデータが正確に再現される様に出来ています。この場合、抜けた間のデータを予測したり推測して算出した値ではなく、正確にデータを再現できます。これをエラー補正と言います。
傷の大きさが更に大きくなり、連続して読めないデータが続きエラー補正できなくなると、読めなくなる前のデータとその後に読み込めたデータの間をなめらかに結ぶ補正をします。これをエラー補間と言います。この場合はデータを正確に再現できません。音楽データの場合はこの状態でも違和感なく再生できます。
更に傷が連続すると、出力を停止します。この場合は音楽が途切れ途切れになり、聴感上不具合が生じます。
よって、傷が付く際も極力データ補正のレベルで収まる様な傷の付き方が望ましい訳です。
しかし、通常の布やティッシュで拭く場合はCDの表面しか傷付きません。表面の浅い傷はレーザー光線が収束する手前の位置の傷でありデータそのものを傷つけている訳ではありません。ちょうど、網戸を通して外の景色を見ている様な振舞いをします。多少曇っていても向こうの景色(データ)を見る事ができます。データはミクロン単位の穴の大きさですが、CDの厚みはそのデータの大きさに比べ数1000倍大きいです。
よって、針や釘で傷つけない限り大丈夫です。
また、CDの素材はポリカーボネートと言う比較的固い素材でできています。
よって、よほど乱暴に取り扱わない限り正常に使えます。
試しに半径方向にカッターナイフで深く傷をつけても通常に読めます。(試しにカッターナイフで4本の傷を90度ずつずらして入れても大丈夫です)
CDのデータはレーベル面に非常に近い所に記録されており(アルミの蒸着の厚さ分しかありません)。むしろ危険な傷はレーベル面に出来た傷です。