「ん」「ち」「つ」などで終わる語に「は行音」が続くときは、半濁音化することが多いですが、「前半」は「ぜんはん」と読むのが一般的でしょう。「ぜんぱん」だと「全般」と紛らわしいですから。
ちなみに、広辞苑の「半」を含む見出し語のうち、「はん」以外の読みは以下の通りです。
■ばん(ban)
湿り半(しめりばん)、擂半(すりばん)、三つ半(みつばん)
生半紙(きばんし)、小半紙(こばんし)、鼠半紙(ねずみばんし)、山半紙(やまばんし)、藁半紙(わらばんし)、岩国半紙(いわくにばんし)、大洲半紙(おおずばんし)、改良半紙(かいりょうばんし)、駿河半紙(するがばんし)、石州半紙(せきしゅうばんし)、土佐半紙(とさばんし)、山代半紙(やましろばんし)
亀の子半纏(かめのこばんてん)、蝙蝠半纏(こうもりばんてん)、腰切半纏(こしきりばんてん)、刺子半纏(さしこばんてん)、尻切半纏(しりきりばんてん)、印半纏・印半天(しるしばんてん)、ねんねこ半纏(ねんねこばんてん)
■ぱん(ban)
一半(いっぱん)、折半(せっぱん)
■なか(なか・なかば・なから)
半ば(なかば)、半ばの月(なかばのつき)、相半ばする(あいなかば・する)、月半ば(つきなかば)、眉半(まゆなかば)
足半・足中(あしなか)、一文半銭(いちもんきなか)、段半(きだなか)、半銭(きなか)、時半・時中(ときなか)、年半(としなか)、生半(なまなか)、間中・間半(まなか)、文字寸半(もじきなか)、文字片半(もじひらなか)
半ら(なから)、半ら死に(なからじに)、半ら半尺(なからはんじゃく)、半ら乾(なからび)、半ら満ち(なからみち)、半息子(なからむすこ)、小半・二合半(こなから)、小半入(こなからいり)、小半酒(こなからざけ)、半井(なからい)、半井卜養(なからいぼくよう)
■その他の特殊な読み(慣用読み、熟字訓、当て字など)
法被・半被(はっぴ)、御半下(おはした)、御半下衆(おはしたしゅう)、小半蔀(こはじとみ)、半色・端色(はしたいろ)、半蔀(はしとみ)、半蔀(はじとみ)、半蔀車(はじとみぐるま)、半隠る(はたかく・る)、半首・半頭(はつぶり)、半挿(はにそう)、半月(はにわり)、半靴(ほうか)、夜半(よわ)、夜半の秋(よわのあき)、夜半の嵐(よわのあらし)、夜半の煙(よわのけぶり)、夜半の寝覚(よわのねざめ)