○約定利息(表面利率)と実質利息(実効利率)の違い
→有価証券の帳簿価格を求めるにあたり、償却原価法(利息法)を採用したときに用います。
償却原価法(定額法)では必要ありません。
例)額面金額:100,000円 発行価格:額面100円について95円
表面利率:年3% 実効利率:年3.6%
2007/4/1借り入れ 会計期間:4/1~3/31 利払日:3月末
2007/4/1(借入れ時) 社債の価格 95,000円
【仕訳】社債 95,000 / 当座預金 95,000
2008/3/31(1年後) 実際に「受け取った」利息 3,000円(100,000円×3%)←額面金額×表面利率(金額、変わらない!!)
本当に「受け取るべき」利息 3,420円(95,000円×3.6%)←帳簿価格×実効利率(金額、変わる!!)
【仕訳】現金 3,000 / 有価証券利息 3,420
社債 420
解説:今の社債の価格に、実効利率をかけたものが「利息」としてうまれてきます。
これが、本来、自分がこの1年社債を持ってたことによってもらえるべき利息の金額です。
対して、自分が利払い日に受け取る金額(利息)は、平価発行と割引発行等関係なく、
額面金額×表面利率です。
ですので、自分が受け取った金額と、本来発生してるべき利息の差額を、
社債本体の帳簿価格として上乗せします。
この時点で、社債の価格は95,420円となりますので、翌年度の決算は以下のようになります。
2009/3/31(2年後) 社債の価格 95,420円
実際に「受け取った」利息 3,000円(100,000円×3%)←額面金額×表面利率(金額、変わらない!!)
本当に「受け取るべき」利息 3,435円(95,420円×3.6%)←帳簿価格×実効利率(金額、変わる!!)
【仕訳】現金 3,000 / 有価証券利息 3,435
社債 435
2009/3/31の社債の価格 95,855円
以後、利払い日と決算日ごとに、この処理を行っていき、最終年度の実効利率による利息額は、
前の帳簿価格と額面金額の差し引きで出します。
※ここでは、わかりやすいように利払い日と決算日を一緒にしてますが、違うときもあります。
端数は、切捨てましたが、問題では必ず指示があります。
お礼
くわしい説明ありがとうございます^^ 解説などもしていただき、とてもわかりやすかったです!!