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なぜミルコは負けたのか?

UFC70で相手のナパオン・ゴンザカに右ハイでKO負けをしてしまったミルコについて質問があります。今回の試合は明らかにミルコの完敗ですが、試合中は手数があまりにも少なく、足をとられたローキックは切れがなく弱々しい。(3年前のランデルマン戦を見ているようでした・・・一回負けて学習したんじゃないの?)たしかに相手はスタンドではミルコに左ストレートやハイキックを打たせないように常に右に回っていて、グランドでは肘を的確に当てていましたが、ハントやジョシュに比べたら決して勝てない相手ではなかったと思います。去年の無差別級グランプリの時の積極的に攻めた怒りのミルコはどこに行ってしまったのでしょうか?プライドファンだけに今回の結果は相当ショックで落ち込んでいます。格闘技に詳しい方、よろしくお願いします。

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  • ベストアンサー
  • nipponjin
  • ベストアンサー率57% (69/121)
回答No.4

  敗因は以下の3点、 直接の敗因はハイキックをミドルキックと見誤ったことです。 1、ミルコが最初に放った左ミドルが中途半端に短く、相手に蹴り足をキャッチされ、そのままテイクダウンされたこと。 2、グラウンドで上からの「ヒジ」を左右から顔面に喰らい、特に目にダメージを受け、かつ体力を消耗したこと。 3、相手の右ハイキックに対してミドルキックへの対応をして喰らってしまったこと。 1についてですが、 廻し蹴りの円軌道を「時計の針の位置関係」で両者を天井から観た場合の説明をしますので、時針一本だけの文字盤時計があると思って頭の中に描いてください。 ミルコのサウスポー構えの場合、左足が「6時半位」の位置から蹴り出して、その蹴り足が「11時」過ぎ辺りの対象に当たるのが最もスピードと力が乗った廻し蹴りです。 両者の間合いが詰まった際、相手は左に旋回して終始ミルコから離れようとするのですが、その相手に対して十分な距離が確保されていない(相手が十分に離れきっていない)にも関わらず、力任せに押し込むようなミドルキックを放ったため、蹴り足が「7時半位」の位置から放ち、「10時」の辺りで相手に当たっています。相手は蹴りが発せられた瞬間に僅かに体を蹴りが来る方向へかがめて右腕で抱え込んだため、ミルコの蹴り足は「10時」の位置よりさらに「9時」に近い所にまで押し戻された状態で、なおかつ両者の間合いが近かったため足先からスネではなく、スネからヒザの部分にかけてをキャッチされてしまい、通常腰の強いミルコもそのままテイクダウンされました。あまりにも不用意で中途半端なミドルキックを放ったのが敗因の全てのきっかけです。 これがダメージの大きい頭部へのハイキックが当たったのなら、同様の円軌道の短い蹴りであっても、ミルコの破壊力でしたら十分なダメージを与えたでしょう。 2についてですが、 テイクダウン後のロープ際での攻防の場合、リングを使用した別団体のルールであればレフェリーが一旦ストップさせ、両者をリング中央に移動させた後、その位置から再スタートとなるルールに馴れていた選手ならではの、いわば「試合環境への対応不足」があったようです。 オクタゴンの場合、床面から体が場外にせり出す隙間がなく金網の壁でせき止められているため、寝転がったまま体が壁で行き止まりになってしまい、上になった相手がミルコの頭を壁に押し付け、行き止まりで身動きが取れなくなったミルコの位置関係が、下からの対応を一層困難にしていました。 上になった相手はミルコに対して故意に頭打ちをしていました。頭打ちというのは「頭突き」までの露骨な反則ではないものの、頭でミルコのあごの辺りを軽く打ちつけながら押さえつけるようにして、尚且つ左右のフックと重ねてヒジで頭部の目頭に何度となく攻撃が入っていました。 あまりにも酷いルールとレフェリーの着眼点のスキだらけの対応に唖然としました。 オクタゴンという試合場の壁はリングロープのようにブランブラン動くことがないため、相手の体を壁に押し付けた状態で攻撃することも可能ですから、より大きなダメージによって選手の死傷事故を起こす可能性はリングより高いと考えられます。私はこの形体の試合場は真剣勝負の格闘技としては少し問題があるように思います。こういったことは残念ながら、選手の誰かが死んだり事故が起きてから問題視され改善されるのでしょうが、何も起きていない現時点で今後起きる事故を予見してほしいものです。 3についてですが、 結果的には相手の蹴りを見誤った、ということです。 私の推測ですが、テイクダウン中に受けた攻撃で目(視力)に一時的に影響を与えるようなダメージを受けていたように思います。 1R残り30秒のあたりで両者を立たせて仕切り直して立ち技の攻防に入りましたが、ミルコは予想外に疲労し顔面の頬から上はかなり真っ赤になっていました。 ミルコは疲労した時に意外と反応が鈍くなる傾向があって、ある程度ダメージが蓄積してくると試合中にアレっ!と異変を感じさせるくらい投げやりになる瞬間が過去に何度かあります。相手の強さとはあまり関係なく(ヒョードル戦のようにグロッキーになった状態ではなく)、過去の試合では吉田戦の1場面が参考になると思います。総合格闘技界でワースト1、2を争う吉田の下手な上段廻し蹴りを「喰らいそうになっていた」(軽く当たっていた)シーンがそれです。 ダウンを喫するその直前のシーンですが、左半身構え(オーソドックス=ミルコの逆)の相手が右ストレートパンチを出した際、通常のミルコでしたら腕で止めながら上体を後方へ反らせるか、僅かに半歩下がってから直後に左ストレートで返すのですが、この時の上体の動く範囲が小さくて返し(反撃)が速いことがミルコの強さの隠れた特徴なのですが、相手の右ストレートに対して大きく一歩ステップアウトしてしまい、その場から逃げるような格好で返しのパンチを放つどころではなかったのがこの時点でダメージに加えて、既に目に異変が起きていたように思いました。さらにこの段階でのミルコの視線の位置が相手の目を捉えておらず、終始視線がうつろ気味であったのが気になりました。 相手の右ハイキックは「6時」の位置からミルコに向かってきて、5時,4時,3時,2時、とミルコに近づいて来るときに、「6時」と「5時」の間で既にミルコは防御の体制に入っていますから、反応そのものはむしろ早かったと思いますが、これは蹴りが見えていなかったためとも考えられます。さらに完全に目を瞑って左腕を九の字に湾曲させて左わき腹をがっちりガードしたミドルキックの受け止め方で対応してしまったのです。このときのミルコの表情はマンガで吹き出しをつけたら「イヤ、もうヤメテ!」という感じで全く目を開けていなかったのも致命的でした。通常のミルコが試合の序盤で見せる動きは、左半身構えの相手の右ハイが飛んで来たときには蹴りの軌道を見極めるがごとく「5時」から「4時」の辺りで反応し「1時」から「12時」の辺りで両手だけでバシッと受け止めるか、瞬時に後方に下がります。やはり直前に目にダメージを受けていたか、意識が弱くなっていたとしか考えられないような動きでした。もしビデオなどで観られるのでしたら、これらを頭に入れてからもう一度見てください。 総じて言える事は、対戦相手を倒せるだけの打撃力を持つ者同士ならば何時でもある得ることが、起こったというだけことです。  K・ランデルマン戦(ミルコ敗戦)の場合は、序盤にミルコが左の廻し蹴りを放とうとして体が蹴りの体勢に入ろうとした瞬間にスキが生じ、そこへランデルマンの左飛準突き(飛び込んでの左ジャブ)がほぼ同時にミルコの顔面を捉えたものですから、絵に描いたようなラッキーパンチです。今回の負けの状況とは全く違います。 (「○○時」というのは廻し蹴りの足先が描く円軌道を時計の文字盤上に重ねた大まかな説明で、正確なわけではありません)

pigiko
質問者

お礼

お礼が遅くなりまして申し訳ございません。 海外のサイトでUFC70の試合が流れていましたので、No4さんの解説を参考に観て見ました。たしかにミルコにしてはかなり中途半端なミドルでした。しかもつかまれても半分あきらめた感じで倒れていましたね。 グランドでも確かに相手は頭を打ち付けているようにも見えたし、ミルコも肘は相当嫌がっていました。また、スタンドに戻った直後のミルコは何か戦意喪失していましたし、目もうつろでしたね。相当、肘が効いていたんだと思います。それにしてもあのナパオン・ゴンザカは強いですね。あのキックはピーター・アーツのハイキックを見てるようでした。ミルコに変わってタイトルマッチ頑張ってほしいです。 またミルコも必ず復活する男だと信じていますので、戻ってくるのを楽しみにしています。この度は詳しいご回答ありがとうございました。

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その他の回答 (3)

  • sirocop
  • ベストアンサー率42% (168/399)
回答No.3

昨年の無差別級グランプリ決勝を会場で見ていましたがあの時と比べて絶対に体調の調整に失敗していると思います。 顔もやつれ、肩の筋肉の張りがどうみても悪い。眼光が感じられなかった。 おそらく精神的にもモチベーションが高くなかったのではないでしょうか。 技術的には完全に相手がヒョードルと同じように左回りに回りながらうまく攻めましたね。 それとPRIDEではなかった肘の攻撃の対処ができていなかった。 これらの総合での負けだと思いました。

pigiko
質問者

お礼

お礼が遅くなりまして、申し訳ございません。 たしかに去年の無差別級グランプリと比べるとかなり違いますよね。 あの状態のままではUFCで戦うのは厳しいと思いますが、ミルコはあのまま終わる男ではないと思っています。必ず復活して怒りのミルコで戻ってくることを願っています。回答ありがとうございました。

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  • ginbuti3
  • ベストアンサー率5% (1/19)
回答No.2

プランニングに問題があったんじゃないですかね。 前回あれほど逃げ回られて手こずったから今回は逆にカウンターでいこうとしたとか。で、相手が予想以上に反応がよく、対応が中途半端な状態のままキックを出してしまい修正が効かなくなった。 オクタゴンへ順応しようとしたがための罠に陥ったんじゃないかと。

pigiko
質問者

お礼

お礼が遅くなりまして、申し訳ございません。 たしかにミルコにしては中途半端なキックでしたね。そしてその後の肘攻撃で戦意喪失してしまったんだと思います。今回のKO負けはとても残念ですが、ミルコが必ず復活することを願っています。回答ありがとうございました。

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  • hunaskin
  • ベストアンサー率30% (1854/6060)
回答No.1

慣れないルールだった、ってことが一番大きいんじゃないでしょうか。 PRIDEとUFC、似ているようで違いますからね。 リングでロープを掴むことが禁止、という前提で戦っていた人間が金網に押し込まれてヒジを打ち込まれることに神経を使いながら戦わなければならないわけですから。 ヒジが効いてしまって動きが悪かったような気もします。 モチベーションの部分はどうなのかわかりません。

pigiko
質問者

お礼

お礼が遅くなりまして、申し訳ございません。確かに肘は相当効いていましたね。顔も赤くなっていました。かなりあせっていたんだと思います。今回の結果はとても残念ですが、ミルコなら必ず復活してくれると信じています。回答ありがとうございました。

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