バーテンダーです。
バーでの水割りの作り方を紹介したいと思います。
水割りって「どこででも飲める」飲み方だからこそバーでは拘って作ってます。
まず水。
ウィスキーの仕込み水に近い硬度のお水が理想的です。
ウィスキーの仕込みには硬度100前後のお水が使われていますので、出来ればハイランドスプリングスかヴァルベールあたりがよろしいかと思います。
あまり硬度が高いとウィスキーとの相性が悪いので、ヴィッテルやエビアンは不向きですね。
事前に良く冷やしておくのは言うまでもございません。
続いてウィスキー。
ウィスキーにも水割り向きな物とそうでない物があるのですが、その辺はお好みにお任せします。
続いて氷。
水道水を凍らせて使うのはいただけません。
ブロックアイスを割って使うのが理想的ですが、ご家庭で作られるのであればロックアイスで充分です。
これも直前まで冷凍庫内でキリキリに冷やしておきましょう。
ぬるくなるとどんどん溶けていってしまいます。
グラスにも気を配りましょう。
呑口の出来るだけ薄い物が理想的です。
10oz(約300ml)の物がよろしいかと思われます。
さて作り方ですが、まずグラスに氷を淵まで入れます。かなり多目です。
そこでグラスを冷やすために氷だけの状態で、マドラーなどでくるくる回します。
これをしないと出来上がりの温度が2~3℃違います。
溶けてしまった水を捨て、減った分の氷を足します。
そこへウィスキーをお好みの量で氷を伝わせるように注ぎます。
メジャーカップの小さい方が30ml(1oz)で一般的に「シングル」と言われている量、大きい方が45ml(1.5oz)で「ジガー」と呼ばれています。
ダブルで楽しむなら小さい方2杯ですね。
ウィスキーを注いだら、ここでまた混ぜてあげます。
濃度の濃い液体を薄めると「希釈熱」と言う熱が発生しますので、これを抑えるために氷で冷やします。回数にして15回前後。
そこへ今度は氷を避けながら水をグラスの8分目ぐらいまで注ぎます。
氷を伝いながら水を入れると、氷が必要以上に溶けてしまいますので必ず氷を避けるように注いでください。
少し勢いをつけて注ぐとグラスの中で液体が回転し、最終のステアの数が少なくなりますので、意識して少し勢いをつけて注ぎましょう。
水を注いだらまた混ぜます。10回ぐらいがちょうどいいでしょうか。
あまり混ぜすぎてしまうと氷が溶けてしまいますのでほどほどに。
我々バーテンダーにとってウィスキーの水割りとは「ウィスキーを水で薄めた」物ではなく、「ウィスキーの水割り」と言うカクテルを作っている行為なんです。
ですから出来ればウィスキーの水割りもバーで飲んでいただきたいですね^^
メジャーカップは30ml/45mlの物が使いやすいでしょう。
ホームセンターなどで600円前後で売ってます。
ただし、内側にメモリが切ってないので、自在に使うには少し慣れが必要です。