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1ヶ月タームでの勝ち組・負け組みの入替り
3/8(木)日経夕刊 相場欄(マーケット総合2、11面)の『十字路』〔コラム欄〕に、 山口大学経済学部教授「城下 賢吾」という方が、以下のことを執筆されていた。 タイトルは、『個人が株価に及ぼす影響』、この記事の中で、 【本文抜粋】 これまで、国内の研究者たちによって発見された事項として、欧米市場では観察されない日本の株価のゆがみがある。 ひとつは短期的な株価反転である。例えば、平均すると過去1ヶ月間の「勝ち組株」からなるグループと「負け組株」からなるグループの立場が、次の1ヶ月で間で逆転するというものである。 もうひとつは、過去からのデータを平均すると、グッドニュース・バッドニュースの多寡にかかわらず、1月から6月までは株価が上昇し、それ以降、年末までは株価が下落する傾向にあるということである。特に勝ち組からなるグループに顕著である。 しゃて、おいどんは、一つ目の ”『国内の研究者たちによって発見された』”、”『1カ月で勝ち組株と負け組株の立場が逆転する』” が、とても気になり申した。 是非、自分で検証してみたい、何かヒミチュのコツがあるなら掴みたい・・・と思ったのでごわすが。 皆さま中で、この手の事(この1カ月タームでの入替り・逆転)を書いた書籍・論文・レポート・サイト、ご存知でしたら、是非、教えて下さい。 ”『国内の研究者たちによって発見された』”と、あるからには、どこかに書籍・論文・レポート・サイトがあるのではなかろうかと思いまして・・・
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レシオケーターっていうんですね。知りませんでした。似たようなものは自分のエクイティカーブと日経を比較するために作成してますけど。 データ検証したのは趣味です。癖です。三色パンさんのためにお作りしたわけではありません(笑) また、公開したのはストラテジーとして完成版とは言えないということが第一で(笑)、ご質問を参考にさせていただいたからというのが第二の理由です。 前回回答のあとに数字も書いといた方が良かったなと思ってたんで、お知らせしておきます。 対象個数109 買い(B) 勝ち 59 負け 50 勝率 54.1% 勝ち平均 6.0% 負け平均 -5.7% 利幅率 51.5% 売り(S) 勝ち 55 負け 54 勝率 50.5% 勝ち平均 6.8% 負け平均 -6.3% 利幅率 52.0% 売り買い合成(BSNET) 勝ち 60 負け 49 勝率 55% 勝ち平均 4.1% 負け平均 -3.9% 利幅率 51.0% *利幅率=勝ち平均÷(勝ち平均+ABS(負け平均)) です。 システムとして使いたい成績じゃありませんね(笑) 循環物色は実際に見られる投資行動ですし、プロット自体はいいと思うんですが、1ヶ月という時間域や月末月初という区切り方には、あんまり意味が無いような気がしています。 あるとすればファンドの設定・解約基準日あたりでしょうか。自動積み立て型なんかは月初にまとめて買い増ししてる可能性がありますよね。 でももしそうだとすると、月末のみとか月初のみのトレードの方が効率良さそう。と思って条件定義して調べてみたら、これより優秀っぽいものはありました。詳細はナイショですが(笑) # 問題は、ご指摘のように勝ち組・負け組の定義が対TOPIXレシオケーターで良いのか? バックデータなどで検証してみて、有意な結果が発見できれば良し、できなければ経済学者が何と言おうがダメってことでいいんじゃないでしょうか。経済学にとって正しいことと投資家にとって正しいことは別ですから。 # また勝ち・負けのレベルをどう考えるか? これも自分の満足基準でいいと思う。ぼくはベンチマークをアウトパフォームしても収益の絶対額が少なかったりマイナスだったら満足しないけど、アンダーパフォームしてても、絶対額が満足行く程度であれば良しです。安定していることの方が重要ですね。 もちろんアウトパフォームしていれば良しとする投資家にとってはそれが正しい。正しさは主体とその目的によって変わるもので、個々の投資家は自分自身の条件や目的を定めないといけないと思います。 # また対象母集団をどうするか?業種・銘柄群をどう捉えていたか? ちょっと意味がよくわかりませんでした。 # またTOPIXがあるレベル以上(もしくは以下)の変化率をした場合(コップ内の水全体が激しく増加・減少)、アノマリーの有効性がどうなるのか? そういうことも検証した方がいいんでしょうね。さしあたり10年分しか検証しませんでしたけど、日本株だったら80年代後半から検証してバブルとその後にどう変化したかは確認したいです。 ただしぼくは検証結果がどうあっても、将来に亘って必ずアノマリーが継続するとは考えません。 アノマリーのことをぼくは「歪み」とよく言ってるんですけど、効率的市場仮説に反した歪みが生じる本質的な原因は、相場という世界では全ての参加者が得をすることを意図しているからだと考えています。目的が同じだから、行動がシンクロすることがよくあって、それが歪みとして表れる。それが何度も繰り返して傾向として表れる場合もある。 しかしその傾向はマーケットのマジョリティに発見されれば必ず修正されます。その他にも、オンライン取引が一般化して手数料が破格に安くなったことでデイトレードなんてことを個人投資家ができるようになったという環境変化で、見られなくなった歪みというものもある。 歪みを見つけたときには、証明は困難でもなぜそうなるのかという原因は考えます。原因が消滅すれば歪みも消える。だから現在有効なシステムも、いつかは使えなくなる可能性があると考えています。 # おいどん、毎週末、東証33業種で対TOPIXレシオケータをExcelのマクロで作成し続けていますが、いまだにアノマリー、有効利用法が発見できないでいます。 そんなもんですよねー。ひとつの有意な歪みを発見する背後には、膨大な量の無駄な作業の屍が累々と転がってるんですよね(笑) そういうことを知らずにどうやったら儲かりますかって簡単に聞いてくる人がたまにいますけど、微笑ましくなっちゃいます(笑)
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- pastorius
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回答になっていませんが、ご質問を拝読して面白そうなので業種別指数で調べてみました。 1988年1月~ 33業種の業種別指数 (ア)各月末の前月末比を計算(月末指数-前月末指数) (イ)各月末の指数に対する(ア)の比率を個々に計算(ア÷月末指数) http://jaco.honesto.net/images/images/index.jpg (S)各月の(イ)のうち、最大のものを翌月売る。その累計グラフ。 (B)各月の(イ)のうち、最小のものを翌月買う。その累計グラフ。 (BSNET)(S)と(B)を足したもの。要するに前月一番下がった指数を買って、前月一番上がった指数を売るというストラテジー。 (AVE)各月の全指数の平均。その累計グラフ。 まず、オレンジの(AVE)は業種別指数の単純平均で日経平均やTOPIXではありません。形を見ると日経平均もTOPIXもアウトパフォームしてるみたいですが。 黄色の(S)は売りだから、やっぱり全体的に(AVE)に逆相関してますね。でもわりと優秀。 ピンクの(B)は(AVE)下落時の相関性が薄い感じでけっこう優秀に見えます。98年夏ごろだけ嫌な動き方をしていますが。 「勝ち組み」「負け組み」の定義をもう少しひねって考えれば、もっと良くなるかもしれません。いずれにしても経済学者が研究してるんだから主観的で曖昧な定義はしてないでしょう。 上昇率上位3業種を売って下落率上位3業種を買う、なんていう方法でもっとボラが小さくなる可能性もあります。基本全業種買いで上昇上位3業種だけ外す、なんていうのでもいいかもしれない。 ここから先のひねりはお互いで考えてみましょう。 ちなみにこれって本質的には、割高株を売って割安株を買うっていうストラテジーで、ヘッジファンドの原始的なストラテジーですよね。1ヶ月で指数銘柄をドテンバタンといったような単純なことはしてないと思いますが。「魔術師は市場でよみがえる」読まれましたか? 2000年のITバブルのときに、割高株が果てしなく上昇し続けて、割安株が一段安になったときに破綻してしまいましたが。破綻した直後にバブルが弾けたっていうオチ付きで。 アメリカにだってアノマリーはあります。そうでないとITバブルなんて起きない。学者が発見できていないってだけのことだと思います。アメリカの経済学者はこういうの発見したら、論文を発表する前に充分な期間フィールドワークで検証しそうですけど。それで歪みが取れて使い物にならなくなってから、昔はこんなアノマリーがあったって発表するの。
お礼
ありがとうございます。わざわざ、Excel?でグラフまで作成し、検証までして頂き、感激でごわす。〔おいどんに、ちこっと性格が似ているかも?〕 学者連中が、アノマリーを研究している以上、母集団を決め、『対TOPIXレシオケーター』で研究していたのでは?と考えています。 対TOPIXレシオケーター=対象業種(銘柄)月間変化率÷TOPIX月間変化率×100。 おそらく、対TOPIXレシオケーター上位銘柄売り・下位銘柄買い、として1カ月後のパフォーマンスを算出したと考えています。 『勝ち組株』グループ・『負け組み株』グループ、この勝ち組・負け組という言葉からは、対TOPIXレシオケーターが思い浮かぶからです。 株式市場をコップの中の水に例えれば、底の方に沈んだものが浮き上がり、上の方に浮いていたものが沈み込む、しかし、コップの水全体も増減(TOPIX、市場時価総額)するので、対TOPIXレシオケーターが道具として使われる。 問題は、ご指摘のように勝ち組・負け組の定義が対TOPIXレシオケーターで良いのか?また勝ち・負けのレベルをどう考えるか?また対象母集団をどうするか?業種・銘柄群をどう捉えていたか?またTOPIXがあるレベル以上(もしくは以下)の変化率をした場合(コップ内の水全体が激しく増加・減少)、アノマリーの有効性がどうなるのか? おいどん、毎週末、東証33業種で対TOPIXレシオケータをExcelのマクロで作成し続けていますが、いまだにアノマリー、有効利用法が発見できないでいます。 重ね重ね深く御礼申し上げます。グラフ付アドバイス、大変参考になりました。ありがとうございました。
いま「城下 賢吾」でググッたらかなりの数の書籍が出てきましたよ。 有名な方のようですね。(日経に書いてるんだから当たり前か・・・) とりあえずご本人の著書を読んで、大体その巻末に参考図書が ズラズラと書きつらねてありますので、 手に入るとこからそれらを読んでいく、 というのがいいのではないでしょうか? それらを読み終えて、なおわからないことがあれば ご本人に直接手紙を書くのがよいかと。 教授といえば公人ですから快く答えて下さるとおもいます。 ただ著書にかいてあることを聞くのは失礼ですので、 自習は当然必要かと。 返信用切手つき封筒&便箋も同封するのがスジでしょうか。 大学に連絡して大学宛てにおくれば届くとおもいますよ。
お礼
ありがとうでごわす。 土・日、図書館に行ってみます。 ご丁寧な回答を賜り、ありがとうございました。
お礼
ありがとうございます。 わざわざ、数字まで提示して頂き、深く感謝いたします。 実は、学者連中のレポート等で、本当に知りたい事は、1ヶ月タームで勝ち組・負け組が逆転する(しやすい?習性がある?)、そのような市場変動が発生する、そもそもの根本原因なのです。 アノマリーには、原因が明瞭、特に年中行事のようにそれが発生する、または発生する可能性がある、または、市場がそういう傾向を帯びて変化しやすい、その原因がはっきりしているものと、原因がやや不明瞭、こじつけたような原因が列挙されているもの、とに分けることが出来ると愚考します。 市場には、不規則だがいろんな習性がある、これは誰もが感じる事実です。その通り発生しなくても、傾向としてかすかに現れるものまで含めれば、かなり多いと想像します。このような習性は、ご指摘のように、市場の変化に応じて、消えるものもあれば、新たに生まれるものもあると思います。あせらず、気長にレポート等を探してみます。 今回は、2度にわたり、懇切丁寧なご回答・アドバイスを賜り、誠にありがとうございました。