耐震偽装問題のひとつの見方です。
耐震偽装はたいへん微妙な問題です。(偽装の定義がない?)
同じ建物でも構造設計者が違えば、まったく同じ答え(全ての柱、梁の鉄筋の径、本数などがすべて同じこと)が出てくるものではありません。構造設計者の判断による部分も多くあり、いろいろな答えがあります。(例えば、実際の建物をモデル化する際など)でも、差異はそれほど大きくないと思います。
しかし、偽装疑惑の建物に関し、10人の構造設計者が再計算して10名ともおかしいと判断しても、だから、それが偽装と断定できるものでありません。たとえ構造の大家の先生がおかしいと云ってもです。
また、例えば、計算書から構造図面に転記する差異に間違いがあっても、(間違いであることを認めても)間違いが偽装につながるものでありません。そのために公的機関で確認申請を取り、間違いがないかチェックしてもらっていると回答したら、終わりです。間違い=偽装ではありません。
再びまた、単なる能力不足(一級建築士が全て構造設計を出来るわけでありません。根本的な基礎知識の脱落)も偽装とは言い切れません。そのためにも公的機関への申請があります。
その点、姉歯は偽装を認めたから、話が早かっただけです。
藤田東吾氏(すいません。本人に関する知識はありません)と偽装を疑われている設計者と対立しても平行線をたどるだけです。たとえ、間違いを認めても、偽装を認めないでしょう。
マスコミが藤田氏の主張を取り上げたとしても、逆に偽装を疑われた人が風評被害でマスコミを訴えた場合、マスコミはたいへん困った事態になります。偽装である証明は、裁判費用を含め多額の費用がかかり、また、出来るかどうかも確かなものでありません。(当初、地方公共団体に、偽装だと名指しされた人が、逆に提訴したこともあったような?熊本?、福岡?)
報道したくても、裁判をおそれ出来ない、のが実態だと思います。
お礼
コメントありがとうございます。 仰るように、気が付いてからでは遅いでしょうね。 人命より金儲け・・・ かも知れません。