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R-COCH3とR-SO2CH3の酸性度のどちらが大きいのか教えてください。
R-COCH3とR-SO2CH3の酸性度のどちらが大きいのか教えてください。 酸性度は電気陰性度が大きく、酸HAにおいてAのかさ高さが大きいほど酸性度が大きいとわかっているのですがこの場合R-SO2CH3のほうが酸性度が大きいのですか??
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明けましておめでとうございます。 No.5です。 No.6~8の疑問やご意見はいずれもごもっともだと思います。 私見としましては、共鳴安定化の大小というのを定量的に議論するのは無理なように思います。実際問題として、スルホンとケトンの酸性度の差は経験的なものとして判断し、共鳴云々というのはそれに対する「もっともらしい説明」に過ぎないと思います。したがって、共鳴を考えることによって常に正しい判断が下せるというわけではないと思います。 No.6の疑問1に対する私の回答は上記の通りです。到底、納得の出来るものではないとは思いますが。 No.6の疑問2というのは面白いですね。それに対する私の意見も、上記と似たようなもので、いささか不十分ですが、取り敢えず以下に述べます。つまり、PhS(=O)OH から生じるPhSO2-では2個の酸素原子が等価となります。そのため、同等な2個の共鳴極限式の間での共鳴ということになり、共鳴安定化が大きく、それが酸性度を大きくする原因になっていると思います。 それに対して、PhSO2CH2-の場合には、2個の酸素は等価には違いないですが、炭素上に負電荷が存在するような共鳴極限式と比較する必要があり、前者と後者の間の共鳴安定化が小さいということではないでしょうか。 これにしても、定量的な議論になっているわけではありませんので、納得してもらうのは困難かもしれませんが・・・
- anthracene
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ケトンの場合だと、完全に共役した形のカルボアニオンが発生します。 パイ軌道上に電子が完全にデローカライズすることができますから、負電荷の安定化効果は非常に高いでしょう。 一方、スルホキシドでも共鳴構造は描けますが、ケトンから発生したエノラートのように完全に共役したパイ軌道が形成されてはいないため、負電荷の非局在化の効果は低下していると考えられます。 つまり、No.6のご回答の前半にあるように、共鳴構造の中で電荷が酸素原子上に載った構造の寄与は少なく、どちらかというとカルボアニオンに近い(つまり左端の共鳴構造)アニオン種だといえます。 これはイリドおよび類縁のアニオン種一般に言えることです。 エノラートアニオンは上述したように、電荷は広く非局在化し、酸素上にかなり負電荷がたまります。そのため、母体炭化水素の酸性度は高く、一方で発生したアニオンの反応性は低下します(安定だから)。 一方、ヴィッティヒ反応、ホーナー反応やコーリー反応で用いられるイリドや類縁のアニオン種は、隣接したプラスに分極した置換基(R3P+とか(RO)2POとか)で安定化されますが、完全に負電荷が非局在化はしません。どちらかというと、負電荷は炭素原子上にのっており、カルバニオンに近い反応性を持ちます。 確かにここで問題とされているケトンおよびスルホンと、カルボン酸およびスルホン酸を比較すると、傾向が逆転していますね。 ただし、この場合は発生するアニオンがオキソアニオンなので、単純に比較するのはまずいでしょう。 酸素と炭素原子で、隣接する安定化基(カルボニルorスルホン)との相互作用の程度が違うのでしょうね。
スルホキシド(R-S(=O)-R')とスルホン(R-S(=O)2-R')の差を考えに入れて下さい。 スルホキシドはケトンに似ており酸化剤としても使えます。一方スルホンは酸素が多く付いているにもかかわらず硫黄-酸素結合の分極に由来する酸化還元、酸塩基反応はほとんど起きません。 ご質問者様の場合ケトンと比較するべきものはスルホンではなくスルホキシドだと思います。 #6のお答えにある場合もスルホキシドに相当するものと比較しています。 蛇足ですがこの場合にはスルホン酸R-SO3Hになってしまうと硫酸に近い酸性度になってしまいますが…。 m(_ _)m
ANo.5を拝読させていただきました。なるほどと思う反面少し分からない事が生じました。 疑問1: RS(=O)(=O)CH2- ⇔ RS(-O-)(=O)=CH2 ⇔ RS(=O)(-O-)=CH2 上記のように共鳴構造式が書けますが、この貢献は少ないという事なのかもしれませんね。 疑問2: PhCOOH :pKa=4.2 PhS(=O)OH :pKa=1.5 これでますます分からなくなりました。
お礼
わたしも疑問1のように思いました。 これも非局在化しているのかなと
説明になっているかどうかはわかりませんが、一般論として、酸性度の強さは酸HAとその共役塩基A-の安定性の差によって決まると考えられます。 したがって、A-を安定化する要因が強ければ酸性が強くなります。 メチルケトンからH+がとれると、RC(=O)CH2^-になります。 このR-C(=O)-CH2^-は下記のような共鳴によって、負電荷が非局在化し(つまり狭い場所に集中するのではなく、広い範囲に分散し)、安定化されます。一般論として、負電荷が非局在化している方が安定だからです。 R-C(=O)-CH2^- ⇔ R-C(O-)=CH2 メチルスルホンR-SO2CH3の場合には、H+が取れてアニオンになった時に、上記のような安定化が小さいためにメチルケトンの場合ほどは強い酸性を示さないということです。
お礼
なるほどっ 電子を非局在化させる共鳴があるほど酸性が強いってことですか。どうもありがとうございます No6のかたのひとつめの疑問があるのですが、そのへんはどうでしょうか!?
pKa値調べてみました。 参考ですが、 CH3COCH3: 19.2 CH3SO2CH3: 23 理由については私にもよく分かりません。
お礼
調べてくれてありがとうございます!
ANo2ですが、私の考えが間違っておりましたか。因みにご存知でしたら両化合物のpKa値を教えてください。 理由は、ANo1の方の説明を伺う事にいたします。
酸性度が強い→pKa値が小さい→共役塩基が安定である→共鳴により安定化を受ける この事から推量すると、後者の方が酸性度が強いと考えます。
お礼
回答ありがとうございます。 ただ前者のほうが酸性度が高いそうです。わたしも同じように考えていたのですが違うみたいでした。理由がわかりませんが
前者の方が酸性度は大きいでしょう。 >酸性度は電気陰性度が大きく、酸HAにおいてAのかさ高さが大きいほど酸性度が大きいとわかっているのですが・・・ そうでしょうか?特に重要な要因だとは思えませんが・・・
お礼
どうも回答ありがとうございます。 どうやら前者のほうが酸性度は大きいみたいです。ただ理由がよくわかりませんのでよろしければ教えてください。
お礼
回答ありがとうございます。 ご質問者様の場合ケトンと比較するべきものはスルホンではなくスルホキシドだと思います とありますが比較したいのはスルホンのほうなのですが どおゆことでしょうか!?