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津軽の民家の屋根に
どこできけばいいのかよくわからなかったのですが、こちらでききます。津軽方面(弘前、五所川原あたり)の民家で、屋根の中央部分にもう一つ小さな屋根というか、家がのっかっているのを旅行中見かけました。茅葺の家にもあったので、古くからあったのだろうと思いますが、あれは一体なんという名前で、いつごろから何のために作っているものなのでしょうか? 単なる煙抜きの煙突なのか、それとも神棚の類なのでしょうか?
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- たなか ともゆき(@pote-nyan)
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おはようございます。 2番目の方はかなり詳しいのに、何故か「煙出し」という言葉が出てきませんね。民家も地域による特色が種々あると思いますが、この構造は全国的に見られるのではないでしょうか。 http://images.google.co.jp/images?q=%E7%85%99%E5%87%BA%E3%81%97%E3%80%80-%E4%BA%BA%E5%BD%A2&ndsp=20&svnum=10&hl=ja&lr=&start=0&sa=N
- Ivane
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こんばんは。 前の方のURLの通り、雪割りではないでしょうか? この屋根全体の構造は、「合掌くずし」と言う小屋組み(屋根を支える構造)の建築様式の一種に当ると思います。屋根に積もった雪割る役目と、煙や天井裏の換気を良くするための構造です。 >いつごろから何のために作っているものなのでしょうか? 大体昭和30年代位まで、建てれていたはずです。 このような家は、明治(あるいはそれ以前)から、屋根裏で「養蚕」をしていたんです。屋根裏に太い張りを渡し、内部を二階だてにして、そこに蚕を育てる為の棚や作業スペースを作ったのです。 風通しが悪いと蚕が病気になりますから、屋根裏内部の高さを高くし、なおかつ沢山の蚕を養殖できるよに大きな空間を作ってあるのです。(現在は物置にでもされているのでゃないでしょうか) 雪割りの部分は、神棚のように見えるかもしませんが、経済的に裕福な家では、換気口の部分に格子や、家紋の彫り物などの指物を入れて、地味な家屋の概観を華やかに見せるようにしていたのです(女の人のカンザシみたいな物で、家のお洒落ですね)。 また、雪が屋根に積もった場合、ある程度雪割ろの部分を高く作らないと、屋根に積もった雪で換気口の部分が雪に埋もれてしまうので、高めに作られています。 それ以外では、冬になって雪深くなっても、遠くからでもその家の雪割の部分を見ると、家紋などから××さんの家だと解るような事にも役立っています。 津軽や南部(今の青森、岩手)と言う所は、昔から農家の方々が、冬の農閑期に大工として、首都圏まで出稼ぎにやってきました。現在も、その習慣が残っています。神奈川県や千葉県、埼玉県周辺でも似たような構造をした古い家屋が残っています。これは東北の方々が出稼ぎに来て建てたのか、あるいはその影響を受けた大工が建てたものだと思います。 青森、岩手の方なら更に細かい情報を持っていると思いますし、私は以前大工で建築士でしたが、辞めて大分時間が経ち、遠い記憶をたどりましたので参考意見としておきます。 参考になれば。
補足
回答ありがとうございます。!大変参考になりました! 関連して別の疑問がいくつかわいてきました。 1:一般的に屋根の雪割りとは、やはり屋根の尾根全体につける三角形の(三角木馬みたいなと言うと語弊がありますが)部分を指すのではないでしょうか?以下のHPに写真が載っているみたいな。小屋の部分(養蚕の時の明かり取りか、空気抜き?)は、確かに雪割りの部分と一体化しているように見えますが・・・ http://plaza.rakuten.co.jp/panicroom1/diary/200611270000/ 2:青森の他の地域もまわったのですが、この小屋をもっている住宅は津軽近辺だけだったのです。南部方面ではほとんどありませんでした。下HPは南部で見た古住宅です。 http://www.net.pref.aomori.jp/~towada/kankou/spot/kasaisike/top.htm 雪割りも、小屋もありません。 http://www.thr.mlit.go.jp/m-park/kansei/kansei3.htm 上は東北の古住宅を集めたふるさと村のHPです。山形の養蚕住宅では「高はっぽう」という構造があるようです。やはり津軽の屋根小屋は特徴的ですぐ目に付くように見えますが、どのHPを見ても名前も解説も見つからないのはなんなんでしょうか。 3:この雪割り小屋は、古住宅のみならずあちこちにあり、どう見ても建築中の家にまでついていました。そもそも自宅の二階で蚕を飼って採算が採れるとも思えませんので、ご指摘のように装飾的な意味合いのほうが強いのでしょうか?
- go_to_west
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此れでしょうか? http://npo.house110.com/blog/archives/2005/09/post_38.html 毎日更新! こちら編集長(こち編): 津軽の古民家
補足
まさしくこれです。このHP左写真の屋根の上の小さな家か門みたいなのが、茅葺の古民家のみならずどうみても新しい家、トタン張りや瓦葺の家にも乗っかっていたのです。 文章の方にはこれの記述はないようです。雪割の工夫というのは、屋根の先端全体にくさび状に乗せてある板のことだし、風除室は玄関から飛び出している部分のことでしょうし・・・ いろんなタイプの家に共通してあるので、実用的なものというよりは神棚のようなものなのかなあ、と感じたのですが・・・
補足
「煙出し」の名前がわかったので大きく前進です!ありがとうございました! というわけで、疑問は「なぜ津軽の民家は現在も「煙出し」をつけるのか?」に絞られました。他の地域では、昔はあったにしろ今の住宅には煙出しはつけないと思います。単に津軽に古い家がたくさんある、ということではないような気がするのですが・・・