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二人称の「あなた」という呼び方について
二人称は「君」「あなた」「おまえ」「貴様」「おぬし」など様々ですが、このうち「あなた」という呼び方をされて不快に感じる人がいることを知り、少し意外でした。 私は、「あなた」はむしろ丁寧な呼びかけ方の範疇に入ると思っていたのです。「あんた」ならば、育った地方や、口調の強さによっては不快に思う人がいるというのは判るのですが……。 「人を見下した呼び方」であるとか、「私はそう呼びかけられるのが嫌いだ」ということを言う人をweb上でちらほら見かけて、興味がわきました。今後はうっかり他人に「あなた」と呼びかけたりしないほうがよいのかもしれません。 ところで、実際の所、不快に感じる方はどういう理由でそう思われるのでしょう。 「あなた」という語句自体に嫌なものを感じるのでしょうか(何らかの差別的な、あるいは階級的、上下関係的なニュアンスを感じるなど?) それとも「あなた」という語句を、どういう場面で用いるか、あるいは誰が誰に対して用いるかによって、その印象が変わってくるということなのでしょうか。つまり、使い方や口調の問題なのでしょうか。 あるいは案外、単に嫌なやつに薄笑いを浮かべつつ「あなた」呼ばわりをされて何かむかついた、とかそんなようなことなのでしょうか。可愛い女の子に甘い声で囁かれたりすると違うんでしょうか。 「あなた」がお嫌いな方、「あなた」という呼び方の問題点についてご存じの方、教えていただけると幸いです。また「あなた」が駄目な場合、他にどういう呼び方をすればよいかについても、書き添えてもらえると嬉しいです(冗長な文章ですみません)。
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厳密に言いますと、そもそも日本語には人称という概念はなかったようです。 このことが、「あなた」と呼ばれること自体に無意識裡で不快を感じさせる根本原因だと思われます。 たとえば、「われ」、「手前」、「おのれ」とかはいずれも一人称として使われますが、不思議なことに、同じ語を「わりゃー」、「てめー」、「おのれー」と使うと二人称になってしまいます。 しかも、これはケンカ相手を罵って呼ぶときに用いる二人称ですよね。 要するに、ケンカ相手や気軽な友達、目下を呼ぶ場合はともかく、相手に尊敬の気持ちがある場合、日本人は、古来相手を二人称で呼ぶなどということなどとてもできないと感じてきたということです。 そもそも、日本人が人称とか時制とかという概念を持つようになったのは、英語などのラテン文法を学ぶようになったからであって、日本語にそういう概念を当てはめること自体にそもそも無理があるのではないでしょうか。 たとえば、「あなた」にしても、その原義は「彼方」ですから、もとは相手への畏敬の念から、相手を直接指すことを憚り「かなた(あなた)」などという迂遠な言い方なら失礼になるまい、という考えから生まれたはずですが、その後相手を直接呼ぶ言葉として使われるようになると、とても目上の人に対しては畏れ多くて使えなくなってしまった、と考えられます。 すなわち、「あなた」という言い方が失礼なのではなく、「あなた」が相手をあまりにも露骨に、かつ直接的に呼ぶ言い方だから失礼になるのだと思います。 昔から、日本人が目上の人を、「殿」、「お屋形様」、「御台様」、「奥様」などという建物や部屋などの名称や肩書きで呼んできたのも、家族でもないのに「オカアサン」、「オバサン」と呼んだりするのも、日本語に人称意識がないという事実を如実に示す証拠だと思います。 ということで、「あなた」と呼ばれて不快に感じた方は、本人がどこまでそうと自覚しているかどうかはともかく、相手からあまりにも直接的な二人称である「あなた」と呼ばれたことに対して不快に感じたのである、と考えられます。
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- oilmoe273
- ベストアンサー率19% (9/47)
私は、「あなた」と呼ばれるのはあまり好きではありません。 理由を考えてみたのですが、たぶん、「あなた」って上から物を言われているような気がするからだと思います。 私の今までの経験から言って、「あなた」と言う人は、学校の先生や職場の上司が多かったので、その先入観があってか、同じ立場の人に「あなた」と言われることは、なんとなく不快を感じます。 って言っても、ほとんど言われたことはないですけれど^^; やっぱり、せっかく名前があるのですから、名前で呼んでほしいと私は思います。
お礼
ありがとうございます。やはり「上から物を言われている」ということで、上下関係的なものを意識させる気味が強いということなのでしょうか。名前にさんづけが一番無難なのでしょうね。
- web_cats
- ベストアンサー率20% (193/953)
回答者はガラが悪いので。 「ネエちゃん」「おネエちゃん」「オバちゃん」「お嬢ちゃん」と適当に使い分けます。 ホント適当です。 見た目が若くても気に入らない店員さんなんか「オバちゃん」を使います。 会社では「同僚、部下」は絶対に「さん付け」です。バイトの人でもです。間違っても「クン付け」はしません。 上司、お客様、業者はマナー通りです。 「あなた」は使わないので・・・ でも使ってもフツーなのでは。 嫌う要素がわからないです。
お礼
ありがとうございます。「ネエちゃん」は使ったことがないですね。おなじみの食堂などで使うのでしょうか。職場ではやっぱりマナーとして、呼び方に注意が必要になるのでしょう。 「あなた」は、語句自体はともかく、誰が誰に対してどういう状況で使うかによって、嫌う人も出てくるということのようですね。具体的な状況を抜きにして、「あなた」という呼び方をどう思いますか、と言われても、あまりぴんと来ないという所はあります。 私も「あなた」よばわりは不快です、と人が言っているのを聞いて、「え、どうして?」と思って今回の質問をしたくらいですから。
ご質問を興味深く拝見し、また考えさせられました。 正しい、正しくないは別にしてわたしが普段使う「あなた」を書きます。 わたしは会社経営者の妻で事務員として出社しています。 夫のことを普段は「ちゃん」付けで呼ぶのですが 会社で呼びかける時は「社長」で(当然ですね) 話しかけている最中、夫を指し示す時は「あなた」です。 夫の友人など相当親しい間柄の男性にもよく「あなた」を使います。 社員はよほど年上で管理する立場の人以外には男性は全員「君」付けで呼びますが 何か失敗があって注意を与えてる時は「あなた」と呼びかけているのに、今、気付きました。 さして気付かないでいましたが 「あなた」は気を許せる相当親しい男性か、目下の男性に限って使ってる気がしてきました。 女性に対してもデパートの店員さんとか、名前を覚えてなくて少なくとも目上ではないとわかっている人にしか使いませんね。 トータルして考えると少なくとも丁寧さを強調してのものではないと思います。 文章にする時に書く、貴方とか貴女はまたニュアンスがちょっと違ってくる様に思います。
お礼
ありがとうございます。状況に応じて呼び方を適切に変えることができるのは、コミュニケーションを円滑に行う上では是非とも気をつけておきたいことだと思います。確かに煩わしい面もありますが、必要なことなのでしょう。 注意したりするときに「あなた」を使ってしまうというのは面白いと思いました。やはりその場の状況で上の立場に身を置く人が、下の立場の人間、もしくはそう見なしている人間に対して使うというニュアンスが強いのでしょうかね。
- toturenzu
- ベストアンサー率31% (623/2000)
そういえば近頃は、夫のことを「あなた」と呼ぶ奥さん少なくなりました。 愛称や名前でよんでますよね。 わたしも「あなた」が差別的な言葉とは考えてませんでしたので、質問を読んで実は少し驚きました。 でも、ここの質問の回答を書くとき、「あなたは」と使いません。 悩んでいる相手に「あなたはここを直すといい」と言うのは、丁度親に子供の立場の自分が言われている状況にとてもよく似ていると思うからです。 たとえ相手に良い事を知らせているとしても、たとえ年齢はこちらが上だとしても、対等のつもりでいます。 だからこそ、相手を質問者様、もしくはHNに様付けで呼びかけます。 それをすることで常に相手より上から見た物言いにならないように自戒の念を込めているのかもしれません。 普段の生活でも名前を聞いた人には、名前にさん付けで話していますね。 知人程度で名前を知らない、覚えないのは=興味が無い→下に見られている、に繋がるのかもしれません。 何かの学校で、いつまでも先生に「えっと、そこのあなた」と言われたら寂しいです。 普段は名前で、ネットではHNに様付け、ここでは質問が検索されないように質問者様と、使い分けてはいかがでしょうか。
お礼
ありがとうございます。私の母は父のことを「あなた」と呼んでおり、家庭内では特に違和感がありません。ただ、こうした質問や回答を行う場で「あなた」を避けたいというのは判ります。諭しきかせるようなニュアンスが感じられるということでしょうか。やはりある程度、上下関係的なものが意識されてしまうのかも知れません。
- HANA221
- ベストアンサー率0% (0/7)
私は先生にあなたと呼ばれて不快な思いをたくさんしました。 相手が誰でも「あなた」と呼ばれたら嫌ですが私以外の人を名前で呼んでいるのに私だけ「あなた」と呼ばれるととても寂しい気分になります。 普通の時も「あなた」と呼ばれてあまりいい気はしません。 ちゃんと名前があるのですから。
お礼
ありがとうございます。やはり不愉快に感じる方もいるのですね。名前を知っている人に対しては名前にさんづけの方が良いのでしょう。でも、名前を知らない人にはなおさら「あなた」呼ばわりはためらわれるのかなあ。他の回答を見ても、目下の人に使う傾向が強いようですしね。
- gingerbread
- ベストアンサー率20% (2/10)
日本語の「あなた」は英語の「YOU」などと違い、本来目下の者から目上の人へは使えません。 先生や親、上司に対して「あなた」とは言いにくいでしょう? 「あなた」を避けるため、「〇〇先生」「〇〇部長」「お母さん」などを二人称として使うのです。 ですから初対面の人やあまり親しくない同年代以上の人に「あなた」を使うのはやめたほうが無難でしょうね。 呼ばれたほうが違和感を抱く可能性大です。 NO.2のかたが回答なさっているように、名前にさん付けしたほうがはるかにいいと思います。 まあネット上で見知らぬ同士がやりとりするときにニュートラルな感覚で「あなた」と呼びあうのは、なんの問題もないと思いますが。
お礼
ありがとうございます。たしかに、上司や先生に対しては「あなた」を使うことははばかられる感じがします。考えてみれば私も、名前にさん付けというのが日常生活では一般的ですし。ことさらに「あなた」という呼び方をするとき、そこにはどうしても、何らかの上下関係的なニュアンスが入り込んでしまうのかも知れません。
- windy_ando
- ベストアンサー率35% (14/39)
わたしも「あなた」は丁寧な呼び方だと思っていました。 でも、目上の方に「あなた」と使うと、不快に思われる方は多いと思います。実際、先輩の男性に「あなたは…」と言ったら、年上の人にあなたという呼び方はしない方がいい、と言われてしまったことがあります。 確かに上司には「あなた」とは言えませんよね。 もちろん旦那様、という意味のときや、女性が甘えるときの「あなた」はいいのですが。 基本的に目上の人が目下の人(もしくは下と見なしている人)を丁寧に呼ぶ呼び方なのではないでしょうか。やはり上下関係のニュアンスは多少あると思います。代わりの呼び方は…名前にさん付け、様付け、役職名などしかとりあえずは思いつかないですが。場面によってもニュアンスが違うでしょうから難しいですね。
お礼
ありがとうございます。目上の人に使うと失礼な言葉だというのは、言われてみて確かにその通りだと思いました。私も目上の人に「あなた」と呼びかけることはありません。目下の人、もしくはそう見なしている人に対して使われる傾向が強いのだとすれば、「見下されているような感じがする」といって「あなた」を嫌う人がいるのも判る気がしますね。
- pyonpyon123
- ベストアンサー率43% (199/454)
これはたぶん、2人の人間関係、会話の内容、口調、呼びかけなのか会話の中で使うのか、など色々要素がからんでくると思います。 いきなり蛇足ですが、「君」「あなた」「おまえ」「きさま」「おぬし」はもともとすべて敬称でした。 これらのことばが庶民が使うようになって意味合いも時代とともにだんだん変わってきているようですね。 本題の「あなた」ですが、もともと尊敬語のはずなのに、言われると不快に感じるケースがあります。 感覚の問題ですので、人によって異なるとは思いますが、 たとえば、 ・街中でまったく知らない女性に「ちょっとあなた」と呼び止められた場合。その呼びかけ自体にははっきりした好意悪意は感じられないが、見知らぬ人に呼び止められるとき「無遠慮に名指し」された感覚を覚えるのでしょうか・・・「ちょっとすみません」なら問題なさそうです。 ・会社内で、名前も知っている同僚の女性から「あなたにこの書類の校正をお願いします」と言われたとき。名前を知っているなら、苗字で「○○さん、この書類の校正をお願いします」と言われたほうがソフトです。「あなた」によそよそしさを感じてしまうのかもしれません。 「あなた」が他のことばよりいつでも不快に感じると言うわけではありませんが、上記のような例は他にもあるのではないでしょうか。 また、書き言葉と話し言葉では、印象も変わるのでしょうね。
お礼
ありがとうございます。やはり使うときの状況が大きく影響してくるのですね。 挙げてくださっている例は私にもよく判ります。特に「無遠慮に名指し」された感じというのが。そういえば、道ばたで呼び止めるとき、「ちょっとすみません」程度でとどめるのと、「そこのあなた」「君、君」というように、相手を特定して呼びかける言葉を使う場合とでは、やはり相手に与える印象がだいぶん違うような気もします。「あなた」などと、道ばたで突然呼びかけられると、やはりちょっと「びくっ」としてしまいがちです。 あと、名前を知っている人にことさらに「あなた」呼ばわりされると、確かにどこか身構えたくなるような感じもありますね。
私は頻繁に貴方と書いてます。 高校の化学の先生が「あんたはんら」と言ってたのを今でも覚えてる。 「はんたはんらなぁ、ガャガャ騒ぐんなら教室を出て行ってか、まじめに勉強してる人に迷惑や」と良く言われたもんだ....
お礼
ありがとうございます。書き言葉として「貴方」というのを使うと、多少なりと感じが変わるものなのでしょうか。 私の出身地方では、先生が生徒を呼ぶときの呼び方としては、「あんた」や「おまえ」、まれに「自分」というのがありました。方言で言われると、たとえ叱られていても見た感じ何となくあたたかみがあって面白いですね。いや、叱られている方はたまったもんじゃないのですが。
お礼
ありがとうございます。とても面白く拝読しました。「あなた」がどうこうというより、そもそも、相手に直接呼びかけるという行為自体に(特に人称意識の無い日本人にとって)問題があるということなのでしょうか。「御館様」や「御台様」は勿論、「部長」だとか「先生」だとか、「今目の前にいるあなた」を直接指示するのではなく、居場所や職名などを使って、ワンクッション置いた形で呼びかけるのが、確かに身の回りでは一般的な気がします。 「あなた」にせよ「君」にせよ、ダイレクトに相手を指示するような言い方をするときというのは、ことさらに気安さを強調したり、あるいは相手に対して強く出たりするときに使われて、なにやら波風の立つ予感がしたりしますね。 そう考えると、多くの回答者の方がアドバイスしてくださっている「名前+さんづけ」というのも、ある意味ではそうしたクッションのひとつの形なのかもしれないな、という気がしました。「○○さん」は、それがたとえ目の前にいる人への呼びかけとして使われているとしても、あたかも第三者を指していっているかのような形式を踏むことで、雰囲気を和らげているのかも?