ワーファリンは人工弁の入っている方に良く処方しておりますので専門家として回答しても許されるでしょうか?
またワーファリンについては過去に幾度も質問があるので検索されればとても参考になると思われます。
さて、ワーファリンの量をきめる目安としてはPTとPT(INR)とトロンボが一般的だと思われます。僕の施設ではトロンボを使っているのでこれがだいたい10%~30%に入る様に適宣、量を加減して処方しています。
PTを使っている施設もありますがこれは検査薬などの影響による施設間のばらつきが多いためそれを補正したPT(INR)という価で評価する事が多くなりました。
下にPT(INR) を補正するためのキットの標準サンプルのPT,PT(INR),TTの価を書いておきます。
INR値,PT活性(%),TTO活性(%)
1.約1.0,約100%,約100%
2.約2.0,約40%,約20%
3.約3.0,約20%,約10%
4.約4.0,約10%,約6%
これを見ると分かると思いますがTT10%~30%というのはPT(INR)で2.0~3.0もしくは1.5~3.0あたりになります。施設によって、また疾患によってどの程度厳密にコントロールしてPT(INR)を維持するかは多少違いますが大体この1.5~3.0辺りの価で維持するようにしていると思います。
これはPTでは20%~50%辺りの価になります。
PT19%というのはずっと同じ量のワーファリンを服用しているような安定した方ならまあ正常下限としても良いでしょうがすこし効きすぎている可能性もある価だと思います。年令が高めなので脳出血の可能性とか、疾患が心房細動で人工弁などが入っている訳では無い事、脈拍が今の所心房細動性徐脈になっていない事などを考慮すると少し減らしても良い位の価だと思います。
ワーファリンのコントロールは厳密にやるならきちんと月に1回位は採血してやっていかないと危ないと思いますよ。安定している人なら一月おき位に採血する事もありますが・・・。僕の場合は心房細動だから厳密で無くとも良いという場合は出血の危険をかんがえてむしろ高めでコントロールする物だと思っていましたが・・・。
文面から医療に詳しい感じを受けましたのでnotakoさんがもし医療関係の仕事の方で患者の管理について御質問為さっておられるのならこのような場合は不整脈と抗凝固療法の管理を循環器の専門家にお任せした方が安心だと思われますが?そうで無い方の場合は主治医の先生とワーファリンのコントロールについて良く話し合われた方が宜しいかと思われます。
疑問点の解消の一助になれば幸いです。
お礼
私は、医療関係の仕事をしていますが、循環器科の病棟から離れて4年もたつため、INR値とTTOの意味がよくわからず、また、家族の情報からはPTの値を聞いただけなので、うまく先生に伝えることができませんでした。意見書からは、弁疾患の情報はなく、採血も2週間に1度行っていますが、循環器科に1年近くかかっていないようなのでご家族に受診を勧めたいと思います。心強いアドバイスありがとうございました。futukayoiさんへnotako