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健常者と精神病患者の境目は何?
精神科医は何をもって精神病患者か健常者かを見分けているんでしょうか?
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精神医学で「正常と異常の区別は?」と聞かれた場合即座に「ここからここまでが正常で他は異常」とは言えるものではないでしょう。何故なならその尺度が非常にあいまいなもので、ある意味において、各精神科医をも悩ませる難問である事には間違いはないでしょう。 それは、ある意味において精神科医の「主観的常識」に委ねられているのかも知れませんが、私の経験上7回程ドクターショッピングしてもどれも同じ診断名はございませんでしたし、それ程精神科の診断は難しく又流動的なものだと思います。 さて、それでは「なにが正常でなにが異常」なのでしょうか?。それは、「全体としての不自然さ」言い換えれば「常識=コモン・センス」(共通感覚)の欠如でしょう。 例えば子供の平熱が約36度だとして、急に39度の熱が出たらそれは異常で、血圧や肝機能等の身体的異常は「検査値」で診断可能ですが、心の正常値などいうものは実に抽象的で、ある意味においてはかなり曖昧なものかも知れません。 「常識=コモン・センス」(共通感覚)の欠如とは、あきらかに第三者がみておかしいと感ずる事で例えば (1)他の者全てが聞こえていないのに当事者は聞こえる。(幻聴体験) (2)他の者全てが見えないのに見える。(幻覚体験) (3)「意図的に~をされる」等(作為体験) (4)「全て自分の責任だ」と思い込む(自責念慮) (5)他に「希死念慮」等 様々な事柄が挙げられるでしょうが、多くの精神障害者は「自ら病人だはない」と思い第三者が病院に連れて行かれる場合が多く病識がないのも特徴でしょう。(一概にはいえませんが、最近は病気の軽症化もあり自分から行く場合もあります。私もその一人です。) 病識があり「自分はどこかおかしいのでは?」と病院に行く場合は「神経症」に分類される様です。(最近は「神経症」とは言わず「~障害」と言うようになりつつあり、これはアメリカの精神医学的分類で細分化されたもので、「強迫性障害」や「パニック障害」等かなり細分化された障害がある様です。) この様に「神経症」に分類されるのは第三者がみても健常者と変わらず、当事者のみが苦しみ「生活に支障をきたしている場合」は本人からすれば、「異常」の範疇に入るのではないでしょうか。 余談になりますが、「天才」と称せられる人達も精神病者あるいは、精神病質者が多いといわれおりますが、心理学者の宮城音弥氏はこの事ついて (1)精神異常が直接の原因であり、天才はその結果である。 (2)両者とも同一の生物学的、体質的条件の結果であって、この同一の原因が場合によっては天才を生み、あるいは精神異常者をつくり、様々な神経障害をあらわす。 場合が考えられると述べられている事も興味深い話ではないでしょうか? 参考文献 木村 敏:「心の病理を考える」 岩波新書 宮城音弥:「天才」 岩波新書
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精神病を客観的に診断することはできません。 精神病は脳の機能障害であるという説は最近知られていますが、これも「一説」に過ぎません。 実際に精神神経疾患を持つ患者の脳内ホルモン検査などしません。 それにもし検査をしても、脳内物質の分泌の異常が、先天的なものなのか後天的なものなのかはわかりません。 「先天的に、脳内物質の分泌、代謝異常があるのが精神病」という説が一つ。 別の考え方としては、後天的にストレスを受けたことによって脳内物質の異常が起こるという説。 最近多くの人が鬱病の診断を受け、脳内代謝異常だから治らないと思い込む人は多いですが、人間関係などのストレスから鬱病になる人が多いことからも、それらは先天的な代謝異常ではないと考えられます。 先天的でなく後天的なものならば、治るものなのです。 実際、鬱病が治る人はたくさんいます。 脳内物質異常説に従うならば、治る人というのは「後天的にストレスにより脳内物質代謝異常が起き、それが回復する」ということが言えるのです。 いわば、運動をしすぎれば誰でも筋肉痛になり、乳酸などの疲労物質が溜まりますよね。でもいずれは回復します。 でもそれも程度の差があって、あまりに疲労物質が溜まりすぎている人は、回復が遅くなったり、あるいはどこかが壊れていて回復不能であったり。 脳内物質の説に従うとするならば、それと同じに考えられるのではないかと思います。
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ご回答ありがとうございました。 ものすごーく主観的に決まるものなのですね。 刑事事件の精神鑑定が客観的に調べられたら良いのにと思うことがあります。
- siapa
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精神病院にバイトにいってたことあります。健常者か病者は区別はまったくつかないゾーンが確かにあります。わたし、採用の面接に行った日、看護婦さんに「患者さんですか」て聞かれた。また、開放病棟でのレクリエーションの場合など、誰の眼にも、だれひとり病人には見えませんよ。医者ではありませんが、お互い常識がものをいう次元ではないでしょうか。もしあなたが医師なら「人の顔を見るのが怖い」と言って受診に来た人があり、苦しんでいるようすなら、どうですか、その人はりっぱな病人でしょう。また、あなたの友人が「眠れない」と言ってたら、その人は病人ですか。また、過去からその人をよく知っていて、突然見たことのない様子で手首を切ったとしたら、あなたの判断はどうですか。素人にもわかる精神病者はいわゆる映画などで俳優さんの演じる誰でも想像するような特別な様子があり、なかなか迫力のあるもので、ただ、これすらも我々の常識によく一致しています。ところで、突然ですが、北朝鮮のアナウンサーってこの種の病人に見えませんか?これ、わたしからのみなさんへの広い意味でのこの病に対する問いかけです。
お礼
ご回答ありがとうございました。 脳の断面図などで客観的に分からないものなのかな?という疑問がわき、質問いたしました。 >突然ですが、北朝鮮のアナウンサーってこの種の病人に見えませんか? ホント突然ですねww 病気というか、気合が入りすぎて緊張してるように見えます。 彼らがリラックスして心から笑っているところを見たことがないですもん。
お礼
ご回答ありがとうございました。 精神病は脳の機能障害であると聞いたことがあります。 たとえばドーパミン、セロトニンといった脳内物質の分泌調整がうまく行かないなど。 もしそうなら客観的に調べれば分かるのではないか?という疑問から質問した次第です。 それにしてもお医者さんごとに診断が違うなんて問題ですね。 誤った薬を渡されて副作用を起こす可能性もありますし。