アメリカで使える伝統空手と護身術を教えている者です。
voicesさんのアドバイスは非常にいいものです。
視界が緊張度によって変わってきてしまうという人間の視力の悪さがもろにでてしまいます。
日本語では周辺視覚といいますが(英語ではPeripheral visionと言います)これが組み手などしている時に相手の一部の体と動きだけに視力が向かいこの周辺視覚が一瞬にしてなくなってしまいます。 これをTunnel Visionと言い武道家としては非常に困りものなんですね。
しかし、これは訓練によって平常どおりに周辺視覚を保てるようにできます。 つまり、このトンネル視力を起こる事を避けられるようにすればいいということなのです。 平常心を保つ、と言うことのひとつの理由でもあると言うことなのです。
それには、組み手をするときに、できるだけ全身を見るようにして、何が起こっても「動くものに気をとられることが無いようにする」と言うことなのです。
その訓練の初めてとして、顔を見る、相手の目を見るのではなく、相手の胸元を見るようにすることから始まります。 それも、胸元の表面ではその表面から5センチほど離れたところに焦点をあわすのですね。
これは組み手の練習ではなく、視力改善のトレーニングとして練習しなくてはなりません。 ですから、外から見れば組み手の練習のように見えますが、あくまでも視力をつける練習ですので、10秒でも長くそこへ焦点を合わし相手の体全体を見るように自分を「鍛える」のです。
問題点を持っているわけですから(私は自己弱点と言っていますが)それを直す努力をしなくてはいくら他のことを練習しても必ずその弱点から自分が負けてしまうことになります。 相手に負けると言うことと自分の弱点に負ける、と言うことを認識してください。
武道で多く「自分に勝つ」ことが大切だ、とよく言われますが、自分の精神力だけに勝つことだけではないのです。
自分に意識的に、蹴りが来る時でも片方のパンチが来る時でも、相手の両方の手を、また、手の動きを周辺視覚で認識するようにするのですね。 ただ、集権視覚では細かいことは見えません。 しかし、人間には周辺視覚という能力を持っているのです。 これを使わない、使えないから相手を見るということができない、と言うことなのです。
空手は他の武道と同じように、元々複数の相手を相手としてみているわけで、スポーツとして相手は一人で、その一人だけを見ていれば良い、と言う非武道的教えをしているから結局「使えない空手」になってしまうのです。
これでいかがでしょうか。 分かりにくい点がありましたら、補足質問してください。
補足
ご返答、ありがとうございます。 大変参考になりました。 早速、実行させていただきます。 そのほかに、相手がいないときなど、 家でもできる、トレーニング法があれば 教えていただきたいのですが、 この年齢ではじめたもので、(現在42歳です) 自分のものにするのに、大変時間がかかります そのため、普段、家でもできるトレーニング法があればありがたいのですが、 よろしくお願いします。