Jリーグの理念ってなんなのさ。
お世話になります。
1993年にJリーグが発足してから早18年、数年後には20年の成人式を迎えます。
Jリーグの発足にあたっての書物を紐解きますと、川渕三郎チェアマン(当時)の言葉が出てきます。
いわく
「サッカーが盛んな諸外国、とりわけ3か月間の長期合宿に行ったドイツでは、どこの町にも芝生のグラウンドがたくさんある。
そこにはサッカーをはじめとする各種の充実したスポーツ施設が整っており、子供から大人、老年世代まで、あらゆる年代の男女が、自分の実力、体力に見合ったスポーツを楽しんでいる。
ここに日本と外国の大きな隔たりを感じた。日本も外国と同じようにあらゆる年代でスポーツを楽しめる環境を整えなくてはならない」
とのことです。これは大きな共感を感じます。
ところが、一方では
「日本サッカーが外国の強豪チームと渡り合って、W予選突破、W杯上位進出、W杯優勝するためには
小学校のころからプロの指導者による一貫性のある指導を受け、技術を磨く必要がある。
しかし現状では、小学生、中学生を指導するプロ指導者というものはおらず、学校の教師が教えるだけ。
それも進学の度に異なる指導者が異なる内容を指導するので一貫性がない。これでは世界で戦える選手が育たないのも無理はない。日本ももっと強くならなくてはならないのだ。いつまでもメキシコ五輪の銅メダルを懐かしんでいるだけではだめだ。
そこでJリーグではプロチームのトップ(一軍)、サテライト(二軍)の下にユース(高校生チーム)、ジュニアユース(中学生チーム)、と
4階層に広がる下部組織を持つことを義務付けた。
これにより指導の一貫性とサッカー競技の普及、幼いころからのプロ意識の植えつけができた」
というようにいきなり
”世界と戦え”、
”プロ意識”、
”勝利至上主義”
が顔をのぞかせます。
この二つの理念は相反するものと感じますが、ここには矛盾はないのでしょうか?
「サッカーはやりたい。でもプロ選手になるつもりはなく、ましてや世界で戦うつもりもない。
日頃の運動不足の解消と娯楽のためにサッカーをやりたいのだ」
と思う中学生や高校生はどうしたらいいのでしょうか? そういう子らはJチームのスポーツ施設を使わせてもらえないのでしょうか?
その辺の空き地で玉蹴ってろ、ってことですか?
「サッカーだけは幼いころから世界を目指す選ばれし者だけの競技だ。
へたくそな奴にはサッカーをやる資格はない。ましてや”娯楽でサッカー”などというのはサッカーに対する冒涜だ。
娯楽でスポーツをしたいなら、サッカー以外のスポーツをやれ」
というのならば、あまりにもサッカーを特別視した理念ですね。
サッカー選手は特権階級なのでしょうか?
(まあ、今現在の世界トップクラスのサッカー選手の年俸、契約金、移籍金を見れば、特権階級であるのが現実ですけどね)
どなたか、Jリーグの理念についてご説明願います。