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城山三郎もしくは吉村昭のファンの方へ
こんにちは! 城山三郎氏もしくは吉村昭氏のファンの方、お二人の素晴らしい点、何故惹かれるのかを教えて下さい。 また、作品の中でも、これがおすすめという著書がありましたら、理由と共にご投稿いただければ幸いです。 わたしは今、城山三郎氏の対談集・「失われた志」という文庫本を読んでいますが、城山氏と吉村氏の対談に心打たれ、今年は城山&吉村 year にしようかと思っています。 お二人の作品は、それほど読んでいませんが、「男子の本懐」と「羆嵐」がいまのところわたしのベストです。 どうぞよろしくお願い致します。
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こんにちは、adelaideさん。 実は氏の作品に凝っていたのがもう10数年前のことで、細かいストーリーまでは覚えていないんですよ。ですからここに回答を寄せるのもかなり悩んだのですが、ま、ひとつご愛嬌ということで…(笑)。 城山三郎さんの作品にはあまり裏切られた記憶がないですね。初期の頃、No.1でyasuhideさんもご推奨になっていらっしゃいますが、「価格破壊」を読みました。これが実に力のある作品で、安売り王を目指して次々に新しい試みに挑戦していく、後のスーパーDの総帥〇内氏の若き日の姿が活写されていました。挑戦する者の息遣いが実に生き生きと描かれていました。城山さんの作品のよさはやはり徹底した取材力にその源があるのではないかと思います。悲運の総理、広田弘毅を描いた「落日燃ゆ」はもうお読みになりましたか? 政官財の実力者たち、挑戦者たちを描かせると一流ですね、城山さんは。 渋沢栄一という稀代の実業家を描いた「雄気堂々」もお薦めです。世の中、凄い奴がいるもんだと、当時やや放心状態になったものですが、残念ながら今、細かいストーリーを覚えておりません(ボケの始まり?(^_^;)) >何故惹かれるのかを教えて下さい。 吉村昭氏は残念ながらまだ読んでないのですが(読みたい作家の一人で、読もうとはしてるんですが(^_^;))城山三郎作品に惹かれるのはやはりそこに色鮮やかに「男の生き方」が描かれているせいでしょうか。また、文章も読みやすい。変に技巧を凝らした小難しい文章じゃないし、かと言って推敲の充分ではない文章ではない。むしろあれほどの読みやすい文章を書ける才能は素晴らしい(ウラでの努力は並み大抵なものじゃないんでしょうが)。また、ストーリー展開も分かり易くていいですね。まぁそれだからこそあれだけの人気を誇っているのでしょうね。 なんだかとりとめのない文章になってしまいました(いつものこと?)。「雄気堂々」「価格破壊」「落日燃ゆ」。まだお読みでなければ是非お読み下さい。ご期待に添えることと存じます。
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- baian
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私は吉村昭さんの良さは、抑えたトーンだと思います。 医家を描いても、戦艦を描いても、武士を描いても、 過剰ないれこみや構えがない淡々とした筆致が、 そこにある巨大な事実をリアルに、自然の色で見せて下さる。 ハリウッド映画のようにCGや急転直下のカメラワークでなく、 人間の眼に近い「神の眼」(小説の作者の眼は皆「神の眼」で、 カメラワークが違うのだと思っているので…)で見られる。 文章に漂う含羞と品格も大好きです。 小説はまだとても読み尽くしてないので うっかりお勧めが申上げられないのですが… 随筆もとても面白いですよ。こっちはかなり読みました。 「実を申すと」というちくま文庫の1冊は是非。
お礼
baianさんって、梅安さん? なんて、またいつぞやと同じ事を考えてしまいました。 アドバイス、どうもありがとうございます。 吉村氏の作品を表現すると・・・「baianさんの文章1行目から8行目をコピー・ベースト」状態です。 手抜きのようで申し訳ないのですが、本当にお上手に表現して下さいました! そうなんですよね!!! 「羆嵐」にしてもそうなんですが、例えば「磔」などからは、歴史と日本人についてと善悪についてと死についてと、本当に多角的な面から考えさせられ、それが静かに心に響いて来るんです。 「実を申すと」、ぜひ読んでみます。
- yasuhide
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城山三郎さんの「価格破壊」がおすすめです。 内容のおもしろさもさることながら、小説のモデルが現在注目のスーパーDの創始者だと言われていますからよんでみるといいですよ。
お礼
yasuhideさん、アドバイスをありがとうございます。 「価格破壊」ですか。折も折、タイムリーな作品かもしれませんね。 現在D社に関しては、あれこれと報道されていますが、N氏はやはりワンマン経営者だったのでしょうか? まあ、その辺の事も、城山氏が冷静に著してくれていると思います。 この時期、ぜひ読んでみようと思います。
お礼
masatoshi-mさん、アドバイスをありがとうございます。お礼が遅くなり、失礼致しました。 「落日燃ゆ」、まだ読んでいません。 実は、この質問は、文庫「失われた志」という対談集を読んでいて、立ち上げさせて頂く事にしました。 基本的には、あまり対談集というのは好きではないのですが、何故購入し、読んだかというと、対談した相手の中に吉村昭氏がいた為です。 作家としてのお二人に関する評価は、masatoshi-mさんがおっしゃる通りだと感じています。 何と言いますか、文章を変にこねくり回してもったいぶっているような、そういう感じは微塵もないんですよね。 普通なら断られる人物の取材も、「城山氏なら・・・」ということで承諾されることもあるという話は、納得が行きます。 実は、週末から「もう、きみには頼まない」を読んでいます。 この主人公の石坂泰三氏も、すごい人物だと思います。もしまだなら、「失われた志」と「もう、きみには頼まない」、読んでみて下さい。 特に、吉村氏の作品が未経験でしたら、「失われた志」の対談は、吉村氏の価値観を知る事ができ、良い入門編となるかと思います。 余談ですが、昨年、東京・日本橋にある丸善という書店で吉村氏のサイン会があったんですね。午後6時から。仕事は6時まで。ボスに頼んでちょっと抜け出して行って来ました。一冊、一冊、筆ペンで丁寧にサインして下さるんです。 あれもお人柄なんでしょうね。握手してもらおうかと思いましたが、吉村氏のファンは誰もそういう事をしていなかったので、あきらめました。 まだまだミーハーのわたしです。 おすすめの三冊はぜひ読んでみます。