Amway は、なぜマルチ商法(連鎖販売業)なのか:
Amway の仕組みでは商品の販売努力より「子供」を作る努力の方が、収入を
増やす上で比較にならないぐらい、ずっと大事な仕事です。しかも、この販売
組織は、
(1)上下関係の連鎖があり、その関係にしたがって下から上への利益の配分が
数段階に渡って行なわれれる。
(2)いったんできた上下関係は崩せない。自分が下からの利益配分を受ける
ためには新規勧誘を行なう以外、方法がない。
というのが特徴です。ある期間で考えればボーナスの配分が親より多いことは
あっても、根本的な親子関係を変えることはできないのです。
言うまでもなく、ここで言うネットワークとは、自分を頂点とする子孫のピラ
ミッド状の販売組織 = マルチ商法のことです。極論すれば、アムウェイは、
販売そのものはそれほど大事じゃなくて、販売組織をただ拡大するだけのビジ
ネスと言うわけです。このあたりがアムウェイの本質だし、多くの人が破綻す
る(= 安い労働力で、知り合いのネットワークを使った販売でセールスマン
として上部に貢献するだけで終ってしまう)ビジネスである結縁です。
Amway のボーナスとは:
Amway の仕組みをひとことで言うならば、商品の売上のマージンの一部を
「上納金」に充当する、ネズミ講のような仕組み、いわゆるマルチ商法です。
Amway 商法を、 Amway 鍋を例にとって、詳しく説明しましょう。この鍋の価
格構成は、以下の通りです。
百分率
Amway 定価 : 152,510円 (100.0) (マージン 40,420 円)
distributor 価格 : 112,090円 ( 73.5) (上納金 32,230 円)
Amway 出荷価格: 79,860円 ( 52.4)
つまり、この鍋の本来の卸売り価格は、「Amway 定価」の僅か 52% の 80,000
円あまりにすぎません。しかし distributor は、この鍋セットを Amway 本社
から 112,090円 で仕入れることになります。なぜでしょう?これは本来はマー
ジンの一部である 32,230 円 が事前に「上納金」として搾取されているため
なのです。
※ Amway では、これを「広告費用」として正当化しているようです。
さて、こうしてプールされた 3.2 万円(distributor 価格の 28.75%)の上納金
は、以下の割合でプールされます。
成績 (1 st) ボーナス 21.00 %
独立 (2 nd) ボーナス 4.00 %
?? (3 rd) ボーナス 3.75 %
※実は、 Am 鍋を自分で自分に販売すれば、すでにこの実績で 3% ボーナス
の対象になるので、この上納金から、すぐに本人にこの 3 % 部分の 3360
円あまりが pay backされます。この時点で考慮すれば、実質の「仕入れ価
格」は 109,000 円程度とも言えます。
しかし、落ち着いて考えればすぐ分かることですが、 Amway 定価には何の根
拠もありません。「誰でも distributor になれる」以上、誰でも Amway 本社
から distributor 価格 で買えるのです。ですから、この価格を越える価格で
の販売は(情報を故意に隠さない限り)難しいのが当然です。また、後述する
ように distributor は自分の子供を作ろうと言う強い incentive (動機付け)
があるので、その意味でも単なる「アムウェイ定価販売」などする人はいませ
ん。
ですから、 distributor の利益のほとんどは、この上納金(ボーナス)の分
配から生まれることになるのが必然の成行きです。
※ 実際に商品が販売されている価格である、この distributor 価格からのパー
センテージで見ると、この「上納金」の割合は、商品価格の 3 割にも達し
ていることに注目して下さい。
ボーナスはポイント制度をもとに分配されます。ポイントは販売量と自分の子
供、子供の子供、、の作った販売実績の単純な総計で決まります。つまり、子
孫(自分の下部のネットワーク員)をたくさん作り、子孫が売り、そして自分
自身も子孫の一人と同程度を売るだけで、ボーナスが子孫の数だけ指数的に増
えていく仕組みです。
※ もちろん、子孫を指数的に増やすことはできないでしょうから、これが理
想的にうまくいくはずは、ありません。このあたりがネズミ講的なところ
です。
言い替えると、 Amway の魅力的なボーナスの原資は、この、あらかじめ搾取
されている 「上納金」から出ているだけのことだし、これを獲得するために
は、自分の販売実績を上げる努力などワリが悪いだけのものです。自分で 3
万円売るより、子供を 3 人作り 1 万円 ずつ売ってもらう方が楽なのは自明
だからです。 distributor が子供 distibutor の勧誘に熱心なのは、まさに、
この「子孫すべての販売実績が、全部自分の販売実績となる」マルチ的ボーナ
ス制度があるためなのです。
繰り返しますが、単純な販売努力はまったくワリに合いません。子供をネズミ
算で増やしていくことによってのみ、報酬が増えるのです。自分の子孫を爆発
的に増やすことに成功し、子孫みんなから搾取した上納金をかき集める僅かな
人が、 Amway の成功者となるわけです。成功者になろうとモガく人は、既存
の成功者のさらなる成功に永遠に協力することにもなります。