DVをめぐる意識革命?
ドメスティック・バイオレンス(DV、配偶者間暴力)について
お尋ねします。
最近は少しずつながら、官民によるDV相談窓口や啓発活動も
進んでいますよね。ところが、行政やそっち系の民間団体による
啓発チラシなどを見ると、「加害者=男、被害者=女」という図式が
何の疑問を挟む余地もなく定着しているようです。
せいぜい小さく「男性が被害者になるケースもあります」と、
申しわけ程度の一文を載せるくらいでしょうか。
もちろん、その背景は想像できます。
(1)男女の腕力・体力差
(2)「女房(彼女)に殴られた」と被害を申し立てることへの
ためらい(「男の沽券にかかわる」って意識ですか)
(3)結果、DV被害を申し立てる圧倒的多数が女性に
ところで、近ごろDVの定義に「言葉の暴力」が加わったようです。
曰く、相手への脅迫や人格否定を含む言動は、
物理的暴力を伴わなくともDVと見なされ得るのだとか。
これって、DVに対する社会的認識を根源から覆す可能性を
はらんでいるとは思いませんか。
多くの亭主族が賛同してくれると確信しますが、
こと口喧嘩となると男女は同格…というか、むしろ女性のほうが
口の立つケースが多いんじゃないでしょうか。
いえ、うちの夫婦仲は良いのですが、それでもたま~に口喧嘩すると
ほぼ100%、夫である私が敗北(それも惨敗)を喫します。
さらに、ごくたま~にですが「よくもまあ、そんな相手の心を
えぐるような言葉がポンポンと口をつくな」と思うことも、
まったくないわけじゃない。
そんな「言葉暴力」ですが、現実社会で起きる可能性は
物理的暴力よりむしろ高いという気がします。
つまり、被害者判断ベースでの「言葉暴力」が本格的にDVの
一部と位置づけられれば、DV全体のかなりの部分を「言葉暴力」が
占めるのではないか。
そして、「言葉暴力」のかなりの部分(過半数?)は女性が加害者に
なると思われ、結果的に「加害者=男、被害者=女」という図式が
崩れ去ることにならないか。
まあ、実際そうなる可能性は高くないかもしれませんが、
少なくともDVに関する意識を啓発する上で、大きな戦術変化を
もたらすきっかけになるかも…とは考えています。
セクハラにしてもそうですが、男性がこの手の話で及び腰になる
背景に「自分は加害者にしかなり得ない」という思い込みが
あるような気がします。これまでのDV被害の実態を考えれば、
あながち間違った認識とは言えないかもしれません。
ですが、「言葉暴力」が立派な(?)DVと見なされれば、
当然ながら男性が被害者になる可能性は高まりますよね。
啓発する上でも「自分が被害者になるかもしれない」という
意識があれば、より真剣にDV問題を考えるんじゃないかな。
しかし残念ながらというか、セクハラにしろDVにしろ
「男性諸氏!あなたもいつ被害者になるか分からないんですよ!」
というスタンスでの啓発は、なかなかお目に掛かりません。
これは活動団体側の認識不足なのか、意図的なねじ曲げなのか、
はたまた単なる私の認識違いなのか…どう思われますか?