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アルケンの1,2ジハロゲン化付加について

反応性が塩素>臭素>ヨウ素になるみたいなのですが、フッ素がないのはなぜでしょうか。またなぜこのような順番になるのでしょうか。ヨウ素の方が共有結合している手の長さが長いのでその分離れやすいから反応しやすいってイメージがありますがこの考え方って違いますか?

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noname#62864
noname#62864
回答No.1

この手の反応が進むためには、炭素原子間のπ結合が切断されて、新たに炭素-ハロゲン結合が形成される必要があります。 一般に、C-I結合は弱い結合ですので、π結合がC-I結合に変わることにともなうエネルギー面でのメリットは、BrやClの場合と比較して小さいと言えます。そういったことがヨウ素の反応性が小さい理由の一つです。 また、付加反応の際には形式的にX+がπ電子を求電子攻撃することによって始まりますので、X+が不安定である方が反応性が高いと言えます。X+の安定性はハロゲンの電気陰性度の小さい順になりますので、I+>Br+>Cl+>F+の順になり、これは反応性の小さい順と同じになります。 さらに、別の見方をすれば、これらの反応は付加反応であると同時に酸化反応でもあります。酸化力を比較するとF2>Cl2>Br2>I2の順になります。 以上、反応性に関しては種々の説明が成り立ちます。 Fに関しても、上述のように二重結合への付加反応を起こします。しかし、F2は極めて活性の高い分子ですので、反応は付加反応だけにとどまらず、H原子の置換などの種々の反応が起こってしまいます。 一般に、ハロゲンの中でフッ素は他のものと極めて異なった性質を示しますので、他のものと区別して扱うことが多いです。教科書などにハロゲンの性質として書かれている事項の中にはフッ素には当てはまらないものも多くあります。

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