- ベストアンサー
火山とすすき
今日、伊豆高原の大室山に行きました。一面のススキの原っぱが広がっていました。 そういえば、箱根もそうですが、かつて火山活動があった場所にはススキが生えていることが多いと思うのですが、それはなぜなのでしょうか?
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
火山周辺はその成分により酸性土壌となるところが多くあります。通常、酸性の土壌では植物は育ちにくいので、岩や土がむき出しになっていたりしますが、酸性に強い植物もあります。その一つがススキ。 土壌の酸性度のほか、気候条件など、ススキの生育条件に合えば、ススキが繁殖するようです。 他にも酸性を好む植物がありますが、ススキほど目立たないので、ほとんどの人は気に掛けないようです。
その他の回答 (1)
これは地学ではなくて生物で習う話です。結論を言えば、そのうち森になります。 更地にいきなり大きな木が生えることはできません。植物が生えるための環境は植物自身が作るものだからです。木材用の木を植えるのに、最初から必要な本数植えるのではなく、わざわざ過剰に植えといて、木の成長に合わせて間伐をするのはそのためです。 火山が噴火してできた更地は、 ・日射や雨が直に地面に当たる ・植物の生育に必要な養分が含まれていない ・岩が剥き出しの場合、根をはれない ・火山灰の場合、雨が降るたびに表土ごと種や芽が流される などの理由で、いきなり植物が生えることはできません。 この厳しい環境に、最初に生えてくるのはコケです。コケは少ない養分で生育でき、乾燥にも意外と強いからです。コケは一般に湿った日陰に多く見かけますが、他の植物が全く生えない場所では、日の当たる乾燥した場所にも生えます(古いブロック塀とかにも生えてるでしょう)。大きい植物は一度干からびると死んでしまいますが、コケは一旦カラカラに乾いても、水を吸えば復活するので、岩に直に生えることもできるのです。地表がコケで覆われると小さな草がコケに根を下ろして生えられるようになります。枯れたコケや草が、少しずつ土壌を肥やしていきます。 地表がコケや草で覆われることで、 ・岩の風化が促進され、土ができる ・表土が雨に流されずに保たれる ・地表に日光や雨が直に当たらなくなる ・保水性や保温性が向上する ・養分が増える ・微生物が増える などの植物の生育に必要な条件が少しずつ整っていきます。それでやっと少しずつ大きな植物でも生育できるようになっていきます。 日本の暖地の場合、コケ→ススキなど→アカマツなど→シイやカシなど というように主役の植物が交代していきます。この交代の過程を遷移と言います。最初の木が生えるまでには10~100年はかかります。特に地面が岩の場合は、木が生えられる程の土壌が形成されるまでに時間を要します。 火山の近くでは、噴火の度に違う場所が埋まります。地形も不安定で、土石流や崖崩れなども頻繁に発生します。そのため、火山の近くでは、「更地になってから○年後」の場所がいろいろあり、いろんな遷移の段階を観察できます。ススキの草原はそのうちの一つです。 大抵の草本植物は同じ土地に何年も生えていることを嫌います。植物自身が排出する物質の影響や、土壌の微生物相の偏り、病気や害虫の増加などが原因です。連作障害と言って、同じ作物を何年も同じ土地で作ると生育が悪くなることが知られていますが、作物の種類によって連作に強いものもあります。ススキはたぶん、連作に強いから、木が生えるまでの間、強い勢力を保っているのでしょう。
お礼
ご回答ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございました。