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高齢者で、マッサージしてはいけない場合ってありますか
認知症の高齢者ばかりが住んでいるグループホームを今度見学に行くことになりました。 手持ち無沙汰になった時、肩をもんだり首筋や腕のマッサージをしてスキンシップをはかりたいと考えています。 よく人には喜ばれるので上手な方だと自信があるのですが、もし、マッサージをしてはいけない人(病気)があるようなら、教えて下さい。 嫌がる人にはしないし、もみ返しが来るほど強くはしないで腕や背中はさする程度にするつもりですが、肩はやはりもむことになります。 血液の循環が良くなり過ぎてマズイというようなこともあるかもしれないなあ、と思ったので質問してみました。アドバイスいただけると有り難いです。
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先ず、発赤・疼痛・熱感・腫脹など炎症部位には、おこなわないでください。また、易疲労性の極めて高い方、全身性の感染症や消耗性疾患、悪性新生物がある場合も当然禁忌です。 次に、もちろんですが、陰部や乳頭部(あるいはそれらに類似すると誤解され易い部位)は避けます。 そして、以下少し脅かすようで恐縮ですが… 単純に「擦る」という行為でも、表皮と皮下組織との間でズレが生じて、蜂窩識炎や出血を起こす方もおられます。「各組織同士のズレが生じない“さすり”」というのは、結構難しいですよ。 高齢者の場合、「エッ!何故?」というくらい簡単に皮膚が破れてしまう人がいます。(バンソウコウを剥がしただけで とか、ズボンを下ろすのを少しグッと行っただけで、皮膚が剥がれて脂肪層や筋肉層まで露出してしまったりします。) 特に糖尿病患者さんや放射線治療を受けている方等、免疫機能低下している人の場合は、そのまま治らないで化膿し敗血症となって、死亡する可能性もあります。 肩や首辺りのマッサージによって、首にある血圧センサー(星状神経節)などに刺激が入ってしまって、血圧低下&血流量低下し、脳・肺・腎臓・心臓などが虚血→低酸素・低栄養で細胞が死んだり、カスが詰まって梗塞を起こしたり、心臓のコントロールがおかしくなって心停止する可能性があったりします。 高齢者の場合、ほとんどの方の血管は動脈硬化でもろくなっています。内出血はポピュラーというか簡単に起こします。血管壁が剥離したり、静脈弁に付着していたカスが血流に乗ってしまって脳塞栓等を起こす事も、稀にですが有ります。 以上から、医療関係者としては、入居者に対する素人さんのマッサージ行為は不適だと思います。 例えばマッサージ師など専門職の場合は、最低限「禁忌や不適応症」に関する医学的知識があり、どういった反応があった場合は「ヤバイ」のか、そういった際にはどのような対処をすべきなのか、ある程度は分かっています。 マッサージが上手下手の問題ではなくて、無資格者と有資格者の違いは、上記のようなトコロに有ると思います。 (ちなみに、無資格者がマッサージをおこなうと、有償無償に関わらず、マッサージ師法は勿論ですが、医師法違反となります。先述のような危険があるから、法的に認めていないのでしょう。) グループホームは基本的には、帰宅を目標に集団で生活している方達なので、極端に悪い身体状況の入居さんは少ないはずですが…最近は、半ば入所施設化している という現状もありますので、元気そうに見えてヤバイ人がおられるかも知れません。 マッサージだからといって軽く考えておられると、他人の生命・健康状態といったものを奪う場合もある という事を充分念頭において行為に及んでくださいね。 お話し相手になってあげたり、手を優しく握って差し上げながら外を一緒に眺めたり…そんな程度で宜しいのではないでしょうか? 以上、辛口ですが、貴方のためを思ってです。もし、施設従業員から「こうしてさすってあげてくれませんか」と依頼があった場合は、責任は施設側で持ちますので、是非貴方ご自慢のテクニックを入居者さん相手に発揮してあげて下さい。 良い見学となりますようお祈り致します。
お礼
詳しいアドバイスをどうもありがとうございました。 やはり、私がなんとなく危惧していた通りで、質問してよかったと思いました。自重します。