こんばんは。
オスとメスのはたらきによる生物の増え方(有性生殖)では、
普通、遺伝子は、ある形や性質(形質)について、
父方と母方の2つがセット(ペア)で存在します。
遺伝子は細胞分裂をするときにそっくり同じものが複製されますが、
時として誤った複製を作ってしまうこともあります。
そのミスコピーはそれ以降同じように複製されますので、
ミスコピーが続く、すなわち遺伝することになります。
そのミスコピーはたいてい悪い働きをします。
時として致命的な問題を起こすこともあります。
私たちはみな、ごく少しですが、
代々受け継いできたミスコピーを自分たちの遺伝子に持っています。
でも、一番最初に書いたように、遺伝子は2つでワンセットなので、
たいていその悪い遺伝子は、
ペアになっている正常な遺伝子にカバーされてしまい、
その悪い形質は表に出ません。
父方○○○○○○○●○○
母方○●○○○○○○○○
上の図において、●が悪い遺伝子で、
対応する上下の2つが●●となったときに、
悪い働きが表に出るとすると、
たいてい●は、膨大な数の正常な遺伝子○のごく一部なので
重なることはほとんどなく、表面的には正常になります。
でも、近親者の場合、遺伝子が似ているので、
父方○○○○○●○○○○
母方○○○○○●○○○○
というように、ごくわずかの悪い遺伝子でも、
ペアの2つが両方とも●というふうに一致してしまう確率が高くなり、
表面に悪い形質が現れる事が多くなるのです。
前に、人間の場合について、関連した質問に答えたことがありますので、
参考にしてみて下さい。(下のURL)
それでは。
お礼
回答ありがとうございました。 大変わかりやすかったです。 「血が濃い」という表現を何気に使っていましたが、 濃度がどうこうと言う事でなく、遺伝子の組み合わせの問題 だったんですね・・・。勉強になりました。 昔の遺伝子という存在を知らない人々が「血が濃い」という 表現で伝えて来たんでしょうね・・・。