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警察の民事不介入
警察は民事事件には関わらないという「民事不介入」の原則があると昔から言われていましたが、最近この原則の法的根拠はないと聞きました。 しかしながら、インターネットで検索しても民事不介入が当然であるかのような警察Q&A的なHPばかりが目につきます。 私の聞き間違いだったのか今となっては自信がありません。 どなたか詳細を知っている方がいれば教えて下さい。 また、もし事実なら、なぜ今まで当たり前のように言われ続けているのでしょうか。
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おっしゃるように、「民事不介入」の原則には法的根拠はありません。これは、戦前の家父長制の名残りですね。つまり、戦前は、一族の長にはその家族内の成員に対する生殺与奪の権があった(とされる慣例)のです。だから、警察は社会的におこる刑事事件のみを扱い、家庭内や家族同士の問題には介入しなくてよかったのです。 戦後は、この家父長制は否定されたのです。両性は平等で、各個人には平等な人格があるとされたわけですから。ですから、「民事不介入の原則」といって、警察が個人の相談事を無視するのは怠慢なわけです。典型的な例が、ストーカー問題だとかドメスティック・バイオレンス問題ですよね。たいていは、この手の問題について相談に行っても警察は相手にしてくれなかったわけです。 で、なぜこんな根拠のない「原則」が当たり前のように言われ続けていたかというと、理由は三つあります。まず、第一に、単純に忙しかったので、入り口で警察の仕事を絞りたいということ。第二に、警察というのは、強大な権力をもっていますから、権力行使の機会をできるだけ少なくしたかったということ。第三に、深く考えなかったので、先輩が言っていたことをそのまま無批判になんとなく鸚鵡返ししてきただけということ。 いずれにせよ、まともな理由はありません。
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- montebianca
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民事(不)介入の原則については http://www.hyogoben.or.jp/iinkai/minbo/ を参照ください。 戦前の特高警察とかに見られるように、過度の警察権力の行使に対し、戦後は特に、当事者間で解決すべきもの(民事事件)には警察権力濫用を防止するためにも、かなり「民事不介入」の原則は厳格に守られてきました。NO3さんが言われているように、刑事事件でないものは扱わないというスタンスです。 しかし、民事事件に名を借りて暴力団の債権取り立ての脅し等・・刑事と民事の境界領域について刑事事件性が高いのに対処できない等、各種問題が生じ、事後ながら刑事犯罪の規定が整備され、夫婦喧嘩として以前は、扱ってくれなかったDVとか、ストーカー、暴力団対策等も強化されてきています。
お礼
回答どうもありがとうございます。 警察権力の濫用は非常に危険ですね。 検察には民間人による検察審査会制度があります。警察にも被害届けが受理されない場合(受理された被害届けがその後どのような経過になっているのか確認する措置)に確認する仕組みや、公安委員会が本来の業務をするなど、組織改革が必要かもしれませんね。 どうもありがとうございました。
- kyoto6540
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「民事不介入は法的根拠がない」というのは逆で、「警察は法的根拠のない事案は取り扱わない」というのが正しいと思います。 相続トラブルだとか交通事故の損害賠償などは、民法では規定があるかもしれませんが、罰則規定がないことから取り締まることができないので警察は手を出さないというのが近い考え方だと思います。 以前ストーカーなどはまさにこれで、いわゆる「罪刑法定主義」といって法に規定のない行為は犯罪でないとされ、警察が手を出せないと考えられていました。 しかしながら家庭内暴力や違法なセールスなどは法にきちんと規定があるわけですから、適切な措置を切に願います。
お礼
回答どうもありがとうございます。 警察は法的根拠があっても、なかなか動かないとも聞いています。小額の盗難事件など捜査苦労の割りに送検されるかどうか分からないようなものとか。また最近急激に増えているネットオークションなどの金銭トラブルも被害者人数が多くないと動かないとか。 こんなことも、民事がらみだからといって警察が手を 出さない言い訳の土壌のひとつになっているのかもしれませんね。 交番で道案内をしたりとか、小額の交通費なら貸してくれたりすると聞いていますが、このようなことは法的根拠や刑事がらみの行為ではありませんが、警察だってその気になれば市民の日常的なアシストもできるわけですから、開かれたよき組織でいてもらいたいですね。 どうもありがとうございました。
- sobamoti
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基本的には「民事不介入」ですが、法に触れない程度、協力はしてくれます。ただ、逮捕はしません。 私の経験談からだと、 ・弟が精神病で家族ではどうにも出来なかったときに、警察に頼んで精神病院に連れて行ってもらった。 ・キャッチセールスで悩んでいたとき、生活安全課で相談にのってくれた。 などです。
お礼
早速の回答ありがとうございます。 生活相談課では名前のとおり相談にのってくれるのですね。TVドラマの中でしか警察のことは知りませんでした。 どうもありがとうございました。
お礼
回答どうもありがとうございます。 家父長制度との関連参考になりました。 それにしても、怠慢とかで長い間相手にして来なかったのは許せないですね。現時点でもこの怠慢のゆえに相手にしていないような事案があるのでしょうね。 このような事案についての情報は、関係する公的機関 に伝えられたりするか、今後の法制化のために記録されているような仕組みがあるんでしょうかね。 どうもありがとうございました。