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慶応大学の「首都圏ふたごプロジェクト」について
双子の子供を育てておられる方で、しかも慶応大学の研究機関から調査・及び研究の協力に参加されている方、或いはこの事柄について知見をお持ちの方に伺います。 当方、昨年11月に双子(第一子長女、第二子長男)を授かりました。 先頃、慶応大学の「首都圏ふたごプロジェクト」なるところから、「研究調査のために情報提供及び今後の子育て支援をサポートしたい」旨のDMが届きました。 結論から言って、 1)「慶応大学」名乗っているものの、本当に信用して良いのでしょうか(慶応大学自体を疑っているわけではないのですが)。 2)このプロジェクトに参加されている方の、現状及び参加した後の善し悪しをお教え下さい。 3)「実験材料」の扱いを受ける可能性はあるのかどうか 4)ズバリ聞きますが「メリットは何?」、「お金」或いは「子育てのノウハウ」その他・・・ 5)その反対に「デメリットは何?」、「忙しいのにやっかいなヒアリングがある」等々 6)その他 を伺いたいのです。 実際に当該プロジェクトに参加された方、或いは今も参加されている方に伺います。 宜しくお願いいたします。
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- kana_forte
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ごきげんよう。 ご質問の「首都圏ふたごプロジェクト」の参加者などではないのですが、ある程度知識ももっていますので回答してみることにいたします。回答本体は一番下に。 ■『首都圏ふたごプロジェクト』とは 平成16年から独立行政法人「科学技術振興機構」の研究プロジェクト「脳科学の教育」の調査研究の一部で、期間が約5年にわたる、乳幼児双生児を対象にした大規模科学調査です。慶應義塾大学文学部教授の安藤寿康教授を研究リーダーとして、双子の発育に関わる発達・教育心理学的・保育学的研究、および双子を用いた行動遺伝学的研究を行ないます。 首都圏ふたごプロジェクト(ToTCoP) http://www.totcop.jp/ 簡単に言うと、独立行政法人や慶應義塾大学とその研究者が名前を出して関わっている、きわめてマジメな子どもの発達研究プロジェクトです。まず怪しいものではないでしょう。 2005年9月現在、調査・実験に協力してくれる家庭や調査研究員を集めているなど、研究プロジェクトの開始準備段階です。ブログなどでは「プロジェクト参加のお願いが届いたので応募してみました!」 などの記事があがっています。 ■「なぜうちにふたごがいるかわかったの?」「なぜうちが選ばれた?」 「各自治体に対してプロジェクトの趣旨を説明し、正しい手続きをとって『住民基本台帳』を閲覧し、同じ世帯に生年月日が同じこどものいる家庭を調べ、最近1年以内にふたごの赤ちゃんが生まれたと思われる家庭に案内を送りました。」(プロジェクト案内より) という事前調査で、質問者さんの家庭のふたごをはじめとする、首都圏(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)に生まれたふたご約5000組が、調査対象に選ばれているようです。 ■調査・実験の概要とその背景 ふたごの新生児や乳児を対象とした研究を行なうのは、ちゃんと意義があります。 まず、2人以上の子どもを一緒に育てる場合、子ども1人を育てる場合とどう違ってくるのかについて、詳細に調べた研究がこれまでに無かったことです。研究者だけでなく、実際にふたごや三つ子の子育てを行なう親や家族にとっても、ふたごの子育てについていろいろなことがわかってくれば、子育ての役に立つのは間違いないでしょう。 また、数十年前の研究でホットな話題だったもののひとつに、 「人の能力や知能の個人差は遺伝によるものか?環境によるものか?」 という話題があります。 そこで注目され調査対象となったのが「ふたご」になります。 一卵性双生児は両親から同じ遺伝子を受け継いでいますが、何らかの理由で幼い時から全く違う環境で育った場合に、もし能力などに差が出た場合には「子どもの能力や知能を育てる環境が重要だ」ということになり、もし差がなかった場合には「やっぱり遺伝子が重要かな」という結論になるわけです。ちなみに、一連の研究の結果、「どちらも重要だね♪」ということで落ち着いたようです。 今ではこんな露骨な研究はほとんどやられていないでしょうが、遺伝子が同じあるいは非常に似ていて、それまで育てられた環境も類似しているふたごを研究対象にすると、科学的な研究が有効でやりやすいのです(条件が統制されていて非常に比較がしやすい)。 首都圏ふたごプロジェクト研究者紹介:安藤寿康 http://www.totcop.jp/ToTCoPWhoAreWe_Juko.htm NetScience Interview Mail :安藤寿康 http://www.moriyama.com/netscience/Ando_Juko/ 【実際に行なう調査・実験】 (1)乳幼児と親を対象とした家庭訪問形式の発育調査/大規模アンケート調査 (2)慶應義塾大学三田キャンパス(東京都港区)での実験 ・NIRS(光トポグラフィー) ・脳波(EEG) を利用した乳幼児の脳のはたらきを調べる実験 (1)については、調査員が研究に協力してくれる家庭を訪問する、あるいはアンケート用紙を対象家庭に郵送するなどの方法で、ふたごの発育についての調査を行なうようです(詳しい調査項目は、当然ながらまだわかりません)。ネットの情報によると年1~3回だとか。 (2)については、子どもとその保護者に慶應義塾大学三田キャンパスまで来てもらって、そこで行なわれる、脳のはたらきを調べる実験に参加してもらうようです。上に書きましたNIRSと脳波はともに、心電図や脈拍のように身体から出る信号を拾って記録するものなので、安全です。 実験内容は、慶應義塾大学倫理委員会に事前に審査してもらってパスしたもので、決してひどいことはされません(保護者に無許可で乳幼児に怪しい薬とか注射するなどが起こったら、間違いなく一大スキャンダルです。あり得ないでしょう)。 実験に参加する場合、事前に研究者から実験内容がしっかり説明されるはずです。もし実験内容に不安・不満があれば、より詳しい説明を求めたり、拒否することもできます。 ■参加するメリット ++++++++++++++++++++++++++++++++ 「気軽な話題から最新の研究結果まで、ふたごの情報や話題がいっぱいつまった『ニュースレター』を年数回お届け。家庭訪問する家庭には、ふたごの聞き取り調査の間、ふたご育ての先輩が子育てのお手伝いをすることも検討中。」(プロジェクト案内より) Q.ふたごの親になって、育児の大変さが身に染みます。育児支援をされるとのことですが、このプロジェクトで行政に働きかけたりしてくれるのですか? A.わたしたちプロジェクトは、これまでに行政に対してさまざまな働きかけを行ってこられ、いくつかの成果を挙げられてこられた多胎支援サークルなどのご活動の趣旨に賛同しております。わたしたちの活動にご理解をいただき、みなさんの育児が少しでもうまくいくように橋渡しをさせていただくことが大事だと考えています。 Q.子どもの発育でいろいろ悩みがありますが、かかっているお医者さんはふたごのこともあまり詳しくなさそうなんです。いいお医者さんを紹介してもらえるのですか? A.多数のご家族を対象とするため、医療や直接の支援までは残念ながら手が回りません。ただ、各市町村の母子保健部署や、各種多胎支援サークルなど、私たちの趣旨にご賛同いただける組織については、その窓口などをご案内さしあげたいと考えています。 (以上、サイト内のQ&Aより転載) ++++++++++++++++++++++++++++++++ ニュースレターについては、 http://www.totcop.jp/ToTCoPNLetter.htm にありますように(pdfファイル、要Adobe Reader)、気軽な話題から最新の研究結果までがわかりやすく書かれていますね。しっかりした研究者が書いているので、そこらの右脳式トレーニングなどの教材販売サイトや謎の子育て支援団体より、はるかに信頼できる子育て情報が書かれていると思います。 あと、研究協力費として謝礼が支払われる可能性は高いですが、そんな大きな額は期待しないほうがよいでしょう。5年間の参加協力とはいえ、年1~2回のアンケート調査に参加したぐらいでは、わずかにしかならないと思います。 ■参加するデメリット関連の疑問について いきなり家庭を訪問されて聞き取り調査をされたり、問答無用で大学に呼ばれて強制的に実験に参加させられる、ということはあり得ません。 聞き取り調査や実験開始の前に必ず、 「○月×日~○月△日の間のどこかの日時に、そちらに訪問して聞き取り調査をしたい」 「○月×日~○月△日の間のどこかの日時に、慶應三田キャンパスに来ていただいて 実験に参加していただけませんか。実験内容は……です」 というような「協力お願い」の連絡が来るはずです。質問者さんの都合の良い日時に調査員に来てもらったり、実験に参加したりすることが可能です。どうしても都合がつかない等の場合は、プロジェクトに連絡をとれば調整してくれると思われます。 再度書きますが、調査や実験に参加する場合、研究者や調査員から調査/実験内容がしっかり説明されるはずです。強制参加ではないので、保護者や子ども本人が内容に不安・不満があれば拒否できます。 ■回 答 1)「慶応大学」名乗っているものの、本当に信用して良いのでしょうか? A.独立行政法人や慶應義塾大学が関わっている、 きわめてマジメな子どもの発達研究プロジェクトです。ほぼ100%問題なし。 2)このプロジェクトに参加されている方の、現状及び参加した後の善し悪しをお教え下さい。 A.プロジェクトはまだ始まってもいないので、評価できません。 ですから、現参加者や元参加者の感想や体験談等の情報は存在しません。 3)「実験材料」の扱いを受ける可能性はあるのかどうか A.実験は慶應大学倫理委員会の審査をパスしたもので、ひどいことはされません。 実験に参加する場合、事前に研究者から実験内容が説明されるはずです。 強制参加ではないので、もし実験内容に不安・不満があれば拒否もできます。 4)ズバリ聞きますが「メリットは何?」、「お金」或いは「子育てのノウハウ」その他・・・ 5)その反対に「デメリットは何?」、「忙しいのにやっかいなヒアリングがある」等々 A.ある程度の謝礼や育児支援サポートは受けられると思いますが、 期待しすぎないほうがよいかと。 任意の参加なので、何か都合が悪い場合は延期等ができます。 6)その他 A.首都圏ふたごプロジェクト(ToTCoP)のサイト内にもQ&Aがあります。 http://www.totcop.jp/ToTCoPQandA.htm 以上調べて書いてみましたが、2005年9月現在プロジェクトがまだ始まっておらず、私が調査研究員で参加しているというわけでもないので、上の文章の一部は、調査研究の常識を踏まえた推測で書かれています。今後参加してみたら、実際とは若干異なることもあるかと思いますが、ご了承ください。 最後に、このような乳幼児を使った研究は、調査や実験に協力してくださる保護者さんやお子さんがあってこそのものなので、あまり不審に思わずに、研究の進展や将来の子育てする家庭に役に立つならということで参加していただけると、研究側としても嬉しいかと思います。
お礼
返事が遅れてすいません。 HPも見てみました。信用は出来る感じです。 妻とも相談して決めてみます。 有り難うございました。