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書類送検について分からないのですが。
「書類送検」という言葉をニュースなどでよく聞きますが、警察は告訴を受理してから「書類送検」するんですか。それとも、告訴を受理しなくても書類送検をしなくてはいけない決まりがあるんですか。 そしてもう1つ分からないことがあるのですが、 地方新聞などに 実名で事件を載せていますが、締めくくりに 〇〇は容疑を否認していると後書きされてます。 起訴されるか分からない段階で 実名を載せてもいいんでしょうか。 同じ事件性でも 実名が載らない場合もありますが、これもどうしてなのかなと、思います。
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簡単に書いちゃうと、警察官は告訴・告発によらず捜査した事件については全て検察官に送致しなければなりません(刑事訴訟法第246条「全件送致の原則」)。 司法警察員が事件を検察官に送致することを報道では送検と言っています。被疑者を逮捕せず、捜査内容を記載した書類を送致することを「書類送検」、被疑者を逮捕して身柄を書類とともに送致する場合には「身柄を送検」という表現をしているようですね。 参考まで、告訴とは、被害者、法定代理人が捜査機関に対して犯罪の被害を報告してその処罰を求める意思表示で、対して第三者が行うものを告発といっています。 実名で報道するかどうかについては、事件の内容、被疑者の社会的立場、逮捕されたかどうか等、事件に対する社会的反響の大きさを総合的に判断して新聞社が決めているようですね。(朝日は匿名なのに産経は実名とか、社によって違ったりしますし。) 判例においても、表現の自由とプライバシー権等との関係については、表現行為が社会の正当な関心事であり、かつその表現内容・方法が不当なものでない場合には、その表現行為は違法性を欠き、違法なプライバシー権等の侵害とはならない、というのが大方の流れであり、どのような報道ぶりをするかは個別具体的に判断されるべきものでしょう。 参考条文 -刑事訴訟法- 第230条 犯罪により害を被つた者は、告訴をすることができる。 第242条 司法警察員は、告訴又は告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない。 第246条 司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。
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- darksie-mizuho
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No.3です。追加分の回答です。 同じことを繰り返しますが、警察官は告訴・告発によらず捜査した事件については全て検察官に送致しなければなりません(刑事訴訟法第246条「全件送致の原則」)ので、告訴事件については送致するのは当然ということになります。 さて、「この限りではない。」との表現は法令上よく見られますが、およそ各法律が目的とする保護法益の中身をすべての社会現象において法文で言い尽くすのは常識的に不可能です(「人を殺した者は・・・」(刑法第199条・殺人罪の構成要件)なんて見事なものもありますが)ので、可能な限りの具体的規定を置きつつ、例外を定めることが多いようです。 で、膨大な犯罪をおよそ全件送致するのは、送致する方(受ける方も)の結構な負担です。 そこで、犯罪事実が極めて軽微であるものについて、全件送致の「原則」に例外「特別の場合」を設けています。いわゆる「検事正指示」で、各都道府県の地検のトップである検事正によって「こういうときは無理して送くんなくていいよ。」というものについてあらかじめ規定して、警察に指示します。 で、警察では、該当する事件については被疑者に「めっ。」っと言って処理します。この処分を「微罪処分」といいます。 じゃあ、どんなの?っていうと、都道府県ごとに検事正が定めるので、全国一律ではありません。 微罪処分対象事件の代表例としては、被害額がきわめて僅少で、被害が回復して回復を受けた被害者が処罰を望まない窃盗(万引きなど)や、占有離脱物横領(自転車盗など)があります。 参考条文 -刑事訴訟法- 第193条 検察官は、その管轄区域により、司法警察職員に対し、その捜査に関し、必要な一般的指示をすることができる。この場合における指示は、捜査を適正にし、その他公訴の遂行を全うするために必要な事項に関する一般的な準則を定めることによつて行うものとする。 第2項 検察官は、その管轄区域により、司法警察職員に対し、捜査の協力を求めるため必要な一般的指揮をすることができる。 -犯罪捜査規範- 第198条 捜査した事件について、犯罪事実が極めて軽微であり、かつ、検察官から送致の手続をとる必要がないとあらかじめ指定されたものについては、送致しないことができる。
お礼
再度の回答 ありがとうございます。「微罪処分」以外はほぼ書類送検されるという事ですね。書類送検した=犯人と決めている というイメージがあったもので(汗) 実名報道は♯1さんが回答してくれてる通り、容疑者の段階で新聞などに載せるのはどうかな・・と。もし無実だったとしても その後の人生に責任を取ってくれるわけではありませんし。 今後の人生に役に立つ回答ありがとうございました。
- yang_wengli
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刑事事件が発生し、被疑者が検挙された場合、警察において48時間以内の逮捕及び24時間以内の勾留が行われた後、検察庁に事件を送致するか、被疑者を釈放する必要があります。 この送致を"送検"といいますが、被疑者を釈放し事件に関する書類のみを送致することを書類送検、被告人の身柄を事件に関する書類とともに送致することを身柄送検といいます。 さて、刑事事件における"告訴"は民事事件における告訴とは異なり、捜査の端緒にはなりますが裁判の始まりを意味するものではありません。 告訴や被害届の提出がないと捜査ができない一部の犯罪を除けば、警察は告訴の有無に関係なく犯罪を認知した時点で捜査活動を開始し、罪状に応じて、嫌疑なし、微罪処分、書類送検、身柄送検のいずれかを選択し、警察としての事件を終了させます。 送検された後は検察で再調査した後、起訴若しくは不起訴となり、起訴されれば刑事裁判が開始されます。起訴権は検察官が独占しており、一般人はもちろんのこと警察官、海上保安官、その他の司法警察員も起訴はできません。 実名報道については、少年犯罪については少年法で禁止されていますが、成人の犯罪については報道機関の裁量に委ねられており、私の知る限り特に禁止はされていません。 そのため、逮捕された時点で実名報道される、起訴の時点で実名報道される、一審判決の時点で実名報道される、判決確定の時点で実名報道される等、まちまちです。
お礼
ありがとうございます。告訴の受理・不受理は理解できたのですが 「書類送検」という言葉を聞き、警察に告訴した全てに対して行うのかな、と疑問に思い質問しました。でも、よく考えると、「警察が告訴を受理しなかったら 検察庁に告訴状を出すと良い」と弁護士さんのホームページに書いていたのを思い出し、それなら書類送検と同じこと・・?と、また分からなくなりました。難しいですね。。。
- tsururi05
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まず告訴についてですが、告訴と書類送検に 論理的なつながりはありません。時間的に言えば 確かに順序としては告訴してから書類送検をする のですが、別に必ず書類送検しなければならない わけではありません。 ですので告訴を受理しなくても、書類送検すべ きものはしないですし、書類送検にあたいしない ものはしません。 http://www1.odn.ne.jp/~cjs27690/page011.html 実名報道については、確かに容疑者段階では、 実名報道は差し控えるべきですが、マスコミの独 断的な判断によって、これは確実に有罪だろう、 また悪質だろう、というものは、実名報道してい ます。この点は、なっとくいかないかもしれませ んが、一言で言えば、マスコミの判断です。 実名報道されない場合もそういうことです。す べてはマスコミの判断です。 よく似た例が、加害者の所属会社の名前の報道 も似た措置になります。悪質でなければ、「会社 員A」になりますし、悪質だったり有名な会社だ ったりしたら「XX会社社員A」となったりしま す。 ある意味で怖いです。
お礼
告訴をしたもの全てを検察庁に書類を送るとおもってました。ありがとうございました。
お礼
ありがとうございます。 >>警察官は告訴・告発によらず捜査した事件については全て検察官に送致しなければなりません という事は全ての告訴に対して書類送検するということなのかな?でも、246条を読むと、そうでないような気もします。 「この限りでない」という言葉がよく出てきますが、法律に素人な私はいつもそこで分からなくなります。