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個性的で主張が強いデザイナーって??
良い例えが見つかりません。 私は卒業製作の報告書の中で、 現在のデザインのカリスマ性の飽和状態を軽く説き、 自分のデザイン論を立ち上げるつもりでいます。 自分のデザイン論とは・・・ 現在のデザインは自己主張が強く、そのもの一点が雰囲気や空間、使う人までも選んでいるようなデザインが主流だと思います。 これからは、個性や造形の美しさやブランドではなく、万人の選択肢の中に入るような、簡素でいて、機能美という完璧な美しさのみが備わっている、そんなデザインも必要になると思っています。 うまくまとまっていないのですが・・・ この考えを展開していくのに、 目標を無印良品、現在の指標をALESSIのStefano Giovannoni(うさぎの楊枝入れとかの人) を事例にしようかと思ったのですが、 いまいち、しっくりきません。 もっと良い例えはありますか?? 無駄に長文、ごめんなさいっ。
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大変整理された文章でのご質問ですが、わたくしには今ひとつ良く理解できない点があります。 デザインというワークを総合的にとらえていらっしゃるように受け止められるのですが、デザインをする分野ごとにかなり性格は違っているように思われ、工業デザイナーとして、またグラフィックや建築まで口を挟む立場にあったわたくしとしては、あまりにもいろいろな分野でのデザインということを目にしてしまったため、逆にその点でお説を理解出来ないでいるのではと思います。 たとえば家電や自動車といった量産型の製品などの場合の工業デザインとして見てみると、市場調査から上がってくる嗜好傾向、内蔵するメカニズムから来る制約、コスト、在庫や仕入れが容易で加工にも習熟した素材の優先、そして価格帯、他の製品群とのCI的なスタイリングの共通化、それに、まだまだその他沢山といった、さまざまな要素をすべて取り込み、なおかつ斬新で購買意欲を掻き立てるようなデザインが求められますから、そこにはカリスマ性も、ひとりよがりの自己主張や美的感覚といったものもほとんど発揮できない世界なんです。 もちろんこうした制約という意味では、グラフィックも建築もどこか似たような種々の制約は当然存在するものです。 つまり「これからは」ではなくて今まで既に長い間「万人の選択肢の中に入るような、簡素でいて、機能美という完璧な美しさ(のみ?)が備わっている、そんなデザイン」が求められ続けてきたのですし、むしろこれからはブランドの主軸をなす中心製品やその販売戦略はこれまで通り温存しながらも、他方で「自己主張が強く、そのもの一点が雰囲気や空間、使う人までも選んでいるようなデザイン」として、いわば消費者をリードしながら新しい市場を開拓していく分野もまた伸ばすという傾向が強まっている(たとえばトヨタのレクサスブランドなど)ことから、つまりはあなたのお説と逆行しているかに思えてしまうのです。 もちろん、自己主張を第一義に置いたデザインを評価したい業界もあり、スタイリングの面でやや普遍的ながらも万人が良品と認めるような製品で販売数を増したい業界もあるわけで、こうした傾向はこれからも平行した状態で続いていくのかもしれませんから、わたくしにも正解を論じる自信はありませんが、いずれにしても、種々それぞれの考え方のある中で、デザインの傾向の変化をひとまとめにして論じるというのはちょっと難しいのではないだろうかと思ってしまうのです。
補足
指摘、ありがとうございます。 質問を投稿した後に読み返して、デザインの分野をいれ忘れていたと気付きました。 私の専攻は生産デザインです。 私の学科では、マーケティングは殆ど関連がなく、プロダクトそのものの造形や、アイデアのみを指しています。 実は、質問してから今日までの間に、教授方から講評を頂きました。 その講評会に間に合わせようと、あせって無理のある結論を出そうとしていました。 講評の中でも、指摘頂いた通りの意見を頂きました。 略していたのですが、卒製の具体的なテーマは、美味しい食卓です。 いろんな人が「美味しい」「幸せ」と思う食の場面を選んでもらい、それをファイルし、食の傾向を集め、 食事の場面に対してデザインが出来ることを探し、そこから食の場面ごとにアイデア(食器、調理器具、蝶理方法など)を提案していくつもりでやっています。 食の場面となると、それこそ十人十色ですよね。 型に当てはめるという方法を改めようと思います。 もっと柔軟に、進めていける方向を探すことにしました。 そういう訳で、この質問、答えを出さずに締め切りたいと思います。 janvierさん、ありがとうございました。