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車体電子防錆装置って、本当に効くの?
私は今乗っている車を、錆が発生しないように末永く大事に乗りたいと考えています。 そこで質問ですが、電子防錆装置は本当に効くのでしょうか? ぜひ実体験まじえて教えていただきたいとおもいます。 また、ご使用になられた商品名などもご教授いただけたら幸いです。
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これは電子を供給して、鉄が酸素と仲良くなるのを防ぐ装置の事ですね。それなら、ディーラーオプションとしている自動車メーカーもかつてはありました。 厳密に申しますと、どこもかしこもさびなくなるワケではありません。鉄が酸化鉄となるのを防ぐ代わりに、車体に電流を流す部分(=端子)がモーレツに腐食します(これを犠牲電極と言います)。 船舶では結構常識的に使用されており、また、プラント(石油や水などのパイプライン)でも利用されています。 現在のクルマは例外なく亜鉛メッキ鋼板が広範囲に使われており、電子防錆装置が必要なほどさびませんが、この亜鉛メッキ鋼板も考え方としましては同じです(亜鉛の層が犠牲電極となり、鋼板が酸化鉄となるのを防ぎます)。 電気を流さず犠牲電極とは?と不思議に思われるかもしれませんが、実は種類の違う金属をピッタリ密着させると、電位差が発生して電位差腐食が起こります。かつてイタリア製スポーツカーの車体として有名だったスーパーレジェッラボディ=鋼管にアルミパネルを直接リベット止めした車体では、当時のまま残っているモノは現在では極めて稀です。これは、アルミと鉄で電位差腐食が起こり、アルミが犠牲電極となってボディだけがボロボロに崩壊したからです。 いすゞ自動車でかつてアクセサリ扱いだった電子防錆装置は、乗用車なら上流1コ/下流1コ、大型車なら各2コ以上使う事になっていました。一応個数を増やして長いクルマにも対応していた様で、逆に考えますと、これから乗用車は1組で隅々まで届いた、と言えるでしょう。 また、電極は両面テープで貼る様になっていましたが(接着面に穴があり、そこから細い電極がボディに接触する様に出ていました)、施工説明書によると「電極を接着する箇所のボディの塗膜及び下塗り膜は、完全に剥離せよ」と書かれていました。さすがにブ厚い自動車の塗膜は、微弱電流など流す余地はないのでしょう。 さて、いすゞ自動車がオプション設定していた電子防錆装置は、『ラストアレスター』とゆぅ商品名だったと思います。確か北米製で、プラントの防錆などに既に実績のあるメーカーのモノでした(乗用車用で¥5万ほどと、結構高価でした)。 アノード(電極)はブ厚いアルミの板で、腐食してもカンタンにはなくならない容量を持っていました。そしてこの板の中心をクリ抜いて湿度センサを組み込み、雨天などでぬれている時にはバッテリから流している電流値を下げ(雨水が電解液として働きます)、乾燥すると電解液が不足するのでバッテリからの電流を増やすとゆぅ制御をしていました。また、バッテリ電圧が11.8Vを切ると、バッテリ保護の為湿度とは関係なく電流を切ります(これらの制御の為、バッテリ~アノード間にコントローラがありました)。 アノードは車体の代わりに腐食するモノなので、アノードだけのスペアも販売されていました。ただ、実験した結果を伺ったところ、走行5万kmぐらいではアノードはまだまだ使えるほど残っていたそぅです。 現在ではこの商品は廃止となっている様ですが、それはアルミ板の代わりの犠牲電極が標準装備となり(=亜鉛メッキ鋼板が当たり前になり)、サビのクレームが極端に少なくなったからの様です。
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- kimgwa
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みなさんとてもお詳しくて、私なんぞ恐縮してしまうのですが…。 私はこのテの装置の取り付けを見送った者です。 去年、車をレストア(資金の関係で前半分だけ(涙))しました。 その際に前から気になっていたこの装置を付けようと、いろいろと旧車関係で調べたのですが、結論は「新車を買ってすぐに取り付けないとあまり意味がない。」ということでした。 ネジを1度でもバラしたり、増してや既に少しでもサビが出ている状況では化学的に効果が期待できないそうです。 私は化学の専門知識がないので詳しい理屈は分かりませんでしたが、結局あきらめました。 その代わり「ノックスドール」というスウェーデンの防錆剤で車の隅から隅まで徹底的に処置してもらいました。費用は7万ぐらいでした。 車の下回りにねばねばした真っ黒のタール状のモノが塗られ、また、ありとあらゆる「穴」にもドロッとした薬品が吹き付けられています。 これが効果があるかどうかは何年か待たないといけないと思います。また、防錆効果を持続させるには、定期的に処置し続けなければいけないらしいです。 でも、私は今の車にきれいに乗っていられるのでしたら、それぐらいの出費はしかたないと思っています。 1年経った現在のところ、何の変化もありません。まあ1年程度なら、例え何も施していなくてもそんなに変わりはないでしょうけど。 今の車をずっとお乗りになりたいのでしたら、少しでも早くサビ対策をなさった方がいいと思いますよ。 それから蛇足ですが、長く乗るほど「部品」の確保が難しくなってきますので、対策を練られるとよいかと思います。 私は部品取り車として同型の車を数台確保しています…(フツーはここまでしなくてもいいと思いますが。)。
お礼
アドバイスありがとうございます。 この手の物は新車時に取り付けないと意味が無いということですが、錆びの進行をある程度防ぐことも期待できないのでしょうか? ちょっと疑問におもいました。 「ノックスドール」については類似品を私も使用しています。イエローハットに売っていたホルツの物です。本当は業者さんに頼みたいのですけど、いかんせん値段が高くて手が出ません。ただ自分で処理したので車の構造についてはよく理解することが出来ました。 同じ車を大事にする方のアドバイスはうれしかったです。 ありがとうございました。
- rczd
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電気を流して防錆するという技術はタンカーなどの大型船の船体 防錆など広く実用化されています。 私は使用したこともなく、ちらりと見た車体電子防錆装置HPの知識だけでの疑問点をいくつか…。 ◇錆の出やすい場所 水が溜まりやすいところが一番錆が出やすいです。車体でいうとフェンダー部のボルト止めしてある場所とかです。他にも色々あるとは思いますが、ボルトと車体の隙間に水が入り込み、他の大部分が乾いていたとしてもその部分はなかなか乾燥しません。車体の錆は目に見えるところではなく、見えないところで進行していると思って下さい。こういう錆の要注意箇所にまでこの電子防錆装置が行き届くのかどうか。 ◇電極の位置 電極を張り付ける位置が非常に重要になってくると思います。二つの電極の間では、ある程度効くのかもしれませんが、それ以外のところまで行き届くかどうか。 ◇抵抗の高さ 実用化されている大型船では、塗装面の外側は海水(≒塩水)です。海水は非常に抵抗が低く、一方で車体の場合は雨水です。こちらの方が抵抗が高いと思います。 また、錆がでるには酸素供給がなされる環境でなければなりません(FeにOがくっついてFe2O3などの錆が生成される)。車体全面が水に覆われている状態では錆は出にくく、乾く過程で車体と空気が触れることによって錆が生成されます。ということは電極間の抵抗は雨水ではなく、塗装の抵抗が重要になってくると思います。雨水より圧倒的に塗装の方が抵抗が高いのはいうまでもありません。…となると効果の方は???かな? ということで、余り期待されない方が良いかと思います。
お礼
そうなんです。rczdさんのおっしゃるとおり、目の見えない場所の錆に対して心配だったんです。外板は比較的簡単に予防や補修ができますからね。 錆の要注意箇所までの性能があるかどうかは、やはり実際に使用したことのある方に聞くのがいいようですね。 ありがとうございました。
- syou2001
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省庁再編でよく判らなくなりましたが、 昔の運輸省 港湾技術研究所では、 湾岸の工作物の腐食対策に電子防錆装置を 実際に、設置してデーターを取っております。 さびについて詳しく?書かれたページは http://www.pa.ktr.mlit.go.jp/yokohamagicho/hello/hello11/sabi03.htm に有ります。 さびとは、電気の仕業だとか、 だから100%の鉄が存在すればさびは発生しないとか 以前聞いた事があります。^^
お礼
ありがとうございました。官公庁で使用されているというのは聞いたことがありました。教えていただいたURLをさっそく覗いてみます。
お礼
なんか、だんだん専門的な回答になってきて、私の頭はフル回転状態です。 端子部が錆び易いというのは、聞いたことがありました。あと「ラストアレスター」という商品広告は「オートメカニック」という雑誌で最近見かけたので、細々と流通しているようです。 本当に自動車を錆びさせたくないなら、屋外を走行させないことが一番なのでしょうが、実用となると厳しいみたいですね。 考え方の一つとして、自動車は消耗品と割り切れればいいんでしょうけど。なかなか高価なものでもありますし、結構気になります。 あと最近の車は、昔の車に比べて錆びにくいということは、知り合いの自動車屋も言ってました。外板の錆は今やクレーム対応してくれるみたいですし。 貴重な回答に感謝いたします ありがとうございました。