雪国では冬はバイクは乗りません。自分はやむを得ずバイクで通勤していましたが。
経験から言うと最も雪道に適しているバイクは、カブです。最も大きな理由はスパイクタイヤが供給されているからです。次にホイール径が大きいので悪路に強いこと。次に車体が軽く足つきがよいこと。次に寒冷地仕様ではキャブにアンチアイスが実装されていること。次に無駄にパワーが無く、路面を引っ掻きにくいこと。次にフェンダーとタイヤ間のクリアランスが意外に大きく、シャーベットがフェンダー内で凍ってもタイヤの回転を妨げにくいこと。
スクーターはホイールサイズが小さく、轍でフロントを取られて転倒します。またブレーキワイヤが床下を通っているため浸水して凍結することがあります。
ビッグスクーターは、条例で「スパイクを履けるのは125cc未満」と決められているので実質的に雪道を走れません。夏タイヤではまったくグリップしないので物理的に雪道を走れません。
バイク用チェーンは、舗装路を走ると30KM程度で切れてしまうため役に立ちません。雪国では消雪道路が整備されていることが多く、舗装が露出しているところが意外と多いのです。スパイクのピンも磨り減るので舗装路ではタイヤが空転しないように注意が必要です。
オフロード車は車高が高く足つきが悪いので雪道には適しません。第一履けるスパイクタイヤがありません。50とか80ccなら使えると思いますが。
ライダーの装備も準備が必要です。
冬物上下の上に防水のためカッパです。足はゴム長。
側溝が投雪で詰まり、洪水になっていこともあり、そんな泥水を四輪に頭からかけられることもあります。
ヘルメットはオフロード用フルフェイスが適しています。乗っているより押している方が長いこともあり、オンロード用フルフェイスでは窒息してしまいます。ゲロ吐きそうになることもあります。グローブはゴアテックスをおごりましょう。指先の感覚が無くなると細かい操作ができません。ハンドルカバーは、転倒した時に手をつけないのでキケンです。
ルート選びも重要で、大型車が走る国道などは避けます。天候や気温によって走行ルートを選びます。下手に気温が上がると圧雪路が緩み、地獄のようなシャーベット路面や鬼の洗濯板状態(振動でバイクが空中分解しそうになります)になるからです。
轍への出入りはもっとも転倒しやすいので避けましょう。後ろから四輪に煽られても道を譲ってはいけませんよ。それだけの根性も必要です。
冬、関東から北国へ行くならスパイクタイヤを積んで行って、途中でタイヤ交換することになりますよ。125ccまでしかスパイクを履けないので高速道路を走るバイクでは行けません。一番現実的なのはバイクをトランポに積んでいくことです。
でわ、健闘を祈る。
死なないでね。