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ターミナルについての疑問
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- ビクターの父の行動やビクターのアメリカ入国について考察します。
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あくまで、映画上での設定でのお話ですよ。 1 ハンガリーの新聞でジャズシンガー(57人)が写った新聞を一週間見続けた父親は、ジャズクラブに手紙を書きました。ジャズの熱烈なファンだったからでしょう。 そして40年間彼らがサインを送ってくれるのをひたすら待ち続けました。それほど57人を尊敬していたのでしょう。しかし、最期の一人だけがサインを送ってくれなかったわけです。ベニーゴルソンです。彼のサインをもらう前に父は亡くなってしまいました。そこで彼は父に約束をしました。ぼくがニューヨークに行ってこの缶にサインを入れる。きっとそれが父のやりたかったことだと考えたからです。供養になるとおもったのでしょう。 2 内戦(他国との戦争ではなく)が終結しただけで、当初発行されていたビザは無効になったままです。 新政府と米国が正式に国交を結ぶまで手続きは何も進行しません。つまり終わっただけでは相変わらずビザの申請手続きを行うという段階にすら全然到達していません。 ですから彼個人に対する特別ビザをガールフレンドの知人にたのみこんで発行してもらったわけです。 祖国は共産主義体制から新体制へ移行したのです。 彼はかたくなにクラコウジア(祖国)のことを恐れないといいつづけ、政治亡命者になってアメリカに入国するという手段も放棄してしまいます。 3 ディクソンはビクターがロシア人を助けた際の手際の悪さ(ロシア人に対し全く人間的な対応が出来ないばかりか、コピー機の上でビクターやクラコウジアの事を侮辱したこと)を、空港の査察官の前でさらし、昇進の機会を逃してしまったことを、個人的にうらんでいるからです。 10年お前のせいでここにいなければならなくなった、というように。 4 サインはもらっていません。不法入国です。 でも、ディクソンは管轄外にでたビクターをあえてみのがします。こういう懐の大きさを示すのがアメリカの美徳なのです。野暮なことはしないのがかっこいいわけです。 上司から言われた「時に規定より人間を優先することが大事だ。この国の基盤は人間重視と思いやりだ。ナボルスキーから学べ」といわれたことからも、あえて見逃すのです。 実際には警察官が味方になってしまったので、すんなりで入国でしたが。 これは、掃除夫のグプタの勇気に触発され、自分も勇気をだして戦うぞという気持ちになったわけです。グプタは自分のせい(脅しのネタに使われたことを警官に聞かされて)で、ビクターがニューヨークに降りられないなら、勇気を振り絞って彼にそれを示そう、たとえ自分が強制送還され殺人未遂の罪になっても、彼に勇気を振り絞ってニューヨークにはいるチャンスを与えよう、と考えたのです。