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ダイオキシン、枯葉剤、ベトちゃんドクちゃん
こんにちは。今、大学でダイオキシンのことについて調べています。ベトナム戦争で使われた枯葉剤(それにダイオキシンが含まれていた)の影響で、結合双生児となってベトちゃんドクちゃんが生まれたのは、ほとんどの方がご存知だと思います。そこで質問なのですが、 1.母親のどこに異常をもたらしてベトちゃんドクちゃんは生まれたのでしょうか。 2.生まれてきたとき、どの程度のダイオキシンが赤ちゃんに蓄積されていたのでしょうか。 色々調べたのですが、わかりませんでした。回答よろしくお願いします。
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専門的な医学知識はありませんが、生物学を学ぶ者の端くれとしてコメントします。 近年、ダイオキシンレセプター(ダイオキシン受容体)というものが見つかりました。正式にはAh(アリルハイドロジェン)レセプターと言うものです。これは、ステロイドレセプターやレチノイン酸レセプターのように、特定の標的物質と結合すると核に移行して、特定の遺伝子の発現をコントロールするものです。Ahレセプターが本来、生物体のなかで何を標的にしているのかはまだわかっていないようですが、これの遺伝子を破壊したマウスでは、ダイオキシン毒性の影響が低減される一方、肝臓の分化に異常をきたしたりします。したがって、生物の正常発生にかかわっているレセプターであることは間違いありません。 内分泌攪乱物質がこのようなレセプターに結合すると、本来発現すべきでない遺伝子が発現してしまったり、発現すべき遺伝子の発現が抑えられてしまったりして、いろいろな異常がおこります。胎児期の遺伝子発現のかく乱が、催奇性と深くかかわっているというのは十分考えられることです(妊娠中にビタミンAを過剰摂取すると良くないというのも、ビタミンAから作られるレチノイン酸の濃度が必要以上に高くなって、遺伝子の発現をかく乱する可能性があるからです)。 http://eco.goo.ne.jp/business/csr/navi/010718_01.html 英語の論文(総説)をひとつ挙げておきます。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15627472
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- SCNK
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因果関係は立証されていない筈ですよ。 結合双生児ですが、そもそも結合双生児が出生する可能性はもともとあります。一卵性双生児は受精卵に脊索が形成される初期に、分裂することによって発生しますが、それが不十分な分離だと生じるのです。 ダイオキシンが分裂を招いたのか、完全な分離を阻んだのか、それはまったくもってわからないと思います。そもそも生物のことでわかっていないことは、まだ沢山あります。
お礼
回答ありがとうございます。 そうなんですか!結合双生児について、本当に画面の前でへぇ~の連続でした。まだまだ調べたりないと実感しました。
お礼
回答をありがとうございます。専門的な語句のかっこ付きの説明等、親切で詳しい回答に感謝しています。 最近は随分研究が進んでいるんですね。とても参考になりました。