「(歴)史的[研究]方法の学者」?
下の一節はある英語の大学入試に出された英文の和訳です。
お教えいただきたいのは、下の第2段落に2箇所出てくる ” scholars of historical method”のイメージについてです。この ”historical method”はある著名な英和辞書では「(歴)史的[研究]方法」という訳語が当てられており、「歴史的真実の研究によって一般的原理を引き出すこと」と説明されていました(『小学館ランダムハウス英和大辞典』)。
具体的には
(1) この表現は同じ第2段落に出てくる「歴史家」(原文では”historian”)という表現とはイメージとしてどんな違いがあると考えればいいのでしょうか?
(2) 素人にもわかりやすく、この” scholars of historical method” 訳語をつけると何がよろしいのでしょうか?
私は歴史学や歴史研究にはまったくの素人ですので、優しく解説していただくと助かります。
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「歴史を書く」とはどういう意味だろうか.歴史家は歴史研究の結果をまとめているとき,実際は何をしているのだろうか.私たちのほとんどは,歴史を重要なでき事を本質的には客観的に記述したものと考えるのに慣れている.過去の事実は「そこ」にあり,優秀な歴史家のすることは,「実際に」起こったことを立証し,そして,なぜこれらのでき事が「必然的に」重要なのかを示すことだけである.
しかし,最近,”scholars of historical method” がこの前提を疑いだした.「重要なでき事」を構成するものは何かということは,真剣に議論されなければならないということが常に同意されていた.しかし,最近の2,30年間になってようやく,歴史家はこのような論争をどう決着をつけたらいいのかに注目するようになった.どのでき事を取り上げて議論するべきか,どれを取り上げるべきでないかを決めるのにどんな基準を用いるのか.これらの基準は何に由来するのか.徐々に ”scholars of historical method” は,「歴史」は歴史家が執筆している時代の文化を必然的に反映するということを示すようになってきた.
例えば,19世紀の数人の一流歴史家が,イギリス市民戦争(清教徒革命)について記述した.そして彼らの研究は信頼でき,また徹底したものだった.それでは,どうして20世紀の歴史家が,その戦争について新しい歴史書を書こうという気になったのか.これはただ19世紀の歴史書は後代の歴史家や読者の「歴史」に関する基本的要求,つまり彼ら独自の文化の立場から「理解できる」説明に対する要求を,もはや満たさなくなったからにほかならない.どのでき事を記述して,どのように解釈するべきかという選択は,歴史家の精神を形成した文化によって決定された要求にしたがってのみ可能になる.
(以下の段落は省略)
*字数制限がありますので以下に原文の第2段落だけを示します。
Recently, however, scholars of historical method have begun to question this assumption. It has always been agreed that what constitutes 'an important event' must be the subject of serious debate. But only in the last few decades have historians had their attentions drawn to how such debates can be settled. What standards are used in deciding which events to take up and discuss, and which to ignore? Where do these standards come from? Increasingly, scholars of historical method have demonstrated that 'history' inevitably reflects the culture of the period in which the historian is writing.
お礼
回答ありがとうございます。 裕福層ばかりの高級住宅地というわけではなく、昔からの閑静な住宅地という感じなんですね・・・。 祐天寺あたりはおもしろそうですね。行ったことがないので今度探検してみます(^_^)