このご質問、とても簡単そうで結構答え難いので、少し長くなりますが。。。。
というのは、一般的にキッチン用品やテーブルウエア、厨房機器、キッチン用の家電製品や浄水器など、これらはほとんどの場合、それぞれのメーカーのデザインセクションがデザインをしています。
ところが自社デザイナーというのは、まず、あまりにも製品に詳しくなりすぎて、かえって既成概念にとらわれてしまいやすく、とかく斬新なデザインが生まれ難いこと、また、とかく自社の生産部門の工程やコストを最優先に考えてしまいやすいこと、こうしたことから、これらのメーカーが外部のセンスを採り入れようとデザインの外注をすることがあります。
ただ、この場合は一部のキッチン関係専門のデザイナーに依頼することもあるのでしょうが、最近では、例えばテキスタイルデザイナー、建築デザイナー、あるいはカーデザイナーといったむしろこの分野とまったく関係のない筋に依頼して、先入観念に支配されない新しいセンスの製品を製品化し発表することの方が多くなっています。
というわけで、このような分野のデザインをしたいとお考えなら、メーカーからこれらのデザインの注文が来るのを待つ立場にあるデザインスタジオよりも、まずメーカーのデザイン部門の方をお選びになった方が、素材の特性や生産工程、市場の嗜好動向などについての知識やコストの感覚を掴みやすく、また実力を十分に発揮できると思います。
そして、しっかり基礎知識と経験を身に付け、あるいはグッドデザイン賞のひとつも獲得して実績を身につけたら、それからご自分でこの分野専門のデザインスタジオを開設するか、あるいは世界の一流専門デザイナーの元に再就職なさるかをお考えになり、さらに世界に羽ばたかれればいいのではと思います。本当に実力のある方なら、向こうからお呼びがかかりますよ。。。
お礼
勉強になりました。ありがとうございます。 いろいろなデザインを見て回って刺激を受けたいです。