1.顧客のopportunity lossの具体的内容が重要と思います。本件について言えば、予約の事実とオーバーブッキングによって搭乗時間が3時間の遅れが生じたために生じた具体的損害が立証できれば、どの国でも航空会社は損害賠償の責任を負うと思います。ただし、訴訟に要する費用と得られる損害賠償金のトレードオフを考慮する必要があるでしょう。
2.オーバーブッキングではないですが、私の経験をお話します。カナダのバンクーバー空港で、3連休のため空港が大混雑。私はバンクーバー発、シアトル経由成田行きチケットを持っていました。空港には2時間前に到着していましたが、列の混雑状況から見てカウンターに到着する前に通関とかパスポートチェックの時間を見込むと飛行機の発時間に間に合わないと予測されたので、特例としてこの列をスキップしチェックインするようにカウンターのお姉さんに頼んだのですが聞いてもらえませんでした。そこで上司を呼んでもらったのですが、同じ回答なので、私は上司に「もし私があなた方の対応が原因で、シアトルから成田行きの便に乗り遅れたら、シアトルでのホテル代、ホテルへの運賃、成田でのホテル代、私のビジネスで被った損害その他、かかった費用を請求する裁判をカナダで起こします。それでも良いですね?」と言いました。上司は「実際に起きてもいない損害を賠償請求することは、脅迫に当ります。脅迫の罪であなたを訴えたい位です。あなたの要求にはとても応じられません。」ときました。
そこで私は「では、あなたのお好きなように」と言って、カメラを取り出し、空港の時計の写真、混雑の列の長さが判る写真をパチパチ、わざと目立つように撮り始めました。しばらくしてアナウンスがあり、例の上司も私の所に直接来て、「シアトル行きXXX便の客は至急列を離れチェックインをするように」ということになり、問題がすべて」解決しました。
3.私の場合のように、3時間の遅れが具体的に余分な費用の発生を客観的に証明できるならば、その額を賠償せよという裁判は、簡単に起こせその額を取り戻せると思います。それが判っているから、バンクーバーの航空会社の対応は変わったのでしょう。
4.日本の場合、裁判は時間と費用がかかり大変ですが、海外では、費用は金額に係らず1,2万円位?で済み裁判長がその場でバーンとハンマーをたたいて判決を出すようです。(アメリカ・カナダの場合?)ですから、自分の裁判に訴えても自分の意思を通すという態度を事前に航空会社に示すと、彼等はギブアップせざるを得ないのでしょう。ただし証拠は必要ですから、私のように写真を撮る行為は彼等に脅威です。
5.オーバーブッキングの場合も、予約を証明でき、損害額が証明できれば、裁判で勝訴できるでしょう。そうでなければ法律がどうであれ、泣き寝入りと思います。
お礼
具体的で貴重な御経験を教えて頂き有難う御座います。ANAでは、オーバーブッキングの場合(羽田~伊丹では経験がある)次の便に搭乗を変更することを受諾する乗客には1万円の現金を支払っています。 明らかに航空会社側のオーバーブッキングでも、opportunity lossの具体的な内容を証明する責任が被害者(搭乗者)側にあるのでしょうか?opportunity lossの内容にかかわらず、最低限の補償があって良いと考えるのですが。 Air New Zealandの運行規定を勉強してみます。